主張・意見

戦略的な情報発信-高倉万記子

高倉万記子
【高倉万記子氏 経歴】
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)インターネットトラストセンター企画グループ主査。
 2000年に愛媛県の八幡浜市役所入庁。市民課を経て、2003年に基幹系システムの保守運用開発部門に異動し、国民健康保険や福祉制度業務等を担当。2013年に、愛媛県後期高齢者医療広域連合へシステム担当として派遣され、マイナンバー制度等の導入作業を行う。
 総務省自治大学校の行う情報システム領域における育成研修において、パネルディスカッションのコーディネーターを務め、自治体職員に対してマイナンバーやSNS活用の講師等を行っている。

 7月15日日曜日に、各地方紙に自治体のWebサイトの暗号化に関する記事が掲載された。ここに私のコメントが取り上げられているが、この記事に取り上げられている調査をしたのは今の仕事の一環である。興味ある方は調査結果のページをご覧いただきたい。

 この調査がいかに大きく広く取り上げられるか、したたかに、作戦を練って動いていた。ひとつ取り上げると、SNS上で協力企業の良い活動を取り上げていたりした。その後に共同発表することで、プレスリリースの価値を高める狙いがあったからだ。発表までは決して協力していることは匂わせず。もし、そのような動きがあることが事前に漏れてしまうと、ニュースの価値が下がってしまう。

 いまの仕事で初めてこのように宣伝に関わっていると思っていたけれども、そういえば公務員時代も無関係ではなかった。関わっている仕事で住民にお知らせしたいときに広報誌に書く文章を考えたこともあったし、前の仕事では、県内の医療機関に掲示してもらうチラシをデザインした。また、県内の市町に送る文書は、どう書いてどんな資料を添付すればわかりやすいか毎回悩んでいた。他者を動かすためにどう伝えるかを。

 情報を伝えること、発信することは、自分(の組織)が何を伝えて相手にどうしてほしいのか、が目標であることを忘れないことだ。

 私がかつて住んでいたエリアも、今回の豪雨災害で大きな被害を受けている。情報の即時性ならサイトに情報を掲載するのも良いが、さらにプッシュ型のSNSによる情報発信の効果は大きい。今回の災害で日頃から情報発信ページを開設して情報発信を続けていた自治体はよく運用しているところが見えていたが、今回の災害を機に情報発信に迫られたところは、忙しい中でアカウントの周知もあわせて進める必要もあるうえに、発信に不慣れで苦労したように聞いた。日頃から情報発信の運用に送信側も受信側も慣れておくことだ。

 SNSを個人的に使い始めたのも公務員時代のことである。わかりやすい文章を書かないと反応が悪いし、評判のよいコンテンツは反響が即座にわかる。伝えたい情報をどういうタイミングでどのように出すか、鍛えてくれたツールである。読者がいないと拡散したい情報が広がらないし、日頃から面白い、もしくはタメになる情報を発信しておかないと読者もつかない。公務員、役所は情報の出し方が悪いと批判もされやすい。仕事で火傷する前に個人のアカウントで訓練しておくといいかもしれない。仕事の情報発信が難しい分野なら、自分自身や身近な何かで。ブランディングとまではいかなくとも、あえて人の反応を気にしてプロデュースしてみるつもりで。

【高倉万記子氏の過去のインタビュー】
システムのスペシャリストが創出した役所の外に広がる輪

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