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コラム

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今がチャンス!地域の若者を巻き込む方法

Facebook, Inc.のCEOは現在33歳

 先日、Facebookの月間利用者数が20億人を突破したという発表があった。仮に世界の人口を72億人とした場合、全人類の3割弱が利用していることになる。
 運営するFacebook, Inc.は時価総額ランキングで世界5位(2017年6月末時点)である。ちなみに日本企業の圧倒的トップはトヨタ自動車だが、世界では同時期48位だった(トヨタ自動車は売上高ならばトップ10に入る。念のため※参考https://fortune.com/global500/list/)。
 そしてFacebook, Inc.はこの規模の企業でありながら、従業員数はわずか18,770名(2017年3月末時点)しかいない。創始者、会長、CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏(以下、マーク氏)は現在33歳(1984年5月生まれ)で、日本で言う「ゆとり世代」の少しだけ上の世代である。
 このマーク氏が先日、ハーバード大学卒業式でスピーチをしたのだが、非常に示唆に富む内容だったので、ここで取り上げたい。

コミュニティは人々に「目的」をもたらす

 私はこれまで大学の卒業式スピーチといえばスティーブ・ジョブズ氏が真っ先に浮かんできていたが、マーク氏のスピーチにはそれに匹敵する衝撃を受けた。
 色々掘り下げたいところだが、HOLG.jpのユーザーはその土地に根ざした仕事に関係する方が多いと思うので、ここではスピーチの後半に出てくる「ローカル・コミュニティ」について触れたい。
 以下、スピーチ内容の一部をBuzzFeedの翻訳記事から抜粋する。

 目的とは、自分よりも大きいものの一部であるという感覚です。必要とされている、取り組むべきより良いものに携わっているという感覚です。目的こそが、真の幸福をつくります。

 さて、真の幸福とか言われると、若干ひいてしまう人もいると思うが、そこは一旦我慢していいただきたい。ここで重要になるのは「自分より大きいもの」、つまり「コミュニティ」の存在である。ご存知の通り、インターネットによって広く浅く緩いコミュニティが拡大する一方で(これはこれで重要であるが)、ローカルなコミュニティは力を弱めている。
 不干渉・不寛容な社会になればなるほど、ローカル・コミュニティは力を弱めていくが、そう遠くない未来に実は転換期が待っている。マーク氏も属するミレニアル世代(1980年代半ばから2003年生まれ)が社会をまわす側に台頭してくるためだ。

「ローカル・コミュニティ」の本質的価値

 ミレニアル世代について、詳しくは「これからの働き方を考えたら、地方自治体がまず変わるべきことが見えてきた話」をご参照いただきたいが、ざっくり言えばマーク氏のような社会や地域の課題に取り組むことに価値を感じやすく、思想的にも能力的にもそれに取り組むハードルが低い世代である。
 ローカル・コミュニティの本質的価値は、彼らの価値観と近いものがある。彼らは目に見える貢献というものが大好物なのだ。だれもがマーク氏のように大きな課題を解決する人になれるわけではないが、地域には自分でも取り組めるイメージが沸きやすい「適切な大きさの問題」がいくつも存在している。各地域に落ちているちょうど良い按配の課題を拾って、解決していくということが、「ローカル・コミュニティ」の本質的価値だと言える。
 もしあなたが地域の課題に取り組む立場にあり、近くに30歳前後の人がいたら、試しに何か頼ってみてはどうだろうか。自治会や商店会のイベントを手伝うとか、役所の掲示板に貼るポスターを作るとか、商店街のホームページやSNSアカウントを運用するとか、何でも良い。コツとしては、「自分たちでやるにはちょっとキツいが、相手ならばできるイメージが沸く範囲」を見定めることを意識すると良いだろう。頼られた方は、最初は戸惑いつつも、喜んで手伝ってくれる可能性は低くないはずである。
 実際に私も、茅ヶ崎市の一市民でありながら商店街の集まりに顔を出すようになって、色々と手伝うのだが、これが何とも楽しいのである。貢献実感もさることながら、普段ご縁のない魚屋やアイスクリーム屋の社長さんの話を直接聞けるのは、純粋に楽しい。私は茅ヶ崎市が好きで移住した人間であるから、余計にこの地域の人と関われることが嬉しいのかも知れない。
 地域の住民を巻き込み、お客さんではなく作り手にしてしまうことで、双方が幸せになれるとすれば、やらない理由はあまりないと思うのだが、いかがだろうか。「他愛のない会話」が不得意な男性は多いと思うので、何かの目的に巻き込むということはお互いにとって好都合だろう。
 最後に、BuzzFeedの翻訳記事からもう一つ抜粋して締めくくりとする。

 (マーク・ザッカーバーグ)変化はローカルから始まります。グローバルな変化でさえ、小さなことから始まります。私たちのような人間とともに。私たちの世代では、つながりを増やすことでも、より大きなチャンスを達成することでも、その闘いは次のことにかかっています。コミュニティを築き、すべての人が目的意識を持つ世界を創造する能力です。

小野寺将人
1986年生まれ、神奈川県茅ヶ崎市在住。不動産情報ウェブサイト運営会社、お出かけ情報ウェブサイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイト運営会社にて企画職に従事。またハンドメイドアクセサリーブランドのm'no【エムノ】のウェブマーケティングや、茅ヶ崎市商店街のプロモーション支援なども行う。

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