町の雰囲気を変えた
加藤:活動の仕方は大阪の時と変わったのでしょうか。
半田氏:もう分かりやすく変わりました。大阪ではコンビの方がメインだったので、相方とどつき漫才をしていました。相方を客席に放り投げたりエキセントリックなネタも多かったです(笑)。
でも、そういうものじゃなくて、真面目な方向性の芸をしていますよね。今は鹿屋が売りたいものが分かっている。例えば、鹿屋のカンパチを広めるカンパチダンスがもっと鹿児島市内とか県外で有名になったらいいなとか。
福井氏:彼女が来てから、町の雰囲気がだいぶ変わってきた感じがしますよ。半田さんは、人と人を繋ぐことができるんです。
半田氏:いえいえ。
加藤:毎月開催されている 『半田あかりさんを囲む会』には市民の方が来られているわけですよね。
福井氏:この町は狭いんですけど、それぞれ色んなグループに固まっちゃう節があるんです。だから、「知らない人同士で飲もう」と言っても誰も来ないのですが、「半田さんに会えますよ」と言うと、会ったこともない人が集まってくれる感じがあって(笑)。
加藤:磁石のような存在になるんですね。
福井副市長に手のひらで動かされている
加藤:半田さんと福井さんのお互いの信頼感がすごく伝わってきます。お二人のやり取りから、良い意味で福井さんが副市長という感じがしないですね(笑)。
福井氏:言われてみるとそうなのかもです。これが普通になっちゃっていますけどね。むしろ、実際には私がだいぶ頼っているところがありますから(笑)。
半田氏:私こそ頼っています。私はもともと、偉い人とかに対する態度が緩いところがあって、社長室とかを勝手にノックするタイプなんですよね(笑)。
加藤:職員の方は、なかなかそういうことをできないじゃないですか。それをやれる人がいると、周りの方から見て福井さんが身近に感じられるというのはありますよね。
福井氏:他の人が「これで良いのだ」と思う。それもあるかもですね。
半田氏:冷静に考えると福井さんはメチャ偉い人なんですよね(笑)。そして、賢い方なので、私がこういう人間であってもそれに合わせてくれて、手のひらで動かしてくれているんだと思います。
業務用の『どでかい』扇風機が風を吹かす
半田氏:福井さんは皆さんに新しい風を吹かせていると思うんです。私のイメージでは福井さんは扇風機やら、サーキュレーターやら、エアコンやらを色んな所から持ってきて、スイッチを押しまくっています(笑)。私はその中の小さなサーキュレーターのひとつというか・・・。
福井氏:いえいえ、工事現場にある業務用の『どでかいやつ』です(笑)。
半田氏:「この範囲に風を吹かせろ」と求められているものが、最近何となくわかったと思ったので、福井さんがスイッチを押した分だけ、私も可能な限り強風でやっていきたいなと(笑)。
福井氏:その風を吹かしている分野は、単にメディアでPRしているだけじゃないんです。若い職員たちにやる気を出させるとか、「プロフェッショナルな仕事とは何か」とか、そういうことも伝えてくれるので、それは本当に僕の期待を遥かに超えているんです。しかも役所の中だけじゃなくて、町の人に対してもそれが言えるんですよ。
半田氏:『空気の読めない女』が来たから、うまく利用できたんでしょうか(笑)。
福井氏:違う、違う、違う (笑)。
半田氏:(笑)。実際には、氷のように固まった地域内の状況があった中、福井さんがそれを溶かす『アイスブレーカー』として私を上手く動かしてくれたんだと思います。それが上手く行ったのかは分からないですけど(笑)。
福井氏:もともと自分が『アイスブレーカー』として頑張ろうと思ってやっていたので、何ていうか・・・後任というか、仲間が来たという感じだったですね。
加藤:なるほど。
福井氏:半田さんはさまざまな人たちに影響を与えています。他にも例えば鹿屋で女性向けのお茶を商品として作ったんですね。既にそのプロジェクトが「これで良いじゃん」と詰まっているところに彼女が放り込まれたんです。それでも、かなり思い切ったアドバイスをしてくれて、今その人たちは彼女のことをすごく信頼していますよね。
加藤:素敵な写真ですね。
半田氏:もっと、超可愛いのとかもありますから。・・・嘘です、正確にはもっと角度の良いやつ(笑)。
加藤:(笑)。
電車がないんだったらモノレールはあるだろう
加藤:大阪から、鹿屋にお住まいになりました。何か感じる違いはありましたか?
半田氏:メチャメチャありますよね。夜歩く時はランタンがいるとか。ドン・キホーテは近くにはないとか(笑)。
福井氏:最初、説明にいった時に、電車がうちの町にないことを隠していたですれど(笑)、とうとうそれがバレたら「モノレールがあるんですか?」と聞かれました(笑)。
半田氏:モノレール文化なのかなーと(笑)。電車がないんだったらモノレールはあるだろうと(笑)。
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※本インタビューは毎日1話ずつ更新します(全5話)
第1話 松竹芸能の実験として鹿屋へやって来た『地域おこし協力隊員』
第2話 カンパチの解体を、朝4時から8時まで練習してから出勤
第3話 町の雰囲気を変えた
第4話 葬式かよっ!
第5話 一緒にツッコまれて、一緒にズッコケたい