インタビュー

【三芳町 佐久間智之 #3】一線で活躍している人ほど、実は周りに迷惑をかけている

tomoyuki_sakuma3

タスクマネジメントで生産性を高める

加藤:民間出向後、仕事に生かせることはありましたか?

佐久間氏:はい。まさに今、チームでPDCAを回しています。後輩にはなぜそれをやるのか、どこがゴールなのかを決めて、やった結果をちゃんと報告するように言っています。
あとは、終業5分前にパソコンの電源を切る。働き方改革ですね。役場は結構ざっくり帰るので、上の人が帰らないと、下の人って帰りづらいんです。僕が帰れば、後輩が帰りやすい。残業が多そうな自分だからこそ、実践していかないとだめだなと。

加藤:後輩は何人ぐらいいるんですか?

佐久間氏:今は2人です。広報担当といっても、広報を作るだけじゃなくて細かい雑務も色々あります。よく公務員の仕事であるのが、言われたこと全部こなそうと思っていて、どんな仕事も公平に扱うんです。メリハリをつけないので、当然非効率になるんです。

 その結果どうなるかと言うと、結局、定時を超えてしまうんです。それを「この仕事は力を抜いていいよ。そのかわり、こっちの仕事をやんなさい」と軌道修正する。一つ一つの仕事にかかる時間を積算して、ちゃんとマネジメントしないとね、と仕事の進め方を後輩たちに教えています。つまりタスクマネジメントです。

加藤:なるほど。タスクの重要度や緊急度に応じて、重要なものは時間かけなさいと。そうでないものは、そこまでやらなくていい、と教えるわけですね。

佐久間氏:そうですね。締め切りが決まっているものであれば、それは優先させるべきだから、そっちを先にやりなさい、と。そこが可視化されてないなと思ったので、1日でやることをリストアップしてもらい、どう組み立てて定時で帰るのか、しっかりマネジメントすると効率的に仕事ができるよ、と教えています。

 4月に民間出向から戻ってきて、いきなり特集を組むという、結構ハードなスケジュールだったんですが、チーム3人で分担し合って、庶務もやりながら定時で帰る、っていうミッションを立ててやっていました。

一線で活躍している人ほど、実は周りに迷惑をかけている

加藤:民間出向をしたことで考えが変わったことはありますか?

佐久間氏:前は、一人で全部の仕事をやってしまいがちだったんですけれど、チームワークが重要だなと気づきました。サッカーでいうところの、点取り屋として僕がいたとしても、チームとして勝利をするかしないかは、しっかりしたディフェンス、ゴールキーパー、ミッドフィールダーがいることが大切です。僕はこういう環境でいろいろできたっていうことは、みんなの下支えがあったからだと再認識できたんです。次は、若い人たちにゴール決めてもらえるようなマネジメントを、しっかりしなきゃいけないなと気づきました。

 あとは、常に謙虚でいたいと思っています。一線で活躍している人ほど、実は周りに迷惑かけていると思うんです。僕も今まで迷惑かけてきました。第一線にいる人がすごいんじゃなくて、組織として認めてくれている町長や上司、そして一緒に頑張っている同僚がいて、はじめて僕が評価させていただけるっていう背景を忘れちゃいけないなと思うんです。
 お世話になっているハロー!プロジェクトのスタッフの皆さんがものすごく謙虚なんですよ。特に僕の人生を変えたといっても過言ではない、ある役員のOさんがとても謙虚で驚きました。こんな公務員の下っ端に対して、腰が低くて丁寧で。エレベーターのドアが閉まるまでお辞儀をしてくださったり。仕事ができる人っていうのは、誰に対しても公平であり、謙虚なんだと学びました。もしもOさんと出会わなかったら、僕は勘違いをして終わっていたと思います。

加藤:民間企業と自治体で、違いを感じた部分はありましたか?

佐久間氏:企業はビジネスなので利益を追求するということ。あとは、誰もが同じ仕事ができるような環境を作るために、PDCAがかなり徹底していました。ルールをちゃんと作って、効果測定を行う。そこまでやるんだっていうぐらい、統一した考え方や共通認識をもっていました。

 それと、とにかく紙を使わない。ITを有効活用しているなと感じました。営業所が福岡と大阪にあるんですけど、毎週月曜日はテレビ会議をやっていて、スマホも支給されるのでSNSで情報収集したり、共有したりとリアルタイムでできる。公務員はセキュリティの関係で、そこがなかなか難しいんですよね。

言われたことをやるだけでは「仕事」ではない

 仕事って余裕がないと、クリエイティブなものができないと思うんです。言われた仕事を10割やっていたら何もできない、それって、ただの「作業」なんだと思います。余白を作り、その余白でクリエイティブなことをすることで初めて「仕事」と言えるのかなと思います。タスクの余白を作ることって、質の高い仕事をするには、とても重要なことなんです。

 以前はなんでも自分でやっちゃってたんですよ。でも、出向をして気づいたのは、それは組織としてよくない。なぜかというと、もし自分がいなくなっても三芳町は続いていくわけで、属人化することはあまりよくない。その場しのぎじゃなく、組織として人を育てることが重要だと学びましたね。
(編集:市岡ひかり)

 

▼「地方公務員オンラインサロン」のお申し込みはコチラから
https://camp-fire.jp/projects/view/111482
・時間、場所、費用にとらわれず、月に2回活躍する地方公務員や首長、著名人のお話を聞くことができます
・地方公務員が大手メディアに寄稿することが可能となります

▼「HOLGファンクラブ」のお申し込みはコチラから
https://camp-fire.jp/projects/view/111465
・月額500円から、地方公務員や地方自治体を支援することが可能です

※本インタビューは全6話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

他のインタビュー記事を読む

ネイティブアド



頁トップへ