『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2026』、9人目の受賞者の紹介です。
※部署名役職名は推薦文登録時時点のものであり、現在とは異なる場合がございます。
<推薦文の要約>※推薦文に基づきAIで生成されたものです
・「石棒クラブ」を立ち上げ、研究者、学生、企業、地域住民、歴史ファンをフラットにつなぎ、文化財を行政が守るものから、皆で育てるものへ転換した。
・3Dデータやオープンデータ、オンラインツアー、SNS「一日一石棒」などを先駆的に展開。来館者数を約9~10倍に増やした。
・IoTを活用した無人開館により、年間開館日を約30日から150日へ拡大。小規模館の持続可能な運営モデルを実現した。
・茅葺古民家の再生に約8,000万円の寄付を集め、石棒や縄文土器などの国重要文化財指定にもつなげた。
・「人がいない、予算がない」を言い訳にせず、誰よりも楽しみながら地域の宝を未来へつなぐ文化財行政の革新者である。
三好 清超(飛騨市 教育委員会 事務局 文化振興課 課長)
推薦者1:上田 昌子(飛騨市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
縄文時代の文化財「石棒」のファンづくりで小規模ミュージアムをV字回復させ、国の重要文化財指定へ導いた
推薦文
三好清超さんの最大の凄みは、開館日が限られ、地域の貴重な資料が埋もれかけていた「飛騨みやがわ考古民俗館」に光を当て、国の重要文化財指定という成果まで導いた道のりにおいて、常に誰よりも「楽しそうに、ご機嫌に」向き合い続けたその等身大の魅力にあります。
他の人から見ればマニアックな文化財「石棒」を前に、三好さんは「こんなにユニークな宝の山はない」と誰よりもその価値を信じ、面白がっていました。三好さんが立ち上げた「石棒クラブ」の周りに、専門的な研究者から学生、歴史ファン、そして地元住民までが自然と集まってきたのは、机上の戦略があったからではありません。三好さん自身が一番楽しそうに活動している姿に周囲がついつい誘い込まれたこと、何より、三好さんが誰もが関われる「余白」をいつも用意していたからです。
三好さんの前では、専門家も地域のお年寄りも、全員がフラットに「一緒に場を作る仲間」になります。強制されるわけでもなく、一人ひとりが自分の意志で彼の楽しそうな空気感に引き寄せられ、気がつけば当事者として深く関わっていました。地元紙の一面を飾り、メディアも思わず追いかけたくなるようなユーモア溢れる取り組みを継続した結果、かつては静かだった館に年間800人を超える人々が訪れるようになりました。その良好な関係性の延長線上で、三好さんは調査研究を進め、多くの人に関心を寄せられた石棒たちが、国の重要文化財へと指定されることになりました。
文化財振興という分野を、関わる人みんなが心地よく集まれる「楽しい場」へと変え、結果として最高の形で地域の宝を将来へつないだ三好さん。彼が教えてくれたのは、人を動かす最大の原動力は、正論や義務感ではなく、人が放つ「心からの楽しそうな熱量」であるという事実です。地域と歩みを進める三好さんを、心からの敬意と応援の気持ちを込めて、自信を持って推薦します。
推薦者2:出嶋 秀章(飛騨市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
文化財を人と地域をつなぐ資源へ転換し、新たな価値と可能性を生み出した点。
推薦文
「人口減少で人がいない。」 地方自治体では、この言葉を耳にする機会が少なくありません。
しかし、三好清超氏はその課題を嘆くのではなく、「文化財を通じて新たなつながりを生み出せないか」という発想で、全国でも類を見ない挑戦を続けてきました。 飛騨市教育委員会事務局の学芸員として勤務する三好氏は、年間30日程度しか開館できなかった飛驒みやがわ考古民俗館を舞台に、1,074本の縄文時代の石棒という地域資源に着目。「石棒クラブ」の立ち上げに携わり、市民や全国の考古学ファンとともに文化財を活用する新たな仕組みを創出しました。SNSでの「一日一石棒」、文化財の3Dデータ公開、オープンデータ化、オンラインツアーなど、従来の博物館運営の枠を超えた挑戦により、博物館の入館者数は約5年間で9倍に増加。文化財を核とした関係人口創出という新たな行政モデルを実現し、その取組は文化庁からも先駆的事例として高く評価されています。
三好氏の功績は、デジタル技術の導入ではなく、文化財を「行政が守るもの」から「市民や全国の仲間と共に育てるもの」へと発想を転換したことにあります。専門性を地域へ開き、多様な人々を巻き込みながら文化財の価値を社会へ還元し、日本考古学協会理事やデジタルアーカイブ学会実践賞など、学術界からも高い評価を受けています。
