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高倉万記子

コラム 事例を知る 情報システム

勉強会のその先-高倉万記子

 自治体職員が本業以外に地域で活躍しているのを目にする。地方に行くほど顕著なのだろう。それ以外に、アフターで自己研鑽に励んでいる人はちらほら見かけるけど、特に目につくのが、勉強会に参加している人である。向上心の高い人たちが自治体の枠を超えて楽しく学んでいる。そんな中、勉強会に参加して自己研鑽に励んでいることを認めてもらいたいという意向も伺う。皆が遊んだり休息したりする時間を勉学に振り分けているのだから、評価してもらいたいと言う気持ちはあって当然だろう。

 認められたいのであれば、勉強会での成果を内部に示すにはそこでどのようなアウトプットが得られているのか成果ををシビアに示す必要がある。人的ネットワークが得られるならその繋がりで情報を得られることを示せばいい。
 それを堂々と報告の機会が与えられて認められるほど寛容な役所は多くないかもしれない。なので、草の根的に、あくまで自然に示していく工作活動が有効であると思っている。「なんでそんなこと知ってるの?」「なぜその人と知り合いなの?」そう訊かれてはじめて勉強会で知ったと言えるのだ。訊かれる前からペラペラ喋ると意識高い人だと拒否反応を示す人は少なくない。また、そういうアピールに盛んと思われると、本業に対する視線が厳しくされやすくなる。簡単な話、ちょっとしたミスを起こすと本業にもっと真剣になれとか言われたりとマイナスになるので心象的に気分を害さないよう、気をつけたほうがいいと思う。

 評価は気にしないけど、今後の同僚や後輩たちのために、勉強会に勧誘したいという場合。相手が必要性を感じないなら誘っても参加は望めないだろう。自分が勉強会に参加する動機相応の好奇心や差し迫った事情があり、そこで得られるものをプレゼンテーションする技能が求められる。難しく聞こえるかもしれないが、要は面白そうだなためになりそうだなと思わせる話術だ。

 私が今いるITの世界では、日々社会情勢も変わるし技術は日進月歩であり、外へ勉強に出向いて行かないと世の中に乗り遅れていくのは自明なのだが、それでも経営層の中では外のセミナーを受けに行かせることさえ良しと思わない人もいるようだ。そういった会社がこの人材の奪い合いの業界では自然淘汰されていくであろう。現にエンジニアが勉強会参加費用がでる職場だと勧誘され転職していく現象も確認されている。

 自治体も、外の世界を知ろうとしない、成長を望まないところはこの先きっと生きていけないだろうと思われる。関係人口というテーマもあり、外の人と繋がることができる人が求められる世の中になっているので、閉鎖的な小規模自治体の中で、唯一外の人と繋がれる、という人は外の人と繋がっていることをしっかりアピールして、今後もどれだけ周囲から批判されようと、味方は沈黙しながらもそれ以上にいるし、希少性の高い能力は嫉妬の対象になりやすいので、周りのプライドを守りながらも自分の特性を活かしていくべきだと思う。

 また、地方出身者として言わせていただくと、勉強会は都心部で活発だけど、地方ではサボっているわけではない。横の繋がりを築こうにも、隣の市町村への移動が大変なのも現実で、出向者懇親会でさえ、私の出身県では南の方だと電車が通ってないという事情のために繋がりが絶たれるという現状がある。この点はzoomなどICTを使って一定以上はカバーできても、まだまだリアルの対面とは遠い。

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【高倉万記子氏の過去のインタビュー】
システムのスペシャリストが創出した役所の外に広がる輪
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【高倉万記子氏 経歴】
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)インターネットトラストセンター企画グループ主査。
 2000年に愛媛県の八幡浜市役所入庁。市民課を経て、2003年に基幹系システムの保守運用開発部門に異動し、国民健康保険や福祉制度業務等を担当。2013年に、愛媛県後期高齢者医療広域連合へシステム担当として派遣され、マイナンバー制度等の導入作業を行う。
 総務省自治大学校の行う情報システム領域における育成研修において、パネルディスカッションのコーディネーターを務め、自治体職員に対してマイナンバーやSNS活用の講師等を行っている。

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