‐毎日2人ずつ『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員』に選出された方をご紹介させていただきます。
本日の第1回目では、オープンデータの取り組みで活躍されている横浜市役所の石塚清香氏と、広報における活動で成果を上げられた生駒市役所の大垣弥生氏です。
石塚氏の推薦文を見ると、課題発見から課題解決までの一連の流れが美しい。特に物事は往々にして、総論賛成各論反対。いざ実行フェーズとなると、高い壁がそびえ立つ。それを推進していっているところが素晴らしいと思います。
大垣氏は3名からの推薦を受ける一方で、「超毒舌」との推薦文も…。とても気になりますね。もちろん、推薦文においてその表現を用いられるということは、周りの方との距離が近く、そして、愛されている方なのだと思います。
石塚 清香氏 <横浜市役所 経済局経済企画課>
推薦者:坂本 勝敏氏 <大和市役所 すくすく子育て課>
石塚さんの業務上実績として全国的に名を轟かせたは、子育てポータルサイト「かなざわ育なび.net」の立ち上げです。役所内では多種多様なデータ入力がされているけれども、それぞれが独立して運用されていることに無駄を感じていた石塚さん。それぞれのデータをリンク付け、オープンデータとして活用することを検討。それまで各部署ではそれぞれが良かれと思い独自の管理をしていたデータベース管理について庁内調整を成功させオープンデータ化することができ、そのデータを活用して新サービス「かなざわ育なび.net」を立ち上げました。
また、オープンデータ化を進めたことで街づくりを市民とともに協働して考えることができる場を生み出したことも大きな成果で、街づくりに関したアプリコンテストも開催し、まさにICTを活用した地域作りへの歩みがスタートしています。庁内、庁外に対し、これだけ多くの方を巻き込み、推進していく力は他に類をみない方です。
続いて、オフサイトの活動としても面白い職員同士がつながっていないことに課題を感じ「よこはまYYラボ」というグループを立ち上げ、サードプレイスとしてつながりが生まれる場、そして若手が自由な発想を生かし実践する場となっています。参加メンバー個々のスキルが高いこともあって、手あげ方式の企画づくりでYYラボほど質の高い企画が続けられているグループは他にないほどの活動を続けています。
また、組織との連携もうまくとれており、新採用職員を対象とした町歩きや元副市長や区長等トップマネジメント層をターゲットとしたビブリオバトルなども開催。この辺りの関係づくり戦略は組織から評価されているからこそできるものであります。
このように、オンもオフも、そして家庭も、それぞれを上手く回している石塚さんはこのアワードに適した公務員だと考えます。
審査員のコメント(後藤好邦氏):
審査員のコメント(山本享兵氏):
審査員のコメント(今村寛氏):
大垣 弥生氏 <生駒市役所 地域活力創生部いこまの魅力創造課>
推薦者:下田 真優氏 <前橋市役所 市政発信課>
②しっかりターゲットを定めて事業を進めていることがとにかくすごいです。役所はどうしてもあれもこれも状態になりがち。大垣さんの話を聞いて、ターゲットを絞ることの大切さを学びました。また、何よりも生駒が大好きという気持ちがこんなに遠くにいても分かること!その気持ちをまちの人たちと共有し、一緒にまちづくりを楽しむ姿勢に衝撃を受けました。私も前橋が好きでこの仕事を選んだんだ!と改めて気づくことができました。
そして、女性としての働き方の面でも尊敬できる部分がたくさんあります。女性の活躍が叫ばれていますが、まだ働きにくい環境というのが残ってる部分もあると思うのですが、そこに決して臆せず、芯を持って仕事に取り組む姿勢は、同じ女性として見習うべき点だと感じています。いつか大垣さんみたいな人になりたいです。
推薦者:金丸 彰吾氏 <生駒市役所 市長公室人事課>
大垣さんは百貨店勤務を経て、平成20年に生駒市初の社会人採用枠で入庁。前例踏襲が当たり前の組織風土で、改革を進めることへの風当たりは強かったはずですが、信念を貫き、職員や関係団体と信頼関係を築いてきました。
