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地方創生ベンチャーサミット 全体セッション1

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スマートシティ構想は分かりやすく市民に伝えなければならない

本記事の内容は「地方創生ベンチャーサミット2019 ローカルテック(地域×テクノロジー)の可能性 supported by KDDI(2019年2月3日開催)」の全体セッションの内容を文字起こししたものです。一部、言い回しなどを編集しております。[第1話目/全5話]

〇スピーカー
・井上 高志  株式会社LIFULL 代表取締役社長
・小林 史明  衆議院議員
・髙島 宗一郎 福岡市長
〇モデレーター
・吉田 雄人 (一社)熱意ある地方創生ベンチャー連合 事務局長
       Glocal Government Relationz株式会社 代表取締役

吉田氏 : 改めましてみなさん、こんにちは。地方創生ベンチャーサミット全体会ということで、先ほどのオープニングトーク、そして片山さつき地方創生担当大臣の基調講演に続いてやってまいりたいというふうに思っていますが、よろしいでしょうか?
 私から紹介するまでもありませんが、今日会場を貸していただいたLIFULLの井上高志さんです。

井上氏 : LIFULLの井上です。よろしくお願いします。

吉田氏 : そして、前総務大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官のマイナンバー担当をやられていた小林史明衆議院議員です。

小林氏 : 小林史明です。よろしくお願いします。

吉田氏 : そして、先ほどのオープニングセッションでお話しいただきました。最近、地方行政を考える人には必読書と言われています、「福岡市を経営する」という本を書かれました、高島宗一郎市長です。よろしくお願いします。

高島氏 : 結構売れてます(笑)。ありがとうございます。

吉田氏 : その福岡市を経営するという本を買おうと思って検索をかけたら、パーっと福岡市を経営するって出てきたんですけど、最後の方に福岡市の収益物件を経営するLIFULL HOME' Sみたいなそんな項目も出てきましたんで、まずは井上社長から自己紹介を2分ぐらいでお願いします。

井上氏 : 面白いふりですね(笑)。ありがとうございます。先ほどの片山大臣の感想からいくと、僕、一番興味があるのはスーパーシティ構想のところなんですけれど。ご説明の中では結構大きな戦略特区のところでやろうとしているようなご発想なんですけど、それにプラスして、誰も住んでない所。できれば国がすぐ動かせるとこでいうと、国有林のような山林。「ここ100万坪開放するから、テック系のベンチャーとか、大手企業とかをバンバン来て」と。

 インフラないんですけど、今水を作るテクノロジーだってあるし、その場で再生可能エネルギーだって作れますし、食料だってその場で作れるようになってるし。木材使ってその場で必要な建築物っていうのも全部作れるようになってきてるので、そういうテクノロジーを使った壮大な実験場っていうのを、全然規制がなくて誰も文句を言わないような。そういう所で作りたいですねっていうのを、先ほど裏でお話ししたので、政策の中に一つポッと入ってきたら「あんとき、僕が言ったやつだ」っていう感じかなと思ってますんで、そういったところ触れていきたいです。よろしくお願いします。

吉田氏 : では、小林史明さんよろしくお願いします。

小林氏 : よろしくお願いします。私はNTTドコモで5年間サラリーマンをやって、そのときに、群馬で法人営業をやってたんですけど、地域課題を解決しようと思ってテクノロジーを使うと、あらゆるルールにぶつかると。このままルール守る側に回ってると、一生、作りたい社会作れないなと思ったので、ルール変える側に回ろうということで政治家になったのが6年前。

 今3回選挙やって、去年まで総務省と内閣府で政務官をやって、例えば5Gの導入とか、来年から本格的に始まりますが、あとは楽天の新規参入とか。そういうのをやってきましたということです。さっきのオープニングのテーマに沿って問題意識を話すと、一つ目の高島さんと山野さんのセッションでいくと、官と民の付き合い方。これをどう付き合うかっていうのは、もう一回みんなの頭を昭和型からポスト平成にリセットしないとまずいな、と。

 なんとなく「お願い」みたいな。「これやってよ、お上」みたいな話じゃなくて、「一緒にやろうぜ」っていう感覚に変えてかなきゃいけない。もう一つはさっきの片山大臣のスーパーシティの話とか、いろんな移住の予算の話。「補助金作れます。これやります」って言うんですけども、それって「何の課題を解決して、どういう社会を作りたいんでしたっけ?」っていう側から挙げてかないといけないんですね。

 それを政治や行政はちゃんとみなさんに伝えきって「一緒にやりましょうね」ってやっていかないと、「メニュー用意したから作ってください」ってなると、これ間違えますね。「みんなあの補助金取りに行け」ってなっちゃうので、みなさんにそこでもう一回考え直してほしいのは、「あれがあるから使おうぜ」じゃなくて、「こういうことやりたいんだよね。この地域課題解決したいんだよね」「じゃあ一緒にやろうよ」って言ったときに政治、行政がメニューを用意してきたら「あれがある」こういうふうに思ってもらってやれたらいいと思いますけど、そんな問題意識のもと、今日は官と民、特に行政のリーダー(高島氏)ですね。私は政治、民(井上氏)、いろいろ経験した人(吉田氏)。ということでよろしくお願いします。

吉田氏 : ありがとうございます。官と民の連携の付き合い方と、課題の側から挙げていこうという話ね。最後にまた、まとめお願いします。福岡市を経営する高島宗一郎さん、よろしくお願いします。

高島氏 : 結構売れててですね。おかげさまで。でも都市経営の本を書いてるわけじゃなくて、その中で見えてきたいろんな本質的なことを書いてるんで、ぜひ読んでいただきたいんですが。

