『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2022』、4人目の受賞者の紹介です。
橋本 隆(群馬県伊勢崎市 都市計画部 都市開発課 課長)
推薦者1:佐藤 伸一(伊勢崎市 上下水道局下水道整備課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
知識ゼロ、前例無しでも成果を出す!世界遺産登録と周辺環境整備で年間来訪者数3万人増を実現!
推薦文
橋本さんは、観光地ではない地域の世界遺産登録と周辺環境整備を担当し、年間来訪者数3万人増の偉業を成し遂げました。橋本さんの信条は「経験のシェア」。業務の「お仕事」と私生活の「お志事」で数多く成果を挙げています。
橋本さんは、建設会社から中途採用された技術職です。企画調整課配属後に担当した「お仕事」は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録と周辺環境整備でした。橋本さんが担当した構成資産のある地域はのどかな郊外で、大量の来訪者を受け入れた経験がありませんでした。世界遺産登録直後に急増する来訪者で地域がキャパオーバーになってしまう。この喫緊の課題に対して、急増する来訪者対応が待ったなしの状況でした。
橋本さんは世界遺産の知識ゼロ。県内にも世界遺産登録の前例が無く、全てが手探り状態でした。橋本さんの得意分野である周辺環境整備も、世界遺産登録不可とならないよう、景観を阻害しない最小限のものとする必要がありました。そこで、橋本さんは全国の世界遺産を徹底的に調べ上げ、キャパオーバーを公共空間で解決することを計画しました。河川敷や小学校等の公共空間を有効利用した駐車場を計画し、必要最小限の周辺環境整備で世界遺産登録後の年間来訪者数3万人増を乗り越えました。
また橋本さんは、私生活の「お志事」も充実しており、20を超える資格取得、職員自主研究グループ「人財育成研究会」での後輩育成、オンライン市役所での講演による経験シェアなど、「お仕事」以外でも活躍しています。また、自治体職員が書いた初の都市計画実務書『自治体の都市計画担当になったら読む本』は、出版後1月半で増刷決定され、全国の悩める公務員に救いの手を差しのべています。
現在は、「お仕事」と「お志事」を両立して中心市街地の整備に尽力されています。今後の活躍にも期待すると共に、そんな橋本さんを師と仰ぎ尊敬し、推薦いたします。
推薦者2:鈴木 孝男(伊勢崎市 上下水道局浄水課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
飽くなき研鑚と献身的な経験やノウハウのシェアで、全国的な人財育成を展開!
推薦文
橋本さんは、技術職員の経験やノウハウをシェアする達人です。前職の建設会社時代には、技術系最難関の国家資格である技術士を29歳の若さで取得され、関西国際空港等の大規模プロジェクトを担当して技術力を磨かれました。伊勢崎市に転職後は、未経験の都市計画を学ぶため、働きながら夜間に大学院へ通って博士を取得されています。その博士取得と同年には、県内初の世界遺産登録に携わり、構成資産への来訪者を急増(H25:8,400人→H26:40,000人)させ、急増する来訪者に対応するための周辺環境整備も実現しました。
令和元年度から始動した、技術職員を中心とした自主研究グループ「人財育成研究会」では、課長になってからもグループの代表として先頭に立ち、職場経験シートを活用した経験のシェア、先輩職員等の講演会の開催、近隣自治体との技術交流会、資格取得を目指す職員への支援を毎年実施し、若手職員の気づきや学び、能力・モチベーションアップの機会を創出されています。この活動に参加したメンバーからは、「人脈や視野が広がった」、「業務の相談がしやすくなった」、「技術力が向上した」などの声が挙がっています。
私自身この活動を通して、橋本さんによる模擬面接試験等を受け、念願だった技術士に合格することができました。こうした献身的な取組は、ジチタイワークスのセミナー動画やオンライン市役所での講演を通して、全国の自治体職員に認知され始めています。さらに本年4月には、自治体職員では初となる都市計画実務ノウハウの単著「自治体の都市計画担当になったら読む本」を出版され、全国の悩める公務員に向けた技術支援を展開しています。橋本さんは現在、技術力や人脈を活かして中心市街地活性化に尽力されています。そして今後も技術職員に希望を与える活動を継続しようとしています。今後も益々の幅広い活躍を期待するとともに、尊敬する橋本さんを推薦します。
推薦者3:同前 嘉浩(岡山県備前市 総合政策部事業推進課)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
市民と協働で世界遺産登録を実現して観光人口約5倍!「お仕事」と「お志事」で成果を挙げる努力の達人!
