インタビュー

【北九州市 井上純子 #5】やりがいを感じた生活保護担当

井上純子5

4つの部署を経験

加藤:今まで市役所ではどのような部署に配属されてきましたか?

井上氏:今の部署が4つ目になるんですけど、最初の部署が市民課で区役所の住民登録、戸籍などに関する窓口業務などをしていました。そこに7年間いましたが、結婚して子どもを3人産んで4~5年休んでいたので、実質そこまで働いてないんです。

 次がまた出先の機関で、生活保護の家庭を回るケースワーカーの仕事を3年間やりました。

加藤:意外ですね。

井上氏:そうですよね(笑)。子どももまだ小さかったんですけど、ある程度の規模の人数で同じ仕事をするため、時間の融通が効いてママとしては働きやすい職場でした。その次がバナナ姫に関わった観光課です。

 現在は文化企画課に所属し、照会業務や職員管理の事務をしています。

加藤:今までとの違いはありますか?

井上氏:観光課の時は気持ちを入れ過ぎていたところもあるので、正確、的確にこなすことを心がけています。土日も休めることも多いので、子どもと過ごせる時間も増えました。

やりがいを感じたケースワーカーの仕事

加藤:ケースワーカーは大変な業務なので、役所の中ではやりたがらない人も多いですよね。最初に異動と聞いて不安は無かったですか?

井上氏:周りからも心配されることもありましたが、女性の先輩が何人かいたのでそこは心強かったです。自分だけではなく、みんな頑張っているんだと改めてわかりました。それと、母親の私だから前向きなメッセージを伝えられるのかな、ということがやりがいに繋がりました。

加藤:大体、常時、何世帯くらい担当されたのでしょうか。

井上氏:90世帯位ですね。3年で200世帯くらいは関わったと思います。いろんな家庭を知ることができて、私の中で世界が広がりました。仕事上、ある一点の姿だけじゃなく、それに至った経緯を知るわけです。ケースワーカーとして関わる個人や家庭の人生模様って、すごく深いんですね。それは簡単に解決できるものではなかったりするんですが、そういう世界を見て、いろんな生き方を学びました。

加藤:嬉しかったことと、辛かったことはどのようなことがありましたか?

井上氏:一番嬉しかったことは、そうやって深く知ることとなった方が自立され、本人だけではなく家族もサポートしていく状態になること。そして、その後も充実した生活を送っているというのが一番嬉しいこと。もちろん、ご家族からもお礼を言ってもらえることも嬉しいです。

 辛かったことをあげるとすれば、私が子どもを持っているせいか、子どものいる家庭に対してはすごく感情移入してしまって、なかなか冷静になれない時がありました。思い入れが強くなりすぎてしまって、それは周りからも指摘されたこともありました。

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次の世代の希望になるような仕事をしていきたい

加藤:ケースワーカーだった人が急にバナナ姫になっていたら、流石にびっくりしますよね。

井上氏:直後の部署でバナナ姫をやったので、今まで担当した人たちはどんな反応になるのかとは思いました。ケースワーカーは常に喜んでもらえるわけではなく、時には法律重視で厳しいことを言わないといけないこともあります。そこからのふり幅が大きいですよね。

加藤:でも、遊んでいるわけじゃなくて、成果の大きい仕事をしていたわけですからね。仕事は辛いものじゃなくて楽しいものだと感じる職場環境を作っていかないと、今後、良い採用や雇用環境は生まれないと思います。

井上氏:本当は表に出て行く若手職員が増えたらいいなと思うんです。だから、バナナ姫はシンデレラストーリーでありたいと思ったんですよ。無理をして一歩踏み出して、何かにチャレンジした職員にメリットのあるストーリーが作りたかった。

 後継者を見つけるためにも、次の人に何かメリットが見せられれば良いとは思いました。公務員が個性を出して表に出るのは、やはり勇気がいることだとは思うんです。だから、私は次の世代の希望になるような仕事をしていきたいと思っています。

※本インタビューは全6話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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