(株式会社ホルグ代表取締役 加藤年紀)
地方公務員アワード10周年ということで、以下について書き綴っていこうと思います。
(2)地方公務員アワード10周年企画-サンクスアワードへ込めた思い
(3)若手の離職以上に注意すべき、40歳以上の離職増
(4)地方公務員アワード、主催者ならこう批判する
(5)地方公務員アワードは、なぜ他薦なのか
(6)公務員は民間に通用する・しない論を考える-受賞者だけではない、すごい公務員たち
(7)10年で見た、地方公務員への希望と絶望
「自治体から若手が辞めていく」、そういう声が主流ではあるが、自分の周りを見ると若手だけではないように感じていました。
総務省の地方公務員退職状況調査をみると、40歳未満は2013年度から退職者数が右肩上がりに伸びていますが、40歳以上の退職者数は2020年度までほとんど変化がありませんでした。

しかしながら、2021年度から40歳以上の退職者数は大きく伸び始めました。2023年度と2024年度の退職者数の伸び率では、40歳以上が40歳未満を上回っています。
40歳未満の職員数は増加、40歳以上の職員数は減少
なお、「数字は嘘をつかないが、詐欺師は数字を使う」という言葉がありますが、「母数はどうなん?」とお思いの皆さんも多いと思います。
「地方公務員給与の実態調査(総務省)」によると、40歳未満の職員数は2013年度が319,531人、2024年度が338,405人で、+18,874人[+5.9%]となり、40歳以上の職員数は2013年度が515,863人、2024年度が475,534人で、-40,329人[-7.8%]となっています。
平たく言うと、ここ約10年で40歳以上の職員数は減少しているのに、退職者数は増加していることになります。ちなみにここで、退職率を出していないのは、地方公務員退職状況調査と地方公務員給与の実態調査の一般行政職の定義が違うため、厳密な率にするとズレが生じるからです。(※例えば、前者の調査では福祉職等が一般行政職員から切り離されて分類されている)
参考までに、民間の自己都合退職(≒普通退職)率は約11%です。皆さんの役所と比較すると、どのような感情が芽生えますか?
40歳以上の離職増の何が危険なのか
若手の退職というのは、その責任や役割から組織の成果に及ぼす影響は小さい傾向にあります。一方で40歳以上というのは管理職あるいは実務の要でもある存在で、ここが抜けていくということは即時的に大きなマイナスの影響を組織に与えます。また40歳以上で転職ができるということは、人格、人脈、専門性など、何かしらを持ち合わせている可能性が高い人材です。その状況にはかなり注視し、できる限りの対応をしていく必要があるのではないかと思います。
ちなみに、公務員が転職することへの私のスタンスはこうです。
組織としては、原課を含めて、全庁で対応が必要である。これは組織がその存在する目的に向かって、高い成果をあげるために必要なことだからです。
一方、個人としては、幸せな道があるならそちらを選んでください。組織を気にしてあなたが不幸になる必要はありません。でも、民間は民間なりの大変さがありますよ。
そんなことを感じています。
地方公務員アワードは活躍する人を認める文化を作りたい
地方公務員アワードは、地方公務員の厳しい環境を乗り越え成果を出している人を讃える取り組みです。ほとんどの自治体では「挑戦」という趣旨の言葉を人事評価に組み入れていると思いますが、残念ながらこれを信じて突き進むことのできる人はあまり多くありません。回すことさえ大変な組織の中で、休職者や退職者も増えている。その際に、挑戦して余計な仕事を増やす人など、望まれないのかもしれません。
ただし、住民の視点でみると、挑戦する公務員、そして成果を出した公務員を応援したいという人がマジョリティです。もちろん、住民の中にはいわゆるノイジーマイノリティと言われる人もいます。でもそちらに引っ張られて、サイレントマジョリティの存在を、なきものにしてはならないと思います。
わかります……。「サイレントしてないで、声に出して称賛してあげなよ」と私も思います。でも、とにかく多くの住民は成果を出しているすごい人に偉くなってほしいし、処遇にも反映されてほしいんです。せめて名誉くらいは手にしてほしいと思います。
地方公務員アワードで得られる名誉など大したことはありませんが、少しでもそのような世界に近づくきっかけになると嬉しいです。地方公務員の皆さんから、「すごい!地方公務員」の推薦をお待ちしております!
https://www.holg.jp/award/2026-01/
10周年を記念して、こんなことを書いていこうと思います。
(2)地方公務員アワード10周年企画-サンクスアワードへ込めた思い
(3)若手の離職以上に注意すべき、40歳以上の離職増
(4)地方公務員アワード、主催者ならこう批判する
(5)地方公務員アワードは、なぜ他薦なのか
(6)公務員は民間に通用する・しない論を考える-受賞者だけではない、すごい公務員たち
(7)10年で見た、地方公務員への希望と絶望