『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2021』、7人目の受賞者の紹介です。
寺田 遼さん (龍ケ崎市無料職業紹介事業所 職業紹介責任者兼就労支援員)
推薦者1:小林 淳子 (龍ケ崎市 生活支援課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
茨城県内初の生活困窮者対象の無料職業紹介事業所をたった一人で立ち上げた職業紹介責任者です。
推薦文
32歳という若さで茨城県初の生活困窮者対象の無料職業紹介事業所をたった一人で立ち上げた職業紹介責任者であり、生活困窮者行政ではなくてはならない職員です。
昨年度から新型コロナウイルスで職に困っている方がたくさん窓口にいらっしゃいます。私は寺田支援員(以下、彼)と共に自立相談支援員・就労支援員として相談対応を行ってきました。相談内容として多かったのが新型コロナウイルスにより仕事を追われた、もしくは収入が下がってしまったといった内容でした。やはりその中で印象深かったのが「仕事があれば」「こんなに収入が下がるとは思わなかった」という言葉でした。そうした言葉を受け、自立を促すためにできることは何かと支援員としての同僚でもある彼と相談を行ない、まずは就労相談を行ない、そこで聴いた内容を基にハローワークに繋ぐ支援を目指すこととしました。
しかし、結果は「混みすぎて、時間がかかり、相談できませんでした」という相談者の言葉でした。そうした話を彼に相談したところ、「職業紹介所を作ってみよう」という提案でした。私はそれを聞いて、こんな若造にできるのかと半信半疑ではありましたが、彼はたった一人で東京まで職業紹介責任者講習を自費で受けに行き、さらに組織内の規則まで作り、さらに無料職業紹介事業所開設の手続きを国に対して行ってしまいました。しかも、生活困窮者対象の無料職業紹介事業所は県内初です。まだまだできたばかりの事業所ですが、彼は企業に求人をもらいに行き、窓口では求職者の相談を聴く彼の姿勢には驚かされてばかりです。そうした取組もあり、事業所から巣立っていき、仕事を見つけた相談者もおり、これからが楽しみです。
こうした生活に困っている方のために奔走する彼の活躍を是非全国でも知っていただきたく推薦いたしました。
推薦者2:保坂 秀一 (龍ケ崎市 生活支援課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
県内初の職業紹介事業所を興した新進気鋭の職業紹介のパイオニア公務員
推薦文
誰の助けも借りず、独力で事業を興し、職業紹介責任者として我々就労支援員と共に相談対応をされる寺田さんには驚かされてばかりです。
私は被保護者就労支援員という立場で彼とは業務上接点がありませんでした。また、もともと当市では職員が生活困窮者の支援員という立場で相談支援を行なうということがなく、ただの事務職員という程度の認識しかありませんでした。
ところが、彼は昨年度異動してきてからあっという間に様々な国の研修を受け、自立相談支援員・家計改善支援員・就労支援員といった支援員の認定を受けていました。そもそも、当市では支援員が会計年度任用職員一人しかいなかった経緯もあり、彼を含め二人しか支援員がいなかったため、支援員としてなくてはならない存在となっていました。
とは言いつつも、私と彼では対象としている方が異なっているため、なかなか接点がありませんでした。
ところが、ある日彼から職業紹介所の立ち上げについて意見を求められました。私はハローワークがあるのに何を言っているんだと思いましたが、話を聞いていると、ハローワークにはなかなか行きづらい等の意見があることが分かりました。
そこで、私は内心できないだろうと思っていましたが、立ち上げると良いのではないかと返事をしました。そこから彼が凄いのは自分から責任者となるための資格を取り、単独で組織内部の調整を行ない、国の申請までやってのけてしまいました。県内初の事業所とは聞きましたが、まさか本当にできるとは思いませんでした。
事業所ができてからは、私と彼で企業訪問を行ない、求人の営業をする日々です。求人数は50件を超え、わずか2ヶ月程で当事業所を通じ内定者も2名ほどとなりました。こうした業績がある一方で、彼は特段見返りを求めず、ひたむきに職業紹介に邁進する彼の姿に日々感心する毎日です。そんな彼を是非今回は推薦したいと思います。
特別協賛社賞-ジチタイワークス賞
セーフティネットの設定=行政にしかできない大変意義ある業務だと思います。
0→1のただでさえ難易度の高い業務を、コロナ禍という緊急かつ前例もない中でスピード感持ってやり切っている点が非常に素晴らしいです。
審査員のコメント
当事者のヒアリングから課題を抽出し、あきらめずに成し遂げる実行力が、全国の福祉に携わる公務員のモデルケースになりうる。(河尻 和佳子)
コロナ禍という歴史上稀有な時代にあって、生活困窮者を自ら立ち上げたビジョンと行動力が素晴らしい。(吉川 牧人)
