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『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2017』推薦文Vol④

地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード詳細Vol4

‐6日間連続で毎日お2人ずつ推薦文を掲載して行きますが、本日が後半戦のスタートとなる4日目。水戸市役所の須藤文彦氏と生駒市役所の田中明美氏の推薦文をご紹介します。

 須藤氏の推薦文を拝見すると、そこに躍動感が感じられます。「アウェイサポーターへのおもてなし」というのは、一見、地域から嫌われてしまいそうですが、スポーツは相手がいないと成り立たないという面があり、とても価値のあることだと思います。紙芝居もとても気になります。

 田中氏は、同じく生駒市からアワードに選出された大垣弥生氏からも推薦を受けています。同じ組織の中で活躍している人から高い評価を得るというのは、組織内での成果を裏付るものだと思います。高齢者福祉という行政が真に求められる領域で活躍されていることは、とてもありがたいことだと思います。

須藤 文彦氏  <水戸市役所 市長公室交通政策課>

推薦者:鈴木 聡氏 <日立市役所 企業局上下水道部料金課>

①「全日本紙芝居演芸協会」の会長
紙芝居を用いたオリジナルのプレゼンテーションの創始者
②紙芝居のバリエーションの豊富さと、巧みな話術

 
推薦者:坂本 勝敏氏 <大和市役所 すくすく子育て課>

 関東自主研サミットを主催し、これまで企画運営してきましたが、実行委が主となり企画した会は全て自治体職員による事例発表を行ってきました。その発表の中でただ一人、パワポを使わず紙芝居により参加者の心をわしづかみし、それから関東地方を中心に広がっていく「紙芝居プレゼン」 その世界では抜群のプレゼンスキルから「師匠」と呼ばれる須藤さんを推薦させていただきます。

 須藤さんのスゴイところをON、OFFと整理してみるが、須藤さんは一環して水戸市の発展のために動かれていることに違いはない。
まずはONから。

 「都市計画をやりたい」「水戸を一流の都市に」という明確な目標が入庁前からあったこと。庁内的な評価は外部のため不明だが、財政課を8年も経験し、かつ在籍中に係長に昇進することから評価されていると推測できること。地域振興課で水戸ホーリーホックの振興というミッションを課外活動と結びつけてアウェイサポーターにターゲットを絞り込んだ誘致活動を開始。アウェイゲートの年間入場者数の増(約6,700人→約8,600人[28%アップ])につなげた。
 現在、交通政策課長として、バスなどの公共交通という手段をもってまちを劇的に変えたいという思いで奮闘中。

 続いてOFFの話。
 入庁後、思い描いていた都市計画談義ができないことを機に、肩書き等に縛られずまちの未来について語り合えるグループ(後の水戸政策研究会)を立ち上げたこと。
 水戸のまちに昔の輝きを一時的にでも取り戻すため、自主研からの発起で地域で実行委を立ち上げ、巨大イベントであるコミケを水戸市に誘致し開催したこと。
 コミケ開催の秘話を集めた「みとコミ伝」を発刊し地域活動をする自治体職員に多くの勇気と知恵を広めるとともに、活動の資金源を担保していること。
 納豆をPRするために、納豆食堂や納豆列車を走らせていること。このように実践的な活動をしている自主研は全国に他に類をみないレベルで、その活動を長く継続させていること。
 サッカーのアウェイサポーターへのおもてなしは異動して3年経つ今も継続しており、その「おもてなし」によって水戸へのリピーターが増えていること。なお、そのおもてなしはJ2で「ホスピタリティー賞」も受賞している。

 以上の実績から、オンオフ双方での活躍は類を見ないので、須藤さんを推薦いたします。

 
推薦者:大橋 志帆氏 <太田市役所 沢野行政センター>

①須藤さんは、地元水戸市の魅力を発信し、ファンを増やすための活動に日夜取り組んでいます。例えば、地元J2のサッカーチームの試合では、対戦相手チームへのおもてなしに力を入れています。対戦相手チームのサポーターが入場するアウェイゲートの観客数を増やすため、アウェイチームのサポーターに向けてボランティアで観光案内をしています。