推薦文
橋本さんは、業務の「お仕事」だけでなく、業務外の「お志事」でも成果を挙げている努力の達人です。
業務の「お仕事」では「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録を担当されました。急務とされたハードやソフトの整備を市民と協働で実現し、世界遺産登録後に観光人口を約5倍にすることに成功しました。
業務外の「お志事」でも世界遺産を多くの人に伝えるため、入庁当時から活動する市民団体「いせさき街並み研究会」でイベントに携わっています。その活動では、チラシ作成や自らがゆるキャラの着ぐるみに入るなどして地域を盛り上げ「まちづくり功労者国土交通大臣表彰」を受賞されています。
もう一つの「お志事」人財育成では、後輩から技術指導を求められたことを契機に、自ら代表を務める自主研究グループ「人財育成研究会」を立ち上げました。そこでは技術だけでなく、職員としての全般的な指導や悩み等のフォローもされています。また、自身の20を超える資格取得の中でも最難関と言われる技術士の受験指導を通して、グループからも取得者を輩出し、多くの職員から慕われています。
続いて書籍の執筆です。橋本さんは民間から転職して都市計画課に配属後、都市計画を知識ゼロから夜間大学等で10年以上学び、博士を取得しました。その知識を惜しみなく詰め込んだ、自治体職員で初となる都市計画実務ノウハウの単著『自治体の都市計画担当になったら読む本』を出版し、発売後1月半で増版の大好評となり、全国の都市計画担当職員を助けています。
これらの輝かしい成果を挙げられた橋本さんの裏には「お志事」として他者貢献を志す並々ならぬ努力があります。そんな人のために頑張り続けられる橋本さんを心の底から尊敬しています。
「お仕事」の枠を超え「お志事」でも活躍する橋本さんを多くの方に知っていただき、全ての自治体職員が前向きになれることを願い推薦します。
特別協賛社賞-LIFULL賞
県内初の取り組みの中で公共空間の有効活用を図り地域への来訪者数を創出した成果と、そこで得た経験等を職場内外で共有し、人財育成に取り組んでいる姿勢を高く評価します。
審査員のコメント
自分の学びを業務に反映し、さらに周りにもシェアされている。(河尻 和佳子)
世界遺産の登録という新しい取り組みを達成するとともに、人材育成をしっかりおこなっている点が評価できる。(吉川 牧人)
お志事!!それも充実させているからこそ、お仕事も充実しているのだなぁと感じました!大変な業務の中プライベートも充実させることは大事ですね。(森田 修平)
橋本 隆さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2022 受賞者の推薦文はこちら】
⑴荒井 菜彩季さん ⑵田中 雄大さん ⑶寺井 優介さん
⑷橋本 隆さん ⑸出蔵 健至さん ⑹東 克宏さん
⑺山中 正則さん ⑻小野寺 崇さん ⑼廣濱 学さん
『地方公務員アワード2022』全体発表はコチラ
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協賛
1979年より毎年、自治体職員を1年間、研修生として受け入れる研修制度「自治体等パブリックセクター年間研修受入制度」を実施。座学、OJT、フィールドワーク等で弊社の社員と共に働き、学び、帰任時には首長に自主提案を行う。観光や広報に限らず、幅広い分野部署で活躍できるプロデューサー人財の育成を目指す。
NECグループの社会ソリューション事業をICTで担う中核ソフトウェア会社として、社会やお客様とともに、先進技術とイノベーションで新たな価値を創造し、持続可能な社会を実現します。お客様の課題を解決する従来の業務システム開発/業務PKG提供に加え、共創を通じて社会課題を解決する社会価値創造ソリューションに取組んでいます。
