(PR) 学びと人脈が自宅で手に入る。全国で300名以上が参加する、地方公務員オンラインサロンの詳細はコチラ

コラム 地方公務員アワード

10年で見た、地方公務員への希望と絶望

(株式会社ホルグ代表取締役 加藤年紀)

思えば、地方公務員って全然顔が見えないなと思い、この界隈に足を踏み入れてから、10年が経ちました。そこで見た希望と絶望について、つらつらと書いていこうと思います。
本日は、「地方公務員アワード2026」と「地方公務員サンクスアワード」の締切最終日です。皆さんの清き推薦をお願いします!サンクスアワードはわずか50文字!3分でできますよ!

地方公務員から見た絶望とは?

絶望については、近年増加している退職者の退職理由にも表れている気がしたので、ここで紹介しておきます。

堂々の退職理由第1位は「組織が旧態依然のままで変革が期待できそうにない」、第2位は「異動先が不透明でキャリアパスの見通しが立たない」、第3位は「地方公務員を続ける意義を見いだせなくなった」とあります。

(出典:地方公務員退職理由アンケート結果 https://note.com/sa_ya/n/n3d7376d569d6

これは、公務員から見た絶望です。個人的には、第3位の「地方公務員を続ける意義を見いだせなくなった」が気になります。これは、なかなかに重い文言だと思っています。

組織の成果を考えたときの絶望とは

私は、職員個人からの視点ではなく、組織の成果にフォーカスしています。
そのため、地方公務員をめぐる絶望について考えるときには、彼らの力を削ぐ環境に目が向きます。その点において、私が絶望を感じるのは以下の3点です。

①目的意識と成果への徹底度

②組織開発

③地方議会

まず、これらの項目に共通する問題は、個人に責任を帰すべきものではないと思っています。硬直化や前例主義のような組織文化がじわじわと浸透しているものであり、私も新卒で入っていたら、きっとその雰囲気に染まっているからです。そして、登場人物の誰もが悪意を持ってこの環境を作り上げているわけではなく、雰囲気として空気が醸成されている点も、絶望が絶望たる所以かもしれません。

成果を出せる人・出したい人が辞めていく環境

それぞれについて軽く触れたいと思いますが、「①目的意識と成果への徹底度」は、相対的にかなり低いように感じています。住民のために“徹底的”に仕事をするという感覚よりも、“目の前の仕事を滞りなくこなす”ということが、組織内で圧倒的に優先されているように感じます。絶望的なのは、成果を出そうとする人が悪者とされがちなことです。

「②組織開発」についても、成果を最優先の目的に据えて、徹底的に進められることは多くありません。「採用」「配置」「評価」「報酬」には、どのような人材に報いるのか、どのような人材になってほしいのかという意思が示されるべきですが、頑張った人が報われることはほとんどなく、首長も含め、組織内で波風を立てないことに重点が置かれています。挑戦という言葉を人材育成基本方針に掲げる自治体が多くありますが、本当の意味で挑戦を期待されていると思う職員は少ないでしょう。

また、人事は採用が8割と言われますが、告知方法なども含め、採用への力のかけ方も明らかに不足しているように見えます。さらに、採用よりも「育成」を掲げがちですが、研修費用も民間企業の10分の1程度しかなく、その予算額からは本気度を感じ取れないとも思っています。

「③地方議会」については、民主主義のコストと言ってしまえばそれまでですが、質問を役所に作らせる議員や、パワハラをする議員、不勉強な議員の話を数多く聞いています。ハワイへ海外視察に行ってもレポートなどを作らない議員等がいまだに存在するように、地位や報酬、選挙などに目が向き、役所の成果を高めるような役回りができているようには見えません。

また、議会対応に追われる自治体では、管理職になりたくない人材が顕著に増えています。住民のためではなく、議員のための提案や打診に対応するとき、あるいは、首長に一泡吹かせてやろうと、嫌がらせのような抽象的な質問項目に絶望を感じる公務員の声は、きっと多くの地方議員には届いていません。

退職理由第1位は「組織が旧態依然のままで変革が期待できそうにない」。この点について、地方公務員はもちろんですが、同時に志の高い地方議員が抱く絶望でもあるのかもしれないと邪推しています。

希望はあるの?

ここまで絶望について書きましたが、希望についても触れておきます。

それは、これまで公務員が培ってきた「行政組織の圧倒的なブランド力」です。

例えば、これまでコストをかけなくても人を採用できたのは、組織に圧倒的なブランド力があったからだと思います。これは採用だけではありません。公益的な面を強く持つ役所だからこそ、事業に協力してくれる企業や住民も多く存在します。

何かを進めるときに、公務員であるがゆえに、より大きく物事を動かすことができる。その結果として、大きな成果を得やすい立場にあるはずで、まだこの可能性を自治体は使い切れていないのではないかと思います。

本当の希望は、「成果に邁進する人材」

最後に、最も大きな希望を書きます。それは、この環境下でも成果に邁進する人の存在です。大きく報われるわけでもなく、時に異端のように思われても、成果に向き合う人材が全国にはまだまだ多く存在しています。

地方公務員アワードでは、まさにそういった方に賞をお贈りしています。AIの時代に入り、これからますます個の力の重要性が増していきます。採用難が続く昨今では、人を活かすか殺すかによって、組織の成果は大きく分かれるでしょう。

自治体は住民にとっての成果を、最優先に考えることができていますか。もしそうだとしたら、住民のために成果を上げた人材を評価することは、おかしいことでしょうか。むしろ必要なことなのではないでしょうか。

地方公務員アワードでは、住民のために頑張った人が報われる世界をつくりたいと思っています。推薦の締切は本日まで。皆さんの周りにいる、素敵な地方公務員の推薦をお待ちしております!

地方公務員アワード2026の応募はこちらから:https://www.holg.jp/award/2026-01/

-コラム, 地方公務員アワード

© 2020 Heroes of Local Government , All Rights Reserved.