インタビュー

【北九州市 井上純子 #4】復活、使命感を持って好きなことをやる

井上純子4

物事には旬がある

加藤:2018年10月からバナナ姫の活動を再開されました。

井上氏:市の仕事ではなく、個人のボランティアというかたちで、「門司港バナナ博物館2018」「kitaQフェス」「八幡東田ウルトラ25時間駅伝大会」という3つのイベントに出させていただきました。

加藤:なぜ、再度活動することを決めたのでしょうか。

井上氏:バナナ姫を残したかったんです。引退してから、2代目が現れてくれることを期待していましたが、実際にはそうなりませんでした。

 物事には旬があるじゃないですか。「いなくなって残念だな」と感じてもらっている時に復活しないと、忘れられてしまいますよね。2、3年待てば2代目が出て来るのかも知れないですけど、その時には、みんなの頭からバナナ姫は消えてしまっているかもしれません。せっかく多くの人に知ってもらったのに、もったいないという焦りがありました。

再びメディアの注目を浴びる

加藤:どういう過程を経て、活動を再開したのでしょうか。

井上氏:まず、イラストの作者にお話しました。そして、市の取り組みとして始めたものですので、北九州市の観光課、キャラクターの権利を持つ門司区役所にも相談しました。

加藤:活動を再開するにあたり、不安はありませんでしたか。

井上氏:不安でしたし、孤独でした。「バナナ姫の復活なんて求められているのか」、「個人の活動でやるべきことなのか」と言われることもありました。

 でも、復活したイベントに友人が花束を持って来てくれて、「一人じゃないんだな」と思いました。そして、ありがたいことに新聞4社、民報2社に取材してもらい、ヤフーのトップにも出ました。非常に好意的な書き方をしてもらえたことも、不安の払しょくにつながりました。

井上純子4 insert

お互いのニーズと落としどころを考える

加藤:井上さんはもっともメディアに取材されている公務員だと思います。メディア対応では何に気をつけていますか?

井上氏:まず、人と人の関係値を大事にしています。そして、お互いwin-winになるように、自分のニーズと記者さんのニーズを考えて、両者にとって適切な落としどころをみつけようとしています。

加藤:そういう発想ができる人は物事がうまく回りますよね。なぜ、井上さんはその考えに至ったのでしょうか。

井上氏:バナナ姫のメディアの露出のしかたを、多く見ることができたからだと思います。たとえば、テレビだったらどういう映像が、どういうストーリーで使われるのかを全部チェックしますし、新聞では自分が喋ったことが、どんな記事になるのかをチェックします。そうすると、段々、メディアの方が何を期待するのかがわかってきます。さらにいうと、読者や視聴者の反応も知りたいので、なるべく、ネット記事のコメントや2ちゃんねるもチェックしています。

「ニュースに取り上げられているけど、地元だと会えない」

加藤:バナナ姫の活動が業務ではなくなりました。以前との違いはどこにありますか?

井上氏:自分の意思で、出演するイベントを決められるのは大きいですね。今までは他県から観光客を呼び込むお仕事だったので、北九州市内のイベントにはあまり出られませんでした。

 でも、今は地域のイベントにも出演できます。昔は、「ニュースに取り上げられているけど、地元だと会えない」とよく言われました。本当は北九州市の人のほうが、バナナ姫を知っているし、求めてくれるじゃないですか。地元の駅伝に出演した時も、カワイイ子どもたちから握手を求められて、とても嬉しかったですね。

加藤:市民や企業から協力や連携してほしいことはありますか?

井上氏:市内のイベントがあれば可能な限りで出演していきたいですね。実は今、地元企業と連携して商品を作ることも検討しています。もし、北九州市にとってメリットがあるなら、様々な市民や企業とも連携したいと思います。

個人の活動は市民の賛同がなければ成り立たない

加藤:今後、どういった活動をされていきますか?

井上氏:クラウドファンディングなども含めて、様々な取り組みを行いたいです。市の事業とは違って、クラウドファンディングは、市民から直接お金を募ることになります。ですから、市民の賛同がなければ成り立ちません。

 逆に言うと、私一人の思いではなく、市民とみんなで作り上げるものになります。北九州を愛する市民の方と一緒に、北九州市のために行動できるのはすごく嬉しいです。

 今まで、バナナ姫は北九州市の明るいニュースとして報道されてきました。だからこれからも、北九州市民に応援してもらえる存在であり続けたいと思います。

加藤:北九州市へのこだわりというか、使命感がとても強いですよね。

井上氏:使命感を持って、好きなことをやっているのだと思います。

※本インタビューは全6話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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