『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2023』、2人目の受賞者の紹介です。
岡田 俊樹(愛知県豊田市 上下水道局 上下水企画課 主幹)
推薦者:國枝 圭介(愛知県豊田市 上下水道局 水道維持課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
衛星画像とAIを活用して、水道管の維持管理の効率化を実現
推薦文
岡田さんの「すごい」取組み
取組み1 AI水道管劣化予測診断ツールの導入
全国で初めて、アメリカ企業が開発した「AI水道管劣化予測診断ツール」を導入、過去の漏水箇所、地盤等の環境要因、熟練職員の暗黙知等をAIで解析し、水道管の破損確率が高いもの順位を算出、更新計画の基礎資料とした。
取組み2 衛星画像解析による漏水検知の導入
全国で初めて、イスラエル企業が開発した「衛星画像のAI解析による漏水検知技術」を導入、漏水調査対象距離を約1/10(2,210km→257km)に絞り込んだ。(漏水的中精度:約3割) 単年度予算ベースで費用対効果を積算した場合、調査期間を約20か月短縮、調査費用を約1億円削減可能。
取組み3 暗黙知の見える化
熟練職員が有する暗黙知(過去に事故で対応に苦労した、または、事故が起きた場合に対応に苦労するであろう管路)を地図情報上にプロットし、見える化したことで、熟練職員の知見の次世代への継承を可能とした。
取組み4 コストゼロで数々の実証実験を実施
実験1:取組み2の結果を踏まえ、更に漏水調査を効率化するため、JAXA認定ベンチャー企業等と「漏水リスク評価管理システム」を構築検証、実用化の基礎を作った。 (実験結果:漏水調査対象距離を約1/30(3,663km→125km)にまで絞り込み。漏水的中精度は、約3割で取組み2の精度と同等)
実験2:水道管の凍結事故防止の啓発のため、衛星画像から取得した地表面温度を活用 して水道管凍結注意マップをホームページ上で公開
実験3:水道使用量をAI解析して将来の空き家を予測するシステムを導入検証、水道管凍結事故発生時の現地調査の優先順位付けを行い、実際の事故発生時に有効性を確認、実用化の基礎を作った。
受賞歴
・令和3年度水道イノベーション賞特別賞
・令和4年度優良地方公営企業総務大臣表彰
特別協賛社賞-VOTE FORカンパニー賞
公共インフラの整備や維持管理は、自治体にとって重要な役割であり、予算上も大きな比重を占める事業です。先端技術を用いて目の前の課題解決に貢献するだけでなく、水道管凍結注意マップや将来の空き家予測まで発展的に取り組む姿勢と実行力が素晴らしいと思います。
審査員のコメント
技術職場において、海外企業やベンチャー企業の技術を導入することは非常に難易度が高いと想定される中、確実に業務改革や知見継承につなげた点が素晴らしい。(長井 伸晃)
今後の日本全国のインフラ維持管理に有益な事例になる取り組みですごいです。(同前 嘉浩)
官のみでは実現できないことを民との協働によって新しい先進事業に取り組み、かつその情報を公開までしていることに新しい公の在り方を見いだされている。(岩﨑 弘宜)
水道管の管理というハード整備を、アメリカ、イスラエルなどの最新のツールを活用することで業務改善を行い、保守管理費用の縮減を行ったことは、水道管の詳しい知識を持たない素人から見ても圧巻!(寺井 優介)
“人工衛星を使う”なんて、普通思いつかないし、ましてや実現させるのはさらに困難。それをやってのける行動力がすごい!(廣濱 学)
岡田 俊樹さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2023 受賞者の推薦文はこちら】
(1)阿部 真行 (2)岡田 俊樹 (3)海老澤 功 (4)金澤 剛史
(5)江澤 隆輔 (6)市橋 哲順 (7)市川 美奈子 (8)緒方 祐
(9)小玉 悠太郎 (10)中軽米 真人 (11)中村 広花 (12)野嶋 京登
『地方公務員アワード2023』全体発表はコチラ
協賛
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アンバサダー
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