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【神戸市 長井伸晃 #6】公務員は華やかな仕事だけじゃない

「頑張るから2年で出して」と直談判

加藤:生活保護のケースワーカーの時はどういう仕事ぶりでしたか?

長井氏:その頃は、バリバリやってやるぜみたいなタイプじゃなかったんです。もともと、公務員を選んだモチベーションもそうでした。でも神戸の街はすごく好きやったので、この街のためにというところはあったんですけど、やってみたら仕事の面白さや難しさも同時に感じました。

 1年目にでかい失敗もして大変なことになったこともあるんです。そこで公務員というか、社会人としての自覚も芽生えました。2年目になってくると勝手も分かってきて、組織の動きも少し見えてくる中で、他の仕事にも興味が湧き始め、「2年でめちゃくちゃ頑張るから、出してほしいです」と言ったんですね。組織のことを学びたいと思ったのもあるんですが、労務を希望したらほんまにそうなりました。

 希望してそこに異動する人はあまりいないと思うのですが、すごく勉強になりました。組織の中でどう政策などが意思決定されていくのかや、組織のキーマンが見えてくる。そこが今の動きにもつながっていると思います。

役所の中では想像力が大事

加藤:そうやって組織の意思決定フローを見てきた長井さんから見て、やりたいことを役所の中で実現するためには、何が重要だと思いますか?

長井氏:積み上げで仲間を増やしていくというのは大事なのかなと思いますね。「あいつの言う事やったら失敗せえへんやろ」という信頼感も大事でしょうし。

加藤:信頼を積み上げるために重要なのことは何ですか。

長井氏:スピード感と、情報共有です。基本的なことですね。「あの人に言っておいた方がうまくいくだろうな」とか、常に頭をめぐらせていますね。あと、「こういう行動を起こした時、他の人がどう思うかな」とか。役所の中では、想像力がすごく大事です。

小規模飲食店のデリバリー支援

加藤:コロナ対策の延長線上で、次にやりたいことはありますか?

長井氏:小さいお店の支援をしたいですね。例えば今まで少人数で焼き鳥屋を切り盛りしてきたお店が、今後テイクアウトにシフトしないといけない状況になっている。容器の素材を集めるだけでも大変なんですよ。これから夏になると、食中毒の危険性も高まる。ノウハウを知らないでやるとそのリスクがさらに高くなってしまうんです。テイクアウトやデリバリーが急増している今、飲食店だけでなく配達者や購入者も気を付けなければいけない。従来の食中毒予防の啓発内容では対応できないんです。そういった啓発もセットで、包材とかを「テイクアウトキット」として、保健所のプロの目線でポイントを絞ったリーフレットも同封したい。購入者向けには「買ったら早く食べてね」とかポイントを押さえたものを販売時、飲食店から配布してもらいたいと考えてます。

ちゃんとやったら組織も見ていてくれる

加藤:長井さんの思う、公務員の醍醐味は何ですか?

長井氏:自分がやったことに対するフィードバックが直にあることです。ポジティブな反応があればやって良かったなと思える。もちろん、そういう仕事だけじゃないですけどね。
 だから一概には言えませんが、今やってる仕事では、自分が関わったサービスをみんなに使ってもらうことができるのは嬉しいです。例えばアイカサは、街中でいろんな方に使ってもらえて、神戸オリジナルの傘が街を彩るわけじゃないですか。コロナで設置が遅れていますが、そのシーンを想像するだけでワクワクして、めっちゃ楽しみにしているんです。

長井さん2

加藤:最後の質問です。公務員を目指す人に伝えたいことはありますか?

長井氏:公務員は華やかな仕事だけじゃない。僕もそういう人たちには配慮しないといけないなと常に思っているんですね。華やかな世界を思い描いて入ってきたら、ギャップを感じる若い子もいるようです。

 その子達に言っているのは、最初は僕もこのようになろうと思ってなれたわけではない。生活保護の仕事や人事給与の仕事もやってきたわけですが、思い返したらそこでの経験も今の活動に活かされている。その一方で、やりたいことがあるんだったら、それを訴え続けておいた方がいいよ、と言っています。一生懸命やっていたら組織も見てくれてるから、いつか行きたいところに行かせてもらえるはずやから、と。ギャップがあってもすぐに諦めるんじゃなく、今は自分に必要なものだから、組織も与えていると思ってやってみるということですね。
(編集=市岡ひかり)

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※本インタビューは全6話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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