記事タイトル:金融政策決定会合における主な意見(2024年10月30・31日開催分)2024.11.11 日本銀行
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2024/opi241031.pdf
(文=川口 克仁)
主な意見抜粋
- 今後は、実質賃金上昇基調の定着により、個人消費も拡大基調がより明確になるのではないかと考えている。賃金上昇から消費拡大への需要側の経路、さらには賃金上昇の価格転嫁という供給側の経路が円滑に機能しているかについては、今後もよく注視する必要がある。
- 人手不足のもと、中小企業も含めて賃上げの必要性が当然視される状況になっており、来年の賃上げ率も高水準が続くと見込まれる。
- 「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げていく」というコアメッセージを、しっかりと発信していくことが重要である。
今回は日銀の政策金利追加利上げに関する内容になります。
前段の1,2,3は、日銀の金融政策決定会合における主な意見のうち、気になったものを3つピックアップしました。基本的にはイケイケな雰囲気の発言が多いです。経済成長、物価上昇、賃金上昇、消費拡大、政策金利の追加利上げの5点を着実に実施していきたいという趣旨の発言ですね。
ところで、8月上旬の「令和のブラックマンデー」ほどではないですが、10月31日の金融政策決定会合後の11月1日も、日経平均株価が大幅続落しました。
植田総裁は会合後の記者会見で、「(追加利上げの判断について、)時間的余裕をもって見ていくという表現は不要になる。」と発言しています。これまでは、市場をよく見て慎重に判断すると言っていたのが、必要ならすぐにでも追加利上げするぞという風に、発言のニュアンスが大きく変わりました。これを受けて円高が進み、31日のニューヨーク市場で株価が大きく下落したこともあり、幅広い銘柄で売り注文が出て、日経平均株価は一時、1,100円以上値下がりしました。
植田総裁が「俺は利上げするぜ!!」というギラギラ感を出すと日経平均株価が下落するという、不思議な法則が生まれつつあるような気がします。利上げについては、ここのところ物価上昇への日本人の忌避感が強く出ている雰囲気もありますので、当面はゆっくり時間を掛ける方針を明示する方が、安心感を与えるのではないかと思います。原理的には物価上昇を抑制するための追加利上げですから、植田総裁の発言の趣旨はよく分かるのですけど。
今回は「日銀って食べれるの??」という方向けに、株式と債券の違いや日銀の基本的な役割について触れてみたいと思います。私なりの解釈が入っており、教科書的な答えとは少し違うかもしれませんので、こういう考え方もあるのかな~程度でお読みください。
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