インタビュー

【野洲市 生水裕美氏:第4話】使えるもんは何でも使う

生水裕美

使えるもんは何でも使う

加藤:成果を出す上で大事なことは何でしょうか?

生水氏:ものすごくわかりやすく言うと、使えるもんは何でも使うみたいな(笑)。ネットワークでは研修会とかをしたりもするんですが、扱っている題材が「貧困」、「離婚」、「借金」とかそんなんやから孤独な人も多い。職員も色んな相談事案を抱え込んでいたりもする。そしたら一緒にワチャワチャやると楽しいですよね。

 こういうワチャワチャする中でも、法律家や社会保険労務士などの専門家にも電話一本して「先生よろしくね」っていったら「いいよ」って言われる関係作りができると、それだけで自分が業務で出来ることが変わる。自治体の職員同士の繋がりは結構ありますが、そこに専門家が入ってくることは少ないですよね。

生水裕美

生水氏「愉快な仲間たち」

良いと感じた専門家がいたら積極的に誘っていく

加藤:専門家はどうやって巻き込んだのでしょうか?

生水氏:例えば一緒に相談者について行って相談を聞くと、「この弁護士さんいいやん」とか、「この社会保険労務士さんいいやん」と思うことがあって、そういうときは積極的に研修会の講師など理屈をつけて勧誘していきます。

 恐らく、その弁護士さんとかも自分一人で受けきるのはしんどいから、他にも声をかけて巻き込んでくれるので、そのネットワークに良い人が集まってくる。どんどん仲間が増殖していく。それが結局は(受賞した)『地方公務員アワード』に書かれていた『被害者の会』なのかもしれないですけど(笑)。

 そのかわり、仁義を果たすというか、専門家はじめいろんな方のお願い事には対応していく。大事なのはお互いさまの精神。「もうこの人に言われたら仕方ないな」というくらいの状況になればラッキーかな。

自分のミッションである業務で評価してほしい

生水氏:今回、『地方公務員アワード』でありがたいと思ったのが、個人としての活動内容ではなくて、市役所職員としてのミッションである業務に着目くださったことです。私が一番評価していただきたい公務員としての業務を基準にあげてくださったというのを知って、すごく嬉しかったんです。まして、その評価が同じ立ち位置である公務員さんからであるので、なおさら非常にありがたいなと思いました。

正規職員になって権限が大きくなった

加藤:最初は嘱託職員として役所に入られました。その後、正規職員になられて何が変わりましたか?

生水氏:権限です。相談現場で必要だと思うことを考え企画をし、予算を要求できる。そして事業計画も条例も作れる。こうした権限があるのはもう全然違う。市民のために必要な仕組み、制度を作っていこうと思うと、こうした権限を持っていないとできない。この正規職員が持っている権限を活用しないのは、もったいないし、不作為だとも思います。

「消費生活相談員になりたい」と思われるような職業にしたい

加藤:非正規雇用が自治体の中で多くなってきています。これはどう見られていますか?

生水氏:消費生活相談員の職責は重いんですよね。消費者被害を受けた市民を救済するため、悪質な事業者とも交渉します。それほどの難しい仕事なのに、現状は、全国で働く消費生活相談員のほとんどが非正規であるため、雇止めや、1年ごとの更新であったりするなど身分が不安定。そんなんでは良い人材は育っていかないし、現に人材が不足しています。若い学生さん達が、将来の職業として、教師や保育士になりたいと思うのと同じく、「消費生活相談員になりたい」と思えるような職業として成り立たないとあかんと思います。

※本インタビューは全6話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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