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【掛川西高等学校 吉川牧人 #5】生徒が企画し、コロナと戦う病院でメッセージ動画を投影

横展開できる「掛川西モデル」

加藤(インタビュアー):今までに伺ったお話を他の公立高校が参考にしたとして、オンライン授業を掛川西高校のように実現できると思われますか。

吉川氏:はい、できます。そもそも本校は横展開を目指して、すべて県の政策に基づいたやり方にこだわってきたので、特に静岡県であれば横展開はしやすいと思います。
 実際、県の教育委員会から「掛川西モデル」として推進していくよう発表してもらいましたので、そういう意味でも一定の成果を出せたのではと思っています。

アクティブラーニングは対面が向いている

加藤:オンライン授業を全教員でやられてから、改めてオフラインの授業の良さはどのようなところにあると思われますか。

吉川氏:ここ数年で「アクティブラーニング」という言葉が生まれてきて、対話を中心にしたり、グループで何かを作り上げたりする授業が浸透しましたよね。生徒同士が協働して、問題解決的な学習をするイメージの授業です。教育現場ではそのノウハウを丁寧に積み上げてきましたが、それがオンラインのみでは非常に難しいですね。
 英語のスピーキングも同じですが、コミュニケーションを主体とする授業の質を高めていく上では、完全にオンラインだけではなく対面の授業も入れていけると良いと思います。

コロナと戦う病院にメッセージ動画を投影

加藤:オンライン授業の中で、何か印象的な出来事はありますか。

吉川氏:オンライン授業の中で一つ、とても前向きなプロジェクトが生まれました。副市長と生徒のZoomミーティングをセッティングしたとき、掛川市にある中東遠総合医療センターという病院の話が出たんですね。この病院はコロナ患者をかなり早い段階から受け入れていて、もう院内が戦場のように緊迫した状況であると知りました。
 それを聞いた生徒が奮い立って、オンラインのやり取りの中で企画書を作り出したんです。病院への応援メッセージを動画配信システムで集めて、病院の壁面に投影して、医療従事者に見てもらったんですね。

加藤:すごい!

吉川氏:その様子を見ていて、オンラインはこれまでの枠組みを飛び越える力があると感じました。もしも生徒がオンラインを使えなければ、こんなスピード感で様々な人を巻き込んだプロジェクトは実現できなかったと思います。
 これが発展すると、それこそ国境を越えて世界の第一人者に授業をしてもらえたり、共同プロジェクトができたりもすると思いました。

オンラインとオフラインのハイブリッド授業

加藤:今後の授業については、どのように行っていくのでしょうか。

吉川氏:教育界におけるオンライン授業の評価というか、風向きは日々変化しています。コロナが収束したら元に戻そう、オンラインはやめたいという声もあるんですね。私はそれとは違う意見で、このオンライン授業で得た知見は今後も活かすべきだと思っています。
 たしかにオンライン授業にも弱点はありますから、次はオンラインとオフラインのハイブリッドで、横展開ができる質の高い授業モデルを作り上げていきたいです。

(取材=加藤年紀 編集=小野寺将人)

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※本インタビューは全8話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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