すごさ① 市民とともに発信する広報スタイルを確立
「ダサい」「つまらない」「分かりにくい」が当たり前だった広報紙を、参画のきっかけになる紙面に変更。頑張る人の熱を地域に伝導させることを目指し、市民の活動や声を丁寧に取材し発信しました。
今では専門誌にも取り上げられる市内のまちづくり団体は、地域の掃除をしていただけの頃から広報で応援。「大垣さんに背中を押してもらった」と感謝する市民も多くいます。
まちの魅力を市民と発信する「いこまち宣伝部」を立ち上げ。CM制作や公式Facebookの運営を協働で行うなど、愛情醸成のきっかけづくりはお手のもの。全国広報コンクールの広報紙部門(市部)には5度入選。平成28年には、広報紙、ホームページ、広報企画、動画の4部門を制しました。
すごさ② 培った経験やノウハウを、全国の担当者に伝授
福岡県福智町の職員とFacebook上での勉強会「広報基礎 愛の100本ノック」を立ち上げました。文章の書き方やデザインの基本などのスキルからメンタルまで、培ったノウハウを惜しみなく100本ノック。約150人の広報担当者が意見を交換し、全国の行政広報のレベルアップにつながりました。現在も、新100本ノックとして活動は継続されています。
すごさ③ 企画力と実行力
東日本大震災のとき、職員提案制度を使い福島県の子ども達を生駒に招待。約200万の事業費は全て寄付で賄いました。定住促進のバスツアー、市の人気飲食店や市民団体を巻き込んだ屋外イベント、ヤフートップニュースでも紹介された採用広報など毎年新規事業を成功させ、確実に生駒ファンを増やしています。
歯に衣着せぬ物言いと可愛さという最強のギャップを兼ね備えるところもすごさの一つ。地域にも全国にもあふれる弥生ファンを代表し、推薦します。
推薦者:匿名 氏
昨年度からは、新設された「いこまの魅力創造課」で子育て世代の転入促進を含むプロモーションを担当。市史上最も若い管理職として手腕を奮い、早くも先進地として認知され、全国から視察や講師の依頼で引っ張りだこです。
▼すごさ1「アイデア力」
奇抜なアイデアでバズらせるのが得意。その一つが採用広報です。職員がファッションモデルばりにポーズを決める、お役所のイメージとは程遠いポスターに度肝を抜かれました。メディアで話題になり、優秀な人材確保にとどまらず、まちのイメージアップに。マンガみたいなポスターや動画と連携したPR展開など、毎年ユニークな発想で自治体広報の新たなトレンドを生み出しています。
▼すごさ2「巻き込み力」
まちの魅力を高めるためには、まちの魅力を語れる住民を増やすこと。その思いからスタートしたのが「いこまち宣伝部」。SNSや動画制作など、さまざまなメディアで魅力を発信できる市民を増やしています。昨年は子育て世代をターゲットにしたイベント「IKOMA SUN FESTA」を初開催。多くの事業者や市民団体と手を組み、約8千人の来場者を迎えました。アンケートでは多くの来場者がまちへのイメージが変わったと回答。部員や実行委員のなかには「大垣さんと一緒にだから頑張れた」との声も。地域に根差してきた育んだ信頼関係がイベント成功の鍵になっています。
▼すごさ3「おせっかい」
「日本を元気にしなあかん」と、培った広報のノウハウを全国の広報担当者に共有したいと考え、広報担当者グループ「広報基礎愛の100本ノック」をスタート。現在100人以上のメンバーが先進地の事例を学びながら意見交換しています。今年の全国広報コンクールでは、グループから多くの受賞者を輩出しました。
苦労して身につけた知識やスキルは、普通は教えたがらないもの。でも「ノウハウを共有できるのが自治体の良さ」と、全く出し惜しみしません。ただ、見た目の可愛さとは裏腹に、超毒舌。それでもみんながついていくのは、常に本音だから。こうした仕事への姿勢は、私たち公務員の模範です。
審査員のコメント(今村寛氏):
審査員のコメント(後藤好邦氏):
明日は、落合謙次氏(宮崎県庁)と菊池明敏氏(岩手中部水道企業団)に続きます。
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