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高倉万記子

コラム 事例を知る 情報システム

儀式に勝る働き方改革-高倉万記子

【高倉万記子氏 経歴】
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)インターネットトラストセンター企画グループ主査。
2000年に愛媛県の八幡浜市役所入庁。市民課を経て、2003年に基幹系システムの保守運用開発部門に異動し、国民健康保険や福祉制度業務等を担当。2013年に、愛媛県後期高齢者医療広域連合へシステム担当として派遣され、マイナンバー制度等の導入作業を行う。
総務省自治大学校の行う情報システム領域における育成研修において、パネルディスカッションのコーディネーターを務め、自治体職員に対してマイナンバーやSNS活用の講師等を行っている。

外務省で大臣対応にかかる人手を削減し、働き方改革を進める記事があった。
3月25日の官庁速報(提供:時事通信)でも、職員の働き方改革の観点から、土日祝日の市長公務を削減するという自治体が紹介されていた。
これらに共通するのは、トップの実働に係る職員の業務負担を軽くするということ。それは最近始まったことではなくて、3ヶ月前によく目にした動きもそうだったのだろう。
それは仕事納め式や仕事はじめ式を廃止するという話。たくさんの自治体でみかけたと思う。
仕事はじめ式の中身というと、首長のスピーチぐらいだと思うが、たかだか30分程度だ。
普段からトップがメッセージを発信していれば、この通信技術の発達した時代に、各職場から職員たちを一箇所に集めてありがたいお言葉を発する価値は低いはず。すでに、メールやネット掲示板などで対応している自治体も聞く。1年前には4月の辞令交付を廃止するという自治体も報道されていた。

今回の年末年始は休暇の間のわずかな開庁日に行事を行うことで、職員の有給取得を抑制することになってしまうことへ働き方改革の視点からの疑問もあり、一気に広がったのではないかと思うが、年を追うごとに拡大していって、いつか廃れていく行事になるのではないかと思っている。
労基法が改正され、有給休暇の取得が義務化されることがその推進力になるのではないだろうか。

それでも相変わらずやっているところというのは、生産性より儀式を重んじる組織、生産性や職員のことは二の次で部下を集めて目の前で話を聞かせるということが一番だと思っているトップ、そもそも自分で変わることが出来ない組織ぐらいになるだろう。

昔の公務員は遅れず休まず働かずなんて言われていたが、今は休むことも奨励され、やっと公務員に人権が認められてきたのは喜ばしいこと。ただ、長期休暇前後に少々有給休暇が取れたとしても、休日もとい祝日が全国一律なため、交通網などの繁忙期が集中してしまうのが悩ましい。
都心部で働いている人は出身地が地方の人も多く、実家に帰るにも高額な交通費をかけて里帰りをすることになってしまう。次のステップは、もっと自由に長期の休暇が取れる職場が増えていくことなのだと思う。また休暇が厳しくても、子育てや介護などで自宅や実家にいても働ける環境の整備が進んでいくことなのだろう。

【高倉万記子氏の過去のインタビュー】

システムのスペシャリストが創出した役所の外に広がる輪

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