さらに、多くの参加者が語るのは、その温かな人柄です。相手の声に耳を傾け、「やってみたい」を引き出す姿勢が、多様な人材との共創を生み、全国から飛騨市に関わる人々を増やし続けています。
三好氏が生み出したのは、博物館の活性化だけではありません。文化財を「人が地域に関わり続ける理由」へと変え、人口減少社会における地方自治体の新たな可能性を示しました。その実践は全国の地方公務員に勇気を与えるものであり、地方公務員アワードにふさわしい挑戦であると確信します。
推薦者3:畑上 あづさ(飛騨市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
知識を楽しさに変える文化振興の達人・三好清超
推薦文
私が三好清超さんと仕事を共にしたのは6年前、私が飛騨市役所の文化振興課に配属された時でした。秘書広報課にいた頃、市長が学芸員である三好さんと現場に赴くたびに、三好さんからの話を受け売りで聞いていました。その時は「歴史の面白さがよくわからない」「学芸員の専門的な話は素人には難しい」と感じていました。文化振興課へ移った際、市長に「学芸員のやりたいようにさせてやれ」と言われましたが、正直どのように関われば良いか分かりませんでした。
2020年、コロナ禍の中、最初に三好さんと取り組んだのは、宮川町にあり年間30日程度しか開館しなかった「みやがわ考古民俗館」のオンラインイベントでした。当時の私は歴史への関心はほぼゼロ、館に足を運んだこともありませんでした。しかし、石棒や土器が並ぶショーケースを前に三好さんの解説を聞くうちに、4,000年前の縄文時代のこの地の様子が目に浮かび、様々な文様の土器や石棒が愛おしく思えてきました。
さらには「山城」の現地見学での説明が衝撃的でした。かつては「廓」「切岸」「竪堀」といった戦国時代の言葉がわからず、興味もありませんでしたが、現地で三好さんの解説を聞くと、まるで戦国時代にタイムスリップしたかのように、兵士たちが槍や鉄砲を持ち、敵の侵入を阻む仕掛けの斜面で攻防を繰り広げる様子がリアルに想像できました。それから戦国ドラマに興味が湧き、当時放送されていた大河ドラマ「麒麟が来る」を毎回楽しみに見るようになりました。
三好さんの語りは単なる知識の伝達にとどまらず、聞く人の内に潜む知的好奇心を刺激し、そこに楽しさのエッセンスをふりかける魔法のようなものでした。彼のおかげで私は歴史の「沼」にはまってしまい、今も抜け出せそうにありません。
推薦者4:武田 剛朗(大網白里市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
石棒クラブと協働した関係人口の創出とふるさと納税額の増加 文化財と考古民俗館を活用したオンライン施策
推薦文
飛騨市教育委員会の学芸員の三好清超さんは、開館日年間30日しかない飛騨みやがわ考古民俗館のPRのためにオンラインツアーをいち早く始め、その活動内容を自身の所属する学会で発表するなどし、事例を横展開しました。その時期が丁度コロナ禍であったために博物館や図書館の閉館時期と重なったことから、全国的にも知られる存在となりました。また、飛騨市は過疎地域でもあることから関係人口の創出を目的に、飛騨地域で出土した石棒を中心に「石棒で博物館をサステナブルに」をスローガンとする石棒クラブと協働することで、効果を最大限にする様々な企画を成功させました。その成果は、飛騨市宮川町の遺跡から出土した石棒や工具類が国重要文化財に指定されるという成果につながりました。
三好さんの活動は、石棒という考古学の専門家にしか知られていないニッチなアイテムをデジタルアーカイブやオンライン講演会などの先端技術を活用し、親しみやすく、様々な活動を展開した点が高く評価できます。また、飛騨市の過疎化率の高さや考古民俗館の開館日数の少なさなどを逆手にとって、ふるさと納税額を増加させたり、公式SNSのフォロワー数を伸ばしたりした活動は、他の自治体職員、特に文化財の活用を職務とする職員にとってはお手本となる存在であることから、推薦いたします。
推薦者5:橋本 真之介(飛騨市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
忘れかけられていた小さな博物館を、来館者10倍・世界が注目する存在に変えた
推薦文
三好清超さんは、大阪生まれ大阪育ちで、岐阜県飛騨市に縁もゆかりもなかった一人の学芸員です。それなのに、税務課に一時飛ばされても、課長になっても、もうすぐ50歳になろうとしても、情熱は衰えるどころか勢いを増し、目の輝きは一切失われない。そこがまず「すごい」。
向き合ってきたのは、年間たった30日しか開けられない、豪雪地帯の小さな博物館「飛騨みやがわ考古民俗館」でした。管理人も集まらず、電話もインターネットもない、行政のお荷物とも揶揄されかねない存在。
