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コラム 地方公務員アワード

地方公務員アワードは、なぜ地方公務員による他薦なのか

(株式会社ホルグ代表取締役 加藤年紀)

地方公務員アワード10周年ということで、以下について書き綴っていこうと思います。

(1)地方公務員アワードは嫌いになっても、業績評価は嫌いにならないでください
(2)地方公務員アワード10周年企画-サンクスアワードへ込めた思い
(3)若手の離職以上に注意すべき、40歳以上の離職増
(4)その「平等」と「公平」、何のためですか? 地方公務員アワード、主催者ならここを批判する
(5)地方公務員アワードは、なぜ他薦なのか
(6)公務員は民間に通用する・しない論を考える-受賞者だけではない、すごい公務員たち
(7)10年で見た、地方公務員への希望と絶望

地方公務員アワードを運営していると、推薦期間にちゃんと推薦が集まるのかなといつも不安に襲われます。いっそ、自薦にしてしまえば枕を高くして眠れるのにな、と感じることもあるわけです。

「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード」を開催したきっかけは、地方公務員や地方自治体の良い部分を、社会に知ってもらうためです。行政の世界だけでなく民間人にも知ってもらうことで、挑戦する公務員が認められて活躍する。それによって、社会や地域がよくなってほしいと思っています。

地方公務員はその地域の事業を独占的におこなうことがほとんどです。水道料金が大幅に値上げとなった場合に、住民のほとんどがそのマイナスの影響をうけます。一方で、逆に値下げとなれば皆がその恩恵を受けます。インフラやセーフティネットだけでなく、このある種の独占性も、社会に対する影響力の大きさを示すものです。民間企業のサービスは類似のサービスに乗り換えることもできますが、自治体のサービスが悪いと感じたからと言って、簡単に引っ越すわけにもいかないのです。

地味な仕事の価値を広めるには、人が前に出なければならない

初開催となった2017年、当時は地方創生ブームのようなものがあり、珍しくてインパクトのある動画の再生回数が伸びると、それをメディアが取り上げるような風潮がありました。私は、こうした動画が地域に生み出した実需や、住民満足度への影響はどのくらいあるのかなとか、人の命やインフラを支える行政の仕事には、もっと社会が評価すべきものがあるだろうと感じていました。しかし、自治体の地味な領域の仕事を社会に知ってもらうには、分かりやすさとエンタメ性が必要だと感じました。

その役割を担ったのが、アワードという表彰イベントでした。人は小難しい事例よりも、人に関心を持ちます。日本将棋連盟の重鎮が将棋というゲームの面白さについて熱弁するよりも、藤井聡太さんのような人が出てくることが将棋の未来を支えていくのです。将棋は派手な競技ではありませんが、藤井さんの登場によって、多くの将棋教室に人が通うようになりました。

公務員だからわかる、地味な仕事の価値

地味な仕事で成果をあげる人を知っているのは、同じ公務員ですよね。
これまでの地方公務員アワードでは、上下水道、債権回収、橋のメンテナンス、消防業務など、様々な仕事に従事されている方が受賞してきました。

私は約10年間で数多くの地方公務員と接点を持つようになりましたが、恥ずかしながら橋のメンテナンス業務について詳しく話を聞いたことはありませんでした。こうした地道な業務の担当者へ白羽の矢を立てるのは、同じ公務員だからできることだと感じます。

他薦であることが受賞者を守る

「自薦があってもよいのでは?」と言われることもあります。
もちろん、やっかみ等がなくなってくれば、今後、自薦もあり得るかもしれません。
現時点では、自薦によって受賞者が生まれた場合、その人自身の庁内での立場を危惧しています。

本来、外部で評価される人材が出ることは、その組織のイメージをプラスにし、採用や住民コミュニケーションにおいてもメリットがあるものです。しかし、こと個人が評価されるとなると、悪い意味での「意識高い系」のレッテルを貼られることもあります。
特に10年前はそうした傾向が強かったです。行政専門誌の元編集長に言わせると、30年前は個人にインタビュー申し込んでも、「悪目立ちする」と決して受けてくれなかったそうです。

推薦される時点ですごい人

推薦の数がイベントの価値に直結すると思っているので、いつか自薦もありにしたいと思うことはあります。20年後くらいには、自薦で受賞する人がいたとしても、妬まれたり、嫌われたりしない風土が全国の自治体にあることを心より願っています。

一方で思うこともあります。仮に自薦を可能としても、受賞する人の比率は他薦の方が圧倒的に高いように思います。そもそも、誰かに推薦してもらえる時点で、既にすごい人だと思うからです。少なくとも推薦者は、受賞に値すると思って書くわけです。さらにいうと、どんなに成果をあげた人でも、人望がなければ推薦すらされません。

私は近年の地方公務員アワード受賞者の面々を見ていて、恐ろしい人達だなと感じています。必ずしも評価や報酬で報われるとは限らず、成果を出せばやっかみを受けることさえある。よく彼らは自治体の仕事に邁進してくれているなとも思います。これから彼らのような強みを持った人材が希少にとなり、さらに価値があがっていくと確信しています。

受賞に近づくコツがあります

推薦したい人の仕事や活動について、間違いがないようにまとめるのは大変ですよね。せっかく本人に話を聞いたのに受賞できなかった場合は、申し訳なさを感じることもあるでしょう。その気持ちはわかります。私も時々、自治体の人事や復興支援に関する実務系の公募に応募するのですが、やはり落ちるときは悲しいものです。

推薦される時点でその人はすごい人ですが、せっかくここまでご覧いただいた皆さんには、受賞の可能性を高めるためのコツを紹介します。
ぜひあなたの思う「すごい公務員」に光を当てさせてください。受賞された方の仕事や活動を、社会に届けたいと思います。皆さんの期待を込めた推薦を、お待ちしております!

推薦文の書き方のコツ(YouTube):https://www.youtube.com/watch?v=oSws3GxqK0Q
地方公務員アワード2026の応募はこちらから:https://www.holg.jp/award/2026-01/

10周年を記念して、こんなことを書いていこうと思います。

(1)地方公務員アワードは嫌いになっても、業績評価は嫌いにならないでください
(2)地方公務員アワード10周年企画-サンクスアワードへ込めた思い
(3)若手の離職以上に注意すべき、40歳以上の離職増
(4)その「平等」と「公平」、何のためですか? 地方公務員アワード、主催者ならここを批判する
(5)地方公務員アワードは、なぜ他薦なのか
(6)公務員は民間に通用する・しない論を考える-受賞者だけではない、すごい公務員たち
(7)10年で見た、地方公務員への希望と絶望

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