困っている人のためなら!そんな熱い思いを実際に行動化し、また人々に救いを与えた人!そう言っても過言ではないかなと思わせてくれました!(森田 修平)
寺田 遼さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2021 受賞者の推薦文はこちら】
①伊藤 遼平さん ②岩﨑 弘宜さん
③吉田 祐介さん ④原田 翔さん
⑤高松 俊さん ⑥山本 伸一さん
⑦寺田 遼さん ⑧松浦 城太郎さん
⑨多田 功さん ⑩林 博司さん
『地方公務員アワード2021』全体発表はコチラ
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協賛
1979年より毎年、自治体職員を1年間、研修生として受け入れる研修制度「自治体等パブリックセクター年間研修受入制度」を実施。座学、OJT、フィールドワーク等で弊社の社員と共に働き、学び、帰任時には首長に自主提案を行う。観光や広報に限らず、幅広い分野部署で活躍できるプロデューサー人財の育成を目指す。
NECグループの社会ソリューション事業をICTで担う中核ソフトウェア会社として、社会やお客様とともに、先進技術とイノベーションで新たな価値を創造し、持続可能な社会を実現します。お客様の課題を解決する従来の業務システム開発/業務PKG提供に加え、共創を通じて社会課題を解決する社会価値創造ソリューションに取組んでいます。
「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、企業とメディア、生活者をつなぐインターネットサービス「PR TIMES」を運営し、地方自治体300市区町村を含む5万社超が利用しています。 地域情報を流通させる為の枠組みづくりとして、27都道府県で、地方金融機関、地方メディア、地方自治体と提携をし、各地域事業者の情報発信を支援しています。(情報は2021年5月時点)
不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME'S』のノウハウを生かした全国版空き家バンク『LIFULL HOME’S 空き家バンク』の運営をはじめ、空き家問題を解決できる人材の育成を目的とした『空き家の相談員育成カレッジ』を開講するなど、空き家問題の解決や地域活性のための取り組みを行っている。
メディア協賛
「テレ東、地域創生やるってよ」を旗印に、自治体向けには情報番組『都会を出て暮らそうよ』、旅番組『ハーフタイムツアーズ』、グルメ番組『虎ノ門市場』を活用したシティプロモーションとコマースを融合させた事業を展開。PRにとどまらず地域経済の活性も狙う地域創生事業を実施しています。
『自治体通信』は、イシン株式会社が運営する、経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体とそれをサポートする民間企業を紹介する情報誌です。全国のすべての都道府県市区町村に合計約28,000部を送付しています。先進自治体の具体的な取り組みをはじめ、自治体経営に役立つ情報をお届けします。
株式会社ホープが毎号7万部を発行する、全国の自治体職員向けの行政マガジン『ジチタイワークス』。地方自治体のさまざまな取り組みや実務レベルにおけるノウハウを共有し、仕事につながるヒントやアイデアを提供。全国の地方自治体の課題解決を強力に後押しする。
国内のすべての選挙を網羅する「政治山」と、800超の自治体広報紙を掲載する「マイ広報紙」を運営。公職選挙ならびに住民投票等におけるネット投票の実現を推進するとともに、ブロックチェーンなどの新技術を活かした投票システムの構築や運営支援を通じて、ネット投票の普及拡大への貢献を目指す。
後援
当センターは活力あふれ個性豊かな地域社会を実現するため、地域活性化のための諸活動の支援・地域振興の推進を寄与することを目的に設立し、地域を応援しています。
地域に飛び出す公務員を応援するために、60人を超える首長が参加。過去4回にわたって「地域に飛び出す公務員アウォード」を主宰。過去の受賞者プレゼンやサミットの内容はこちら。
Jリーグと全国57のJクラブは地域の人たちをハッピーにしたいと願って活動してきました。ここからは「Jリーグをつかおう!」プロジェクトでより多くの皆さんと手を取り合って一緒に豊かなまちをつくることに挑戦します。
格闘家・桜庭和志が立ち上げた新スポーツブランド。打撃のない安全な組み技競技のため、老若男女が取り組める生涯スポーツとして全国(全世界)への普及を目指しています。
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「社会の無関心を打破する」をミッションに、社会問題に関するスタディツアーを企画運営。地域住民向けにツアー企画スクールを開催し、外部事業者に頼ることのない、持続的な関係人口の創出に貢献しています。詳細はこちら
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