転機は2019年、三好さんをリーダーに立ち上げた「石棒クラブ」。地域も業種も様々、IT企業や金融機関の人まで巻き込み、「素人の発想」を素直に受け入れながら、細かいことを気にせず、とりあえずやってみた。収蔵資料の3Dデータ化は歴史系博物館でアップロード数当時1位。コロナ禍でもいち早くオンラインツアーを開催しました。 令和5年にはIoT機器を活用した「無人開館」を実現し、年間30日だった開館日を150日に。バーチャルミュージアムも展開し、来館者数は10倍のV字回復。茅葺古民家・旧中村家の再生にはふるさと納税で現在8000万円の寄付が集まっています。地道な調査・報告書刊行が実り、石棒や縄文土器の国重要文化財指定も決定しています。 ユニークな活動やデジタル技術を駆使した取り組みが評価され、その声は日本を超えバーレーンの王子にまで届いたこと。また、イラクの考古学者からは「ナショナルヒーロー」と評されました。「月刊文化財」の表紙を飾り、自治実務セミナーにも掲載、中日新聞の一面でも報じられました。
熱い気持ちで、いつも上機嫌に、「予算がないから」「人が集まらないから」と諦めがちな現場で、常に「じゃあどうやったらできるか」を考え続けてきました。その熱量と実行力こそ、地方公務員アワードにふさわしいと確信し、推薦します。
審査員のコメント
沼ナショナルヒーロー!文化と現代をかけわせるスペシャリストですね。コアな資源を多くの人に興味をもってもらうには相当の知識とテクニックが必要なはず。きっと勉強熱心なんですね(中村 広花)
埋もれていた文化財をデジタル技術と共創の力で開き、来館者の大幅増加、関係人口や寄付の創出、国重要文化財指定まで結実させた実践は圧巻。保存と活用を両立し、小規模館の可能性を更新した全国的モデルです。(橋本 一磨)
文化財の価値を分かりやすく伝えていることが凄い!自分の「楽しい」を周囲に上手に伝播させ、地域を元気にしている姿がとても素敵です。(小野寺 崇)
開館日や来館者数を増やしただけでなく、文化財を核にファンと資金を呼び込み、休眠していた公共資産を再び価値ある場に変えた点を評価しました。小規模な文化施設の再生事例として興味深い取組です。(中軽米 真人)
三好 清超さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2026 受賞者の推薦文はこちら】
(1)會田 巨享 (2)望月 優 (3)大地 辰弥 (4)大久保 翔悟
(5)杉山 史哲 (6)図師 大介 (7)松宮 大起 (8)山﨑 雄治
(9)三好 清超 (10)佐伯 哲弥 (11)佐藤 義恒
『地方公務員アワード2026』全体発表はコチラ
協賛
NECグループの中核を担うSI企業として、50年にわたり大規模・高難度なシステムの開発・実装で社会基盤を支えてきました。国内トップクラスの1万人超のITエンジニアと業種・業務の知見を強みに、AI本格実装時代の今、AIネイティブ開発と高度なセキュリティ・ガバナンスでお客様の変革を加速し、企業価値向上と社会課題解決に貢献しています。多様な人材の力を結集し、持続可能な社会の実現に挑み続けます。

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『自治体通信』は、イシン株式会社が運営する、経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体とそれをサポートする民間企業を紹介する情報誌です。全国の都道府県市区町村を中心に合計約30,000部を送付しています。先進自治体の具体的な取り組みをはじめ、自治体経営に役立つ情報をお届けします。

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スパイラル株式会社が運営する「公共DX推進サロン」では、DX推進にお悩みの官公庁・自治体職員の方々を対象とした情報発信を行っています。広報広聴やインターネット投票、自治会・町内会のDXなど、住民接点の各分野における課題解決の事例や取り組みの紹介、お役立ち資料などをご用意しています。
後援

当センターは活力あふれ個性豊かな地域社会を実現するため、地域活性化のための諸活動の支援・地域振興の推進を寄与することを目的に設立し、地域を応援しています。

地域に飛び出す公務員を応援するために、約50人の首長が参加。過去4回にわたって「地域に飛び出す公務員アウォード」を主宰。過去の受賞者プレゼンやサミットの内容はこちら。

格闘家・桜庭和志が立ち上げた打撃のない安全な組み技競技ブランド。老若男女が取り組める健康増進・防犯対策として、過去に秋田県、生駒市、潟上市と「ねわざ祭」を開催。全国の自治体とも連携を図っています。

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