 子ども時代にはお父様の仕事の都合で転校が多く、自分には「地元」がなかったとのことですが、その当時の思いが、水戸市役所への就職や公務外活動に繋がっています。高校時代から、水戸市でまちづくりの仕事をすることを志し、都市計画課、市街地整備課などを経て、現在は交通政策課長として公共交通に関わっています。公務外では自主研究会や市民団体の立ち上げ、次世代育成のための民間学校で講義をするなど、公私ともに活発な活動を展開しています。最近、紙芝居を使ったプレゼンが北関東を中心に広がっていますが、これは須藤さんが広めたと言えます。誰でも気軽に取り組める紙芝居は、地元をPRするツールとしても今後ますます活用されることでしょう。

②須藤さんの活動については、知人を通してかねがね伺っていましたので、私にとっては「ぜひお会いしたい人」の一人でした。今年の2月に開催された勉強会で念願の対面を果たし、5月には私の地元にもお越しいただきました。恒例の紙芝居も披露していただきましたが、須藤さんのスゴイところは、何事にも真摯で、研究熱心な姿勢です。紙芝居は余興と言いながらも、訪問する地域のことを図書館などで事前に調べ、現地を自分の足で歩き、そこで感じたことを紙芝居に盛り込んでいました。

 地域間の比較をする際には、国の統計調査のデータを用いつつ、自分なりの視点も加えて、聴衆の気持ちを掴むその手法は見事でした。「今回は下調べの時間が足りなかったので、次回までにもっと研究して、新作の紙芝居を披露したい」との発言には、決して妥協を許さないプロ意識を感じました。また、紙芝居というパフォーマンスだけでなく、まちづくりに対する情熱を会話の中から感じ取ることができ、同席者一同すっかりその人柄に魅了されました。このような素晴らしい人財は、十分表彰に値しますし、ぜひとも全国の有志と繋がっていただき、その活動の幅を広げていただきたいと思いますので、このたび推薦させていただきました。

 
審査員のコメント(後藤好邦氏):

 水戸ホーリーホックの振興という仕事上のミッションを課外活動と結びつけ、アウェイサポーターをターゲットに誘致活動を開始し、アウェイゲートの年間入場者数を28%もアップさせたことは、水戸市の経済効果を高めただけでなく、水戸市を広く全国的にアピールすることにつながった。

 
審査員のコメント(山本享兵氏): 

 一度きりではなく、継続的に幅広い分野で具体的で誰にでも出来るわけでもない成果を上げているところが傑出していると思います。

 
審査員のコメント(佐々木絵理氏): 

 本業の仕事もしっかりとこなしたうえで、プライベートで自主研活動から職員同士のつながりをつくったり、地域活動に従事したりとバランスが取れている。継続して取り組み続けていることが素晴らしい。

 
審査員のコメント(今村寛氏): 

 「紙芝居」活動のオリジナリティ(とその伝播性)がスゴイ。
会ったことはないですが、紹介文からその熱量が伝わってきます。

田中 明美氏 <生駒市役所 福祉健康部地域包括ケア推進課>

推薦者:大垣 弥生氏 <生駒市役所 いこまの魅力創造課>

 生駒の高齢者福祉を先導しているのが今回推薦する、田中課長です。本気で寄り添うから市民に喜ばれ、本気で地域に入るからまちを良くすることができる。課長の働き方から「地域を良くすることは、日本を元気にすること」だと教わりました。
 生駒市は昭和50年ごろに人口が爆発的に増えたベッドタウン。このため、今後10年間の後期高齢者の伸び率は全国トップ5%に入りますが、介護認定率は2年で1.2%低減。介護保険料は奈良県12市のうち最も安く、介護予防の取組の効果は数字にも表れています。

 田中課長は、平成7年に都市銀行から転職。生駒はもちろん、県にも国にも、「地域福祉」の概念や指針がない中、まちの将来を見据えながら、徹底的な現場主義で何をすべきか考えてこられました。当時の生駒は、開発が進み、人口も右肩上がりに伸びていた時期。その頃から、将来を見据えた事業を展開していることが1つ目の「すごさ」です。

 「福祉ボランティア」の欠片もない平成11年に、地域ボランティア養成講座をスタート。その受講生が中心になった介護予防教室「わくわく教室」の立ち上げをはじめ、高齢者の体力・気力の向上を目指す昼食付の「ひまわりの集い」、公文と組んだ認知症予防教室「脳の若返り教室」など全ての事業で市民ボランティアを養成しながら、市民が市民を支える生駒市ならではの仕組みを構築されました。市民との関係づくりが2つ目の「すごさ」。

