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公務員のさまざまな個性が組織力につながる【よんなな会若手首長セッション#5】

よんなな会top5

(文・編集=金治 諒子)

現場と職員がどう繋がるか

質問者:いま、新しい施設の建築を担当しているのですが、この部署に来てまだ3ヶ月なんですよ。現場のことが全然わからないので、市民の方(業者)が現場でどんなふうに作業しているのかを知りたいんですが、下手に関わって何か問題が起こってしまってもいけないと思っていて。どうやって現場の方と、一職員が繋がっていって欲しいと思っていらっしゃいますでしょうか。どうしたら良いのかすごく悩んでいます。

森田氏:職員もその活動に参加させて、これって本当に効果あるのか、みんなのためになるのか、を一緒になってやる(ことで実感させる)というのも一つじゃないのかな。職員も「これ良い」「すごい大事や」と思ったら熱意が出るので。公務員としての職場だけじゃなくて、違うところでも活躍できるような、巻き込む・巻き込まれる力が大事になってくるのかなぁと。

東氏:なるほど。例えば施設を建てるんだったらその施設の利用者になってみる、とかそういうことですかね。一緒に使ってみる中でご意見がたくさん出るのではないかと。
ありがとうございます。

農家や事業者のニーズを徹底的に聞く

質問者:耕作放棄地をどうやって盛り上げたら良いのかについて、現在地元の方々と一緒に様々な取り組みを行っています。その中で、行政から補助金をもらえたらもっと活動を活発化できると思うのですが、ぜひご助言をいただければと思います。

東氏:行政から補助金をもらうにはどうするのか、ということですね。生々しいですね~(笑)。

会場:(笑)。

山添氏:それではお答えしたいと思います。与謝野町は、耕作放棄地が減少傾向にある、非常に珍しい地域です。私たちが大切にしているのは、まず農家の皆様や、その取り組みをしようと思われる方のお話を徹底的に聞く、ということです。現在農林水産の関連予算は多面的に整備されている状況なので、「何をやりたいか」を明確にしていただければ、私たちのまちや京都府、国とのパイプの中で、適切な予算分配をすることが可能だと思います。まず皆様が何をやりたいのか、そしてそれによって、どう地域が持続的に発展することができるのかをお伝えいただければ、きっといろんな支援策を用意できるのではないかなぁと思っています。

東氏:本当に仰る通りで、ばくっと「こんなことやりたいから応援してくれ」と言われると行政は一番苦手だと思っています。どないしようもないんですよね。具体的に「この分野のここなんや」と言っていただけると、お金以外の面でも後押ししやすいのかなぁと思います。

よんなな会8

公務員になりたい方に持って欲しい想い

質問者:昨年民間企業を退職して、現在公務員を目指しているのですが、これから公務員を目指す者にどういう想いを持って働いて欲しいと思っていらっしゃいますでしょうか。

桑原氏:私はこの秋に初めて採用試験に臨んだのですが、最近の傾向として、「津南町に勤めたいから受けます」という人ばかりではなくて、よその市町村から「公務員になりたいので受けました」という人が結構増えているようでした。

 でもね、優秀な人だったらどこからでもと思っているんですが、最終的には、町民の視点に立って考えられる人。行政だとか、町民だとか、民間だとか、いまはっきりと線引けなくなってるじゃないですか。いろんな人と参画できるような人、それから公共の心を持った人、頑張ろうっていう人、明るい人、ですかね。

東氏:やっぱりいろんなテーマと近しいところがあって、「みんなでやっていくんだ」という想いがないと、いまの時代難しいのかなぁと思っています。そういうメッセージがあるのかなぁと。

公務員のさまざまな個性が組織力につながる

質問者:行政に勤めて現在3年目なのですが、3年勤めてみて、失敗を怖いと思っている職員が多いという印象があります。その中で、どういうふうな失敗なら許されるというか、失敗の許容範囲と言いますか…。

東氏:1億円以内です(笑)。※『#4』を参照

会場:(笑)。

質問者:失敗の型と言いますか、「こういうふうに失敗できるんだよ」と示してもらうことってすごく大事だと思うんです。

東氏:なるほど、こういう失敗なら許容されるんだよ~という点ですね。わかりました。

照井氏:私もこの立場になって5年採用試験をみています。直接的には副町長が采配するのですが、一度副町長が悩んでいたことがありました。二人採用するうちのもう一人が決まらないと。おとなしい性格の人と、ちょっとやんちゃそうな人とどっちを採るか。おそらく副町長はおとなしい人を採りたかったんだと思います。けれど組織というのは、いろんな個性、パーソナリティがあって組織力に繋がっていくと思っていますので、公務員のための能力は一つじゃない。自分の強みがどこにあるのか、それをどうやって公務員として生かせるのか、それを突き詰めて考えた先に、きっと良い答えがあるんじゃないかなぁというふうに思います。
(中略)

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ひっそり告げ口してね。

東氏:ありがとうございます。時間もなくなってきたので、最後に失敗の部分だけ私から言わせてもらえたらと思うんですけれども、おそらくここにいる首長は、前向きにまちをより良くしたいと思う挑戦であれば、怒る人は誰もいません。それをもし上司の方が「お前なんでそんなことやったんや」って言うんだったら、ひっそり我々に告げ口してもらったらいい。

会場:(笑)。

東氏:それを(若手から)聞いたと言わずにその課長に対して「最近若手から何か勢いある意見なかったか」というように(言いますので)。まぁチクったとばれると思いますけれども(笑)。しっかりとマネジメント層の意識が変わっていくようにもっていくので、「とにかくまちを良くするんだ」という想いの一手で、失敗してもらって構わないので、挑戦していただけたらなぁというのが我々の答えになるかと思います。

 時間も経ちましたので、我々のセッションとしてはこの辺りで終わらせていただきます。ありがとうございました!

編集後記

 関西在住の私は今回初めて『よんなな会』に参加したが、何よりも強く感じたのは、参加した公務員のエネルギーだった。「噂に聞くよんなな会に参加してみたい」「元気な公務員と出会いたい」「なんだかよくわからないけどおもしろそう」など、参加理由はさまざまだろうが、講演後の懇親会で出会った公務員たちは皆、目が生き生きとしていて、世間一般に聞こえてくるような“身を潜めている”印象は皆無だった。

 日本全体の活力を向上するため、政府が東京一極集中から地方創生に舵を切って以降、公務員に求められる役割は大きな転機を迎えている。地域の課題が山積する中で、未来を拓くための鍵となる人材、それが公務員であり、「公務員の志や能力が1%上がれば、日本はもっと良くなる」というスローガンを掲げるこのよんなな会に、全国から公務員が集まる理由がわかった気がした。この日参加していた公務員は、自分たちの地域に帰っても、きっと普段より1%志高く役割を果たしていくに違いない、と思った。(姫路市役所 金治 諒子)

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※本セッションは全5話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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