「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、企業とメディア、生活者をつなぐインターネットサービス「PR TIMES」を運営し、地方自治体300市区町村を含む6万5000社超が利用。地域情報を流通させる為の枠組みづくりとして、42都道府県で銀行、メディア、自治体と提携をし、各地域事業者の情報発信を支援しています。(R4年5月時点)
不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME'S』のノウハウを生かした全国版空き家バンク『LIFULL HOME’S 空き家バンク』の運営をはじめ、地方移住マッチングサービス「LOCAL MATCH」の運営や空き家等の地域課題を解決できる人材の育成を目的とした『LIFULL地方創生 スクール』を開講するなど、空き家問題の解決や地域活性のための取り組み等を行っている。
日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営し、インターネットを通じて今ある課題を解決するだけではなく、未来志向で新たな希望を作り出すことにも挑戦していきます。また「Yahoo! JAPAN」の行動ビッグデータを活用し、住民理解や観光課題等の自治体課題解決のご支援するデータソリューション事業を展開しています。
ビジョンは「自立した持続可能な地域をつくる」。2012年4月に創業、同年9月に国内初のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を開設。18年東証プライム市場の株式会社チェンジとグループ化。現在、行政DX化支援をするパブリテック事業や地域経済循環を促す地域通貨事業、電力の地産地消を目指すエネルギー事業を展開。
メディア協賛
「テレ東、地域創生やるってよ」を旗印に、自治体向けには情報番組『都会を出て暮らそうよ』、旅番組『ハーフタイムツアーズ』、グルメ番組『虎ノ門市場』を活用したシティプロモーションとコマースを融合させた事業を展開。PRにとどまらず地域経済の活性も狙う地域創生事業を実施しています。
『自治体通信』は、イシン株式会社が運営する、経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体とそれをサポートする民間企業を紹介する情報誌です。全国のすべての都道府県市区町村に合計約28,000部を送付しています。先進自治体の具体的な取り組みをはじめ、自治体経営に役立つ情報をお届けします。
株式会社ジチタイワークスが発行する「ヒントとアイデアを集める行政マガジン」。毎号11.5万部を発行し、全国の自治体職員と地方議会議員に無料でお届け!仕事に活かせる事例を丁寧に取材・紹介し、地方自治体の課題解決を強力に後押し!WEB版でも情報を発信中!
後援
当センターは活力あふれ個性豊かな地域社会を実現するため、地域活性化のための諸活動の支援・地域振興の推進を寄与することを目的に設立し、地域を応援しています。
地域に飛び出す公務員を応援するために、50人を超える首長が参加。過去4回にわたって「地域に飛び出す公務員アウォード」を主宰。過去の受賞者プレゼンやサミットの内容はこちら。
Jリーグと全国58のJクラブは地域の人たちをハッピーにしたいと願って、社会連携活動「シャレン!」をおこなってきました。これからもより多くの皆さんと手を取り合って一緒に豊かなまちをつくることに挑戦します。
格闘家・桜庭和志が立ち上げた打撃のない安全な組み技競技ブランド。老若男女が取り組める健康増進・防犯対策として、過去に秋田県庁や生駒市役所と「ねわざ祭」を開催。全国の自治体とも連携を図っています。
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「社会の無関心を打破する」をミッションに、社会問題に関するスタディツアーを企画運営。地域住民向けにツアー企画スクールを開催し、外部事業者に頼ることのない、持続的な関係人口の創出に貢献しています。詳細はこちら。
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