『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2020』、13人目の受賞者の紹介です。
河尻 和佳子さん (流山市 マーケティング課 総合政策部 課長)
推薦者1:近藤 美保 (流山市議会)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
若い市民に寄り添い、伴走し、シビックプライド醸成に向けて真剣に向き合い悩み続けているから
推薦文
流山市は全国稀に見る人口増を実現している自治体で、彼女はその立役者でもあるのですが、私の推薦ポイントはそこではなく、転入された市民のシビックプライドの醸成という目標に人一倍向き合い、悩み続けている姿勢です。転入者が「住んで良かった」と思えるよう、何かしたい市民にはチャレンジの場を創出しながら相当な時間を使って育てている所です。
流山市には「母になるなら、流山市。」「父になるなら、流山市。」という華麗なキャッチコピーがあります。このコピーは目を引くものの、子育てには千差万別のニーズがあることから、批判の対象にもなります。
「母になるなら、と言っている割にはXX出来ていないじゃないか」と。
しかし、彼女はそれに凹むことなくバネにするのです。
一例を紹介すると、
「母、母、気持ちわるい」「母にもいろいろあって、ステレオタイプの母像を作っては、そうでない母との対立の溝を深める。」という批判に対しては、Nstyleという取り組みを通じて、流山の市民の多様な活動や生活、考え方を聞き取り、発信する取り組みに変換されました。「嫌われているかもしれない」としり込みするような市民の元へも大胆に飛び込み、その方の取り組みや思いを丁寧に聞き、発信されていると推測します。眠っている人財を掘り起こし多様な価値観として表に出す、みんなで市をつくる風土づくりは1日にしてならず、彼女のような縁の下の力持ちが大変重要です。これまでの功績が大きければ大きいほど鼻高々となり、人の意見に耳を貸さなくなるのが常ですが、彼女はそれがない。流山の将来を本当に考えているのだと思います。
立場上、私が推薦するのはどうかと迷いましたが、まちに出て、市民と一緒に将来を作っていくような元気な職員の方が増えていくように、気持ちのある職員があげ足をとられることなく、もっと評価されることを願い推薦いたします。
推薦者2:角張 洋平 (館山市役所 健康福祉部社会福祉課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
市民の自己実現を支援し「この街は自分の街」という気持ちを持つ市民を増やしているところ
推薦文
同じ千葉県の公務員で街を盛り上げるために尽力されている流山市役所の河尻和佳子さんを推薦させていただきます。
これまで河尻さんの講演を聞き、紹介記事を見る機会もありましたが、活動やその成果がどんなものなのかを実はよくわかっていませんでした。
今回、縁あって「河尻さんを公務員アワードに推薦したい・アワードを受賞してもらいたい」と願う流山市民の皆さんとお知り合いになる機会をいただきました。
そんな皆さんから見た河尻さんはどんな方なのか、そして河尻さんをどう思っているのか、その思いを知ることができました。
河尻さんはたくさんの人に会い、一人一人の思いに耳を傾け、その思いを応援し、思いを実現される場を作り続けています。そんな河尻さんと関わった市民の皆さんは「流山は自分の街」という意識を持つようになります。
そんな市民の皆さんから慕われ、「アワードを受賞してもらいたい」と持ってもらえる河尻さんは「すごい!」と思います。
そして「母になるなら流山」だと実際、流山に住む人に思ってもらえること、市民に「流山は自分の街」と思ってもらえるようになるための活動をブレずに継続する河尻さんは「すごい!」と思います。
そんな河尻さんの活動は、地域を舞台に活動する私達、公務員に、地域や市民とどのように関わっていくのか、市民と一緒にまちづくりをどのように進めて行ったらいいのかを教えてくれているように思います。
そんな河尻さんの素晴らしさ、また河尻さんを応援したいと考える市民の皆さんの思いを知ってもらいたく、河尻さんを推薦させていただきました。
印象に残った河尻さんに対する市民の方のコメントを紹介します。
「自分事としてまちに携わることでまちをもっと好きになる。そのきっかけを次々としかけてくる彼女こそ、まちに住む人を活き活きさせ、まちをもっと好きにさせる原動力なんだと思います。」
審査員のコメント
まちに出て、一人ひとりに寄り添い、そっと背中を押す。
そんな地道で丁寧な取り組みを決して驕らずに続けておられる点が素晴らしいと思います。(大垣 弥生)
「自分の住むまちを誇りに思える」ことは、自己肯定感を高め、その人の人生を豊かにする。
そんな素敵な状態を創り上げ、しかも市民から「アワードを受賞してほしい」と慕われるなんて、「すごい!」としか言いようがないですね。(岡元 譲史)
女性の生き方の中で「母になる」という直接的な表現でプロモーションを展開させ、成果につなげた点がすごい!(井上 純子)
「マーケティング」、「母になるなら流山」というキーワードのイメージが河尻氏と結びついてしまう私だが、いつも住民の目線をもって、自治体職員がどう一緒になって関わっていくか、シビックブライドを住民と職員が関わり合いながら醸成していくためのキーパーソンになっている。
今後の流山から目が離せない。(田中 弘樹)
「母になるなら、流山市。」といういつまでも耳に残るキャッチコピーのもとに、市民と共に地域を発展させていこうという想いが素晴らしいです。(石塚 清香)
河尻 和佳子さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2020 受賞者の推薦文はこちら】
①牧野浩樹さん ②福本靖さん ③同前嘉浩さん ④辻双九さん
⑤柘植良吾さん ⑥石塚浩司さん ⑦森田修平さん
⑧小川亮さん ⑨寺本英仁さん ⑩宮下智さん
⑪吉川牧人さん ⑫灰谷貴光さん ⑬河尻和佳子さん
『地方公務員アワード2020』全体発表はコチラ
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地域に飛び出す公務員を応援するために、60人を超える首長が参加。過去4回にわたって「地域に飛び出す公務員アウォード」を主宰。過去の受賞者プレゼンやサミットの内容はこちら。
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