 また「高齢者」とひとくくりにせず、一人ひとりの高齢者の過去と現状を多角的に把握。関係機関と「地域ケア会議」を定期的に開催し、連携しながら今後の支援方法を瞬時に提案するケアマネンジメント力が3つ目の「すごさ」。これは、資格があればできるものではなく、豊富な経験と勉強量の賜物です。

 最後に、国や県が作った枠組みの中で動くのではなく、まちの実情に応じたオリジナルの事業を展開するために、何度も国に掛け合い、国の制度をも動かしていく「すごさ」。通所と訪問のセット型事業を作ったり、継続して支援できる仕組みを作ったりと、細かな住民ニーズに応える姿は基礎自治体職員のお手本です。休日も夜間も関係なく地域に入り、多様な立場の人と課題を解決する仕組みをつくりあげる姿に、地域はもちろん、厚労省や全国の自治体にも「田中ファン」がたくさんいます。心から憧れ尊敬する「すごい」公務員。自信をもって推薦します。

 
推薦者:こむらさき 雅史氏 <生駒市役所 生駒市長>

 生駒市の介護予防、認知症予防をはじめとする高齢者福祉の取組は、厚生労働省から自治体の模範としてウェブサイトで公開されるなど、全国トップクラスの取組を展開している。

 その理由は2つ。
 一つ目は、高齢者を「本気で」元気に戻すための豊富なメニューの整備とどのメニューが対象者に適しているかを判定し、オーダーメイドのケアプランを策定する専門家集団による地域ケア会議の取組。
 もうひとつが、ケアプランに基づき、メニューを進めたり、介護予防のための地域の細やかな体操や脳の若返り教室を支えるボランティア体制の構築。

 この地域ケア会議の座長が田中課長であり、短時間で対象者の体の状態はもちろん、家庭状況なども含めて専門家と意見を交わし、スピーディかつ的確なケアプランを策定する流れは、全国の福祉関係者でも高い評価を受けており、視察が絶えない(生駒市は多くの視察団が訪れる自治体であるが、地域ケア会議や高齢者福祉の取組がNo.1)。

 また、生駒市はこのようなケアを通じて本気で高齢者を元気にするだけではなく、元気になった高齢者に「地域への恩返し」として、今度は逆に高齢者を支える側のボランティアを担ってもらうシステムが確立している。これにより、元気になった高齢者に「自分が人の役に立っている」という気概を得、また、外出の機会を与えることで再び虚弱化することを防いでいる。
 さらには、多くのボランティアが確保できることで、それまでは生駒駅周辺でしか開催できていなかった体操教室などが、各駅や自治会館単位で開催可能となり、より多くの高齢者の参加、きめ細かい対応が可能となり、より多くの元気な高齢者を生んでいる。人材システムの好循環ができている。

 このような取組を作り上げてきたのが、生駒市が全国に誇るスーパー保健師の田中明美課長である。関係者や高齢者一人ひとりに声をかけ、議論を尽くし、関係を構築し続けてきた、徹底的な現場主義と、それを裏打ちする専門知識。

 彼女は現場のプロとして、厚生労働省の委員等も勤め、現場の視点を制度設計に助言を続け、また、他の自治体の模範となっている。厚生労働省の制度改正時には、現場で制度が機能するかどうかを、まず田中課長に問い合わせる、といわれるほど、その信頼度は絶大である。

 これからの超高齢化社会を迎え、彼女にもっと光が当たってほしいと願っている。

 
審査員のコメント(後藤好邦氏):

 介護予防や認知症予防など、高齢者福祉の取組みについて、先進事例として国が紹介する事業を実施しているばかりでなく、実際に、介護認定率を2年で1.2%低減し、奈良県12市のうち最も安い介護保険料を実現している点など、実績が伴っているところが非常に評価できる。

 
審査員のコメント(山本享兵氏): 

 長年に渡って市民に本当に寄り添う形でオリジナルの施策を打ち続けていることが傑出していると思います。また、保健師という立ち位置で庁内を動かしながらそれを実行していることも凄いことだと思います。

 
審査員のコメント(今村寛氏): 

 保健師という職種でありながら、専門分野で先駆的な役割を果たされていることを評価。

 明日は、田中弘樹氏(砥部町役場)と晝田 浩一郎氏(岡崎市役所)に続きます。

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