インタビュー

【常総市 平塚雅人 #1】公共施設の活用、日本初の「トライアル・サウンディング」を実施

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【平塚 雅人(ひらつか まさと) 経歴】
2013年、茨城県庁に入庁。農林水産部で2年勤めたのち、常総市役所に転職。現在は産業振興部農政課の主事を務める。2018年に日本で初めて「トライアル・サウンディング」を成功に導く。「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員2019」受賞。

平塚氏の勤務先である常総市は、2015年の「関東・東北豪雨災害」で深刻な被害を受けた。その影響で人口流出が加速するなか、平塚氏は公共施設の新しい活用方法として「トライアル・サウンディング」を実施。民間企業からの問い合わせが殺到し、新しい官民連携の姿を全国に示す結果となった。個人ではフォトグラファーとして地域の発信をするなど、多岐に渡る活躍を見せる平塚氏に話を伺った。

官民連携の大前提

矢嶋:市の公共施設を活用できた事例として、平塚さんの「トライアル・サウンディング」は全国的な関心を集めました。そもそも「トライアル・サウンディング」とはなんでしょうか。

平塚氏:まず大前提からお話をすると、行政には行政の得意なこと、民間には民間の得意なことがありますよね。そこで官民連携を考えたとき、民間が得意なことを取り入れた上で行政サービスをやっていくのが肝じゃないですか。

矢嶋:そうですね。

平塚氏:その実現のためにPPP(公民連携)やPFI(民間連携による公共施設の活用等)といった考え方・やり方があるなかで、私たちは「サウンディング」から始めてみたんです。

「トライアル・サウンディング」とは

矢嶋:サウンディングとは、つまり民間企業さんに話を聞くことですよね。

平塚氏:はい、例えば自分たちが抱えている課題をお話して、民間企業さんから市場価値を判断してもらったり、「こういう風に使ったらどうか」「こんな企業がいるから紹介するよ」といった意見をいただくのが、サウンディングです。

矢嶋:行政がなにかやろうとするとき民間企業さんに聞いて回ったりするじゃないですか。それとはどう違うのでしょうか。

平塚氏:それを公開しながら行うことで、「隠れて進めているわけではない」表明にもなりますし、新しいオファーを得られたりもします。

矢嶋:なるほど、情報を公開しながら行うのですね。

平塚氏:もちろんサウンディングをやるだけじゃ何も生まれなくて、そこから市場にマッチした公募を進めていきます。例えば指定管理者の公募などがイメージ付きやすいですよね。
 そうやって準備をしたうえで有意義な公募にしていくために、事前に公共施設をお試し無料でお使いいただくのが「トライアル・サウンディング」ですね。

県の内外から応募が集まる

矢嶋:平塚さんは日本で初めて「トライアル・サウンディング」を成功に導きましたよね。具体的にどんな事例かを教えていただけますか。

平塚氏:常総市には多様な使い方が可能でかつ、自然豊かな「水海道あすなろの里」という学童農園施設があるんです。12ヘクタールの敷地のなかに、宿泊施設やスポーツ施設、キャンプ場もあります。

矢嶋:その広いあすなろの里を活用するために、「トライアル・サウンディング」を実施したのですね。

平塚氏:はい、そこで4件の事例ができたんです。この4件はそれぞれ違う事業者さんが関わっていて、例えば「かけっこ」と「キャンプ」を融合した「かけっこキャンプ」というイベントを、都内のIT企業さんが主催しました。

矢嶋:すごい、県外からも応募があったのですね。

平塚氏:そうなんです。県内の団体さんだとクラフトワークイベントの「里山ワークショップ」がありました。
 夏に外のアクティビティをやると熱中症の懸念もありますから、建物のなかでやれることを探していました。その中で、このイベントが実現したんです。

矢嶋:「トライアル・サウンディング」について段々わかってきました。要は活かしきれていない公共施設を、新たな視点で活用をしてもらうことができるんですね。

平塚氏:民間の力を借りることで、行政が想定している固定概念を覆すことができます。このあすなろの里と同じ状況にある公共施設は全国にたくさんあると思っていて。
 お金がある時代につくったが今では採算が取れず、しかも老朽化が進む一方でどうしようもない状況は多いですよね。そういう公共施設を活用する手段として、「トライアル・サウンディング」は検討の価値があると思います。

(取材=埼玉県庁 矢嶋直美 編集=小野寺将人)

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