インタビュー

【生駒市 田中明美 #8】看護師になりたかった

田中明美8

全国には素晴らしい公務員がいる

加藤:尊敬される公務員に共通して素晴らしいと思われるポイントは何ですか?

田中氏:公僕としての自身の役割をしっかりと認識し、ぶれずに仕事をされていること、後継者の育成や組織のマネジメントに長けている、ミクロだけでなくマクロで仕事ができること、そういった点でしょうか。

加藤:なるほど。人材育成っていうのは、庁内だけでなく、ボランティア育成とかも含めてですか?

田中氏:いろいろな意味合いでです。たとえば、同じ分野での取り組みで素敵だなと思う武蔵野市や和光市や稲城市では、事業者を育てる力や庁内の人材育成がすごいです。地域づくりを得意としてきた人たちがいる市では、住民との協働だったりと、それぞれ得意なところは異なり学ぶところはいろいろです。

楽しいと思える環境には達成感が必要

加藤:日々、仕事で意識しているポイントはありますか?

田中氏:やっぱりスケジュール管理。それと、今は管理職なので、一人ひとりの個性に見合った仕事を振り分けられるようにして、モチベーションが上がるように工夫しています。人材育成のところをすごく意識していますね。

加藤:部下に楽しいと思ってもらえる方法はありますか?

田中氏:やっぱり、達成感が持てる課題設定をして、達成出来たことを承認する。努力の過程をしっかりと見る。言葉にしてきちんとフィードバックするということでしょうか。

加藤:なるほど。部下の仕事が上手く行かない時はどうしますか?

田中氏:まず、本人に「何か、あった?」って聞きますね。上手く行かない理由はどこにあり、現在の手法のどこを改善することで前に進むか自身の経験も踏まえ、振り返ってもらいます。一つひとつ確認していく作業をともに行うことで、本人が少しずつ課題に気付いてくれるので、そのタイミングでもう一度調整し、再挑戦できるかを尋ねます。

係長と課長 仕事に対するスタンスの違い

加藤:部下の人からみれば、ありがたいですよね。今は課長になられて何年になられるんですか?

田中氏:課長級は2年です。

加藤:係長時代と課長時代でマネジメントの仕方は変わっていますか?

田中氏:係といえば係の業務だけ、課といえば課全体になり、抱えている人数も全然違います。また、管理職なので、「各職員の業務が偏っていないか」など、業務管理の視点が入ってきたのが大きな違いだと思います。係がなすべきことだけでなく、係同士の業務の配分や連携のあり方、課員とともにやれる方法を模索するとか、それぞれのレベルに合わせて助言をする、道筋に光を指していくことをさらに意識するようになりました。

 係長の時は、自分がやりたい方向にみんなを引きつけて、「やろうよ」っていう進め方が中心でしたが、そこが大きく変わりました。

加藤:係長、課長で何人ぐらいの部下の方がいらっしゃったんですか?

田中氏:係長の成り立ての時は3人。今の課は自身を含めて14人の正職です。

看護師になりたかった

加藤:民間企業から、市役所へ転職しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

田中氏:母が脳腫瘍で倒れたことが転機です。30年以上も前のことですので、母の病状は「更年期」で片付けられていたんですが、実は脳腫瘍だということがわかりました。その時、私は民間の金融機関に勤めていたため、同系列の病院を紹介してもらい、命をつなぐことができました。

 当時、素人だった私は、大手術を受け、植物人間になってしまった母を間近で見ていきました。そんな母の体に触れながら看護師の方が、一生懸命、声をかけ続けるんです。

 それを見ながら「何をしているのかな?」と思っていたのですが、ある日突然、母が目を覚まして、リハビリを続ける中で、寝たきりから杖で歩けるようになるまで回復したんです。私にとったら最愛の母を再び生かしてくれたその看護師の手厚い看護の仕事に、「素晴らしい職業!」と思いました。「人の人生に深く関われる。人の生死に関わり、人生を変える一端を担える」って良い仕事だなと。

 だから、転職においては公務員になろうと思っていたわけではなく、看護師になりたかったんですが、先に結婚しちゃうんですよ。でも、その想いを諦められず、子育てしながら看護学校に行って正看護師の資格を得た後、保健師の資格を取りました。

 ただ、子どもがまだ小さかったので、24時間働くのは正直言ってきつい。一旦は自治体の仕事に保健師として募集があるのでそこで働き、子どもが落ち着いたら医療現場に行けば良いと思っていました。でも、今はどっぷり自治体にはまっている感じです。

加藤:女性の結婚、出産というイベントはキャリア形成上、大変ですね。

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