 今、大臣のお話もお伺いしました。さすが小林さんみたいな地方にいらっしゃってからの国だと、本当のニーズから積み上げていく政策っていう視点を分かってらっしゃる方がもっともっと増えてほしいなっていうふうに思っていて、今、福岡市では九州大学っていうのがあるんですが、これが空港、駅、港に近いめちゃくちゃいい場所にある。50ヘクタールの場所っていうものが統合移転をして、パカっと空いたんですね。福岡にこれだけの面が空いたっていうことはものすごいチャンスで、単純にこれまでのように区画整理をして、土地を一個ずつA、B、Cで売っていきましょうではなくて、まさに今大臣が話していたような、これからあらゆるインフラも含めたものをスマートにつないでいくっていう。スーパースマートシティを作っていこうっていうことで、これまで何年もかけてこうしたことを国にもお話をし、官邸でもプレゼンテーションして、やってきたんですね。

 だから、今みたいな話っていうのは本当は福岡にピタッとはまるような状況にあるんです。ただ、そのときに大事になってくるのは何かっていうと、例えば、大臣は大臣のレイヤー、政治のレイヤーにいらっしゃるわけですね。これに、例えば今住民投票っていう話があったんですけど、住民のみなさんにご納得いただいて賛成って手を挙げていただくためには、さっきの大臣のプレゼンテーションをそのまま地域の公民館に来るおじちゃん、おばちゃんにしたところで、あまりにも分からない言葉と、それから通信となんとかとインフラでAIをぶちこんでっていうところが、いったいこれは何が生まれるかは分からない。そうすると横から、野党とか反対する人がやって来て、「安倍政権が個人の情報を取ろうとしてる。恐ろしいことをやろうとしてる、反対!」っていうような話になってしまうんですね。

 ですから地方の行政の現場にいると、じゃあ例えば、福岡でも進めようっていうときには、もう一回今みたいな話は理念としても、絶対大事な話なんですが、もう一回そしゃくした上で逆転の発想から話を始めるんですね。今、だんだんこの地域。これまで行けていたバス停まで歩くのがおっくうになっている。もしくはなんとかニュータウン、なんとかなんとかヶ丘、みたいな名前が付いてるとこっていうのは新興住宅地が今から30年、40年前にできた所が、「買ったときは元気だったけれど、今足腰が悪くなって、お買い物に行くのも大変、コミュニティバスを回してほしい」っていう要望っていうのは各地方、ものすごいいっぱい出てきてるんです。

 「じゃあみなさん、コミュニティバスを回そうっていう気持ち分かるけれども、1時間に一人か二人も乗らないような所にバスをずっと回しても、それって赤字続きですよね。いかにこれを効率よくしていくか。そのために例えば、自動運転のバスがあったり。もしくはオンデマンドっていう難しい言葉では言うんですけども、ボタン押したら来てくれる。そんなのを計画的にできるような町をつくりましょう」っていうような、その説明の仕方が大事になってくるんですね。

 だからまず、これをすることでなんのメリットがあるのか。みなさんの生活がどう良くなっていくのかていうところから説明を始めていかないと、さっきのスマートシティにしていこう、効率的にしていこうっていうのは誰のために。地域の人にとって何が良くなるのかっていうのが分からないと説得ができないですね。

 このように・・・

吉田氏:ちょっとこれカットインしないと、永遠に喋り続ける人なんでね(笑)。

井上氏:確かこれ2分ずつって聞きましたよ(笑)。

吉田氏:危なかった。危なかったー(笑)。

高島氏:いま確かにふっと気づいたら、俺の講演会じゃなかったね(笑)。

吉田氏:詳しくは「福岡市を経営する」に書いてあります(笑)。

高島氏:何はともあれ、そういうのはベンチャーと行政っていう間にもあって、言葉をトランスレートするっていうのがすごい大事になってくるなって思うんですね。

吉田氏 : 官民連携のキーワードとして、国と地方行政、地方行政と地域住民。こういう通訳が必要っていうことなんですね。分かりました。でも自己紹介ですから(笑)。

高島氏:ほんとごめん(笑)。

吉田氏:アナウンサー出身で、しつこいようですけど福岡市を経営するを読んでくださいってことですね。ありがとうございました。もう大丈夫ですか?(笑)

 一応モデレーター私でございまして、吉田と申します。まさに会社の名前にもGovernment Relationzという言葉を入れているんですが、PRがPublic Relationsの略。IRがInvestor Relationsの略であれば、GRはGovernment Relationsだと。地域課題解決していくためには、まさにそのGR的な要素っていうのがすごく必要だという思いで、仕事をしている吉田でございます。私も自己紹介を挟ませていただきました。マイクの調子、少し悪いですけど、できるだけ大きな声でしゃべりますんで、後ろの方の人大丈夫ですかね?

小林氏:大丈夫。これね、意外に後ろで聞くと結構響いているから、あんまり大きい声でしゃべらない方が良い。

高島氏 : あとね、マイクが悪いから大きな声でしゃべるんじゃなくて、持ち方が悪いのよ。

吉田氏 : 本当(笑)。そんなにダメ出し?(笑)

高島氏 : 要するに電波が飛んでて、電波を自分で遮る。テクノロジーをちゃんと駆使しないと。

吉田氏 : はい。ローカルテックと地方創生ということで、やっていきましょう(笑)。

【「地方創生ベンチャーサミット2019 ローカルテック(地域×テクノロジー)の可能性 supported by KDDI(2019年2月3日開催)」の全体セッションの内容はこちら】
第1話 スマートシティ構想は分かりやすく市民に伝えなければならない
第2話 東京の真ん中でローカルベンチャーを語っても分からない
第3話 テクノロジーは地域の良さを可視化できる
第4話 やる気のある自治体の見える化が重要
第5話 スマートシティは人を幸せにするのか

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