インタビュー

【雲南市 速水雄一市長 #3】単能職員ではなく多能職員が必要

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アトムは自己完結型のAI

速水市長:僕はいろんな方にこれを言っているんですけど、鉄人28号と鉄腕アトムはどこが違うと思いますか?

石塚:えーと…人間が操縦するかしないかですか?

速水市長:そう。鉄人28号は、正太郎くんという少年が頭部でオペレーションすると動くんです。

石塚:アトムはAIですよね。

速水市長:そうです。アトムは自己完結型のAIで、ジェットエンジンで自由自在に空を飛び回り、悪を退治して、お茶の水博士のところに帰ってくる。でも、実はアトムの産みの親である天馬博士は、自分の都合のいいようにアトムを操ろうとしたんです。
 一方、お茶の水博士が「それじゃいけないよ。人のため、社会のために役立つアトムじゃなくちゃいけないよ」と教育して、鉄腕アトムが誕生した。

 これから、大人も子どももそういう自己完結能力を持つ人間じゃないといけないし、そういう社会人になるように、子どもたちを育てていかなくてはいけない。だから、学校の先生はまさにお茶の水博士にならないといけないし、行政も市民も協力して、そうした役割を果たしていかなければならないと考えています。

石塚:合併で6つの町村から集まってきた状況を想像すると、そういう雲南市を目指す過程において、市職員の皆さんも大変だったと思います。職員の中にはキーマンのような人がいたんでしょうか。

速水市長:どの社会でも僕は一緒だと思うんです。組織論になりますが、ピラミッド型の三角形が組織だとしたら、一生懸命やって理念を共有している人が2割。まあまあわかっている人が3割、あとはよくわからんけどそれについてくるっていうのが5割というところでしょうか。理想としてはこれが3、3、4になり、最終的に5、3、2になればいいなとは思いますが。
 どんな組織でも一生懸命やる人は必ずいて、その2割が頑張れば、どんどん皆が変わっていって、例えば、6、2、2になったりすることもあると思っています。

石塚:最初の2割の中にはどんな方がいらっしゃったんですか?

速水市長:地域自主組織の代表の方やそれに賛同する方などですね。

石塚:なるほど。じゃあ市役所の職員だけではなくて、地域の皆さんも含めてその2、3、5みたいな構図があるということなんですね。地域の皆さんも市役所の職員も合わせて雲南市全部をワンチームとしてみる市長の視点は素敵です。

速水市長:「5つの実践」として示しましたが、職員には「総合計画の全体的把握と着実な実施」「迅速、決断、実行、報告の実践」「迅速、正確、親切、丁寧な接遇」「積極的な情報の受発信」「積極的な仕事へのチャレンジ」の必要性を伝え、職員自身もきちんと地域に入って活動するようにしてもらっています。

5つの実践

単能職員ではなく多能職員が必要

石塚:5つの実践の中にはチャレンジというキーワードもありますが、職員がチャレンジする機会、例えば事業提案制度のようなものはありますか。

速水市長:はい。職員からの提案を受けて、それを定期的に審査して取り上げられるものは取り上げるということはやっていますね。提案数は年間十何件というところです。

 組織で一番求められるのは、やっぱり縦割りをいかに横割りにしていくかっていうことでしょうね。窓口対応できる人数も減ってきていますからね。単能職員より、多能職員じゃなくちゃならない。
 僕は行政に入る前は銀行員でしたが、銀行でも貸付担当や預金担当などがそれぞれいますけど、担当がいないからって「戻ってくるまでお待ちください」なんて言っちゃおれないわけです。「どんな御用でしょうか」とお聞きして、「担当に伝えて必ず連絡させます」とお約束する。それをどの職場でもできるようにしなくちゃならない。行政の窓口も一緒で、市民の方がお見えになって、担当がいない時でもある程度の対応をできるようにしないといけないですね。

石塚:多能職員であるためには色々な業務を知っている必要があります。普段から全体として情報共有しながら仕事を進めていく習慣があるのですか。

速水市長:雲南市役所にはチャレンジ創生プロジェクトチームというのがありまして、雲南市における子ども・若者・大人によるチャレンジの取り組を支援するために、政策企画部、健康福祉部、産業観光部、教育委員会など全庁的に横串を刺して担当者を集めてひとつのチャレンジの取り組みを共有したり、市民の方と一緒にプロジェクトをやったりするチームを作っています。
(※参考)雲南チャレンジプロジェクト:http://www.co-unnan.jp/

石塚:職員に求めているものは他にもありますか。

速水市長:一番気をつけないといけないのは、お客さんの目線と同じ高さで話をすることですね。決して上から目線ではいけない。

石塚:それは市長が職員に対するときも、市民に対するときも同じなんでしょうか。

速水市長:やっぱり座って話さなきゃだめですね。立ちながらではだめ。ましてや相手に立たせておいて自分は座っているとかは最悪です(笑)。

(取材・文=石塚清香)

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※本インタビューは全5話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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