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村川美詠 コラム

コラム

“ショウニン”について-村川美詠#2

(文=村川美詠)
 平成28年4月、私は、晴れて生涯学習課長に昇任することができました。出世したというより、「この部署は君に任せるよ」と承認されたような気がして素直に嬉しかったです。
 課長補佐だった頃は、横で課長を見ていて、メンバーに方向を示したり、緊急事態にさらりと対応される姿に「はぁ~私には課長は務まらんかもね~」と思うこともありました。
 しかし、「役職が人をつくる」とはよく言ったもので、自分が課長だと思うと、覚悟がきまって、それらしい振る舞いができるようになりました。また、入ってくる情報が増えることで、判断もしやすくなるし、外部とのの関わり方も「課長さん」となると変わってくるので、話をすすめやすかったりもします。「役職が上がると見える景色が変わる」とはこういうことかと思いました。
 そしてなにより、面白かったのが、自分がやりたいと思って、「やろうよ!」と言うとメンバーが動いてくれて、実現できるということでした。生涯学習課では、お金をかけなくても工夫次第でいろいろできることがあり、メンバーのおかげで、随分やりがいのある仕事をさせていただきました。昔、上司が「課長時代が一番面白いよ」と言っておられましたが、なるほどな~と思いました。
 また、以前から、自分のチームをつくることができたらやりたいと思っていたことを実行しました。それは、メンバーと面談をして、それぞれの健康状態や家族の状況、仕事への思いや、何を大切に思っているかということを直接、聞くこと。それと、私自身が自らのことについて、「私は、こういう仕事をしてきて、こんなことを考えていて、こういうことが得意で、こんなことは苦手だから協力して」とメンバーに伝えること。そして、週に1回はミーティングをして、例えば「来週のこの日は休みますので、よろしく」とか「来週はこのイベントの準備で忙しいので、手伝ってください。」とか「来週は、委員会の勉強をするので、協議したいことがあったら、今週中に時間をつくってください。」といった情報をお互い共有すること。それらによって、随分職場の風通しやチームワークはよくなり、時間外勤務は減りましたし、自分のスケジュール管理もしやすくなりました。
 女性に伝えたいのは、管理職、特に課長になれば、自分で自分のチームをマネジメントできるので、自分のペースで仕事がしやすいということです。例えば、計画や方向を示さず、打ち合わせもなく、いつ急な残業を命じられるかわからないといった上司に振り回されるようなストレスもありません。(私がそんな課長に仕えていたということではありません。誤解なきよう。)なので、女性の後輩たちには「課長ってそんなに悪くないよ~。」と機会あるごとに伝えています。決して強がりではなく、私の素直な感想です。
 それと、女性の場合は、洗濯機を回しながら、ご飯が炊ける時間、煮物に味がしみこむ時間を逆算し、その時間に合わせてほかのおかずを完成させ、その間も子どもの話に相づちを打ち、お風呂も沸かしている、そんなことが得意な人が多く(もちろん男性でもそういうことが得意な人もいますし、女性でそうでない人がいるのも認識しています。)、いろんな種類の業務があって、それを同時進行させていく市役所の管理職は向いていると思うのです。
 女性の皆さん、どうぞ恐れずに、管理職になってください。時間に制約がある人ほど、効率的に仕事をすすめ、部下を早く帰すことができると思います。女性リーダーが増えないと世の中は変わらないのです。次回「“ショウガイ”について」に続く。

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【村川美詠氏 過去のインタビュー】
女性として働きづらかった時代の経験を糧に、活き活きと働く女性のロールモデルを目指す

村川美詠氏 経歴
1986年、長崎県にある諫早市役所に新卒で入庁。当時、大卒としては3人目の女性職員となる。選挙管理委員会事務局、障害福祉課、職員課、男女共同参画課などを経て、現在、生涯学習課長として管理職を務める。活躍は市役所内に止まらず、諫早市のオフサイトミーティング“おこしの会”や、諫早の観光を盛り上げる“もりあげガールズ”を立ち上げるなど精力的な活動を続ける。女性が働きづらい時代の中で道を切り拓いて、活き活きと働く女性のロールモデルを実践している。

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