インタビュー

【越前市 波多野翼 #1】地元民も知らないご当地グルメ「ボルガライス」を全国区へ

波多野翼TOP1

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【波多野 翼(はたの つばさ) 経歴】
2007年仁愛大学卒業、2009年に民間企業から越前市役所に転職。観光振興課や秘書広報課を経て、現在は社会福祉課に所属。「日本ボルガラー協会」ボルガチョフ(会長)。子育てコミュニケーションアドバイザー。絵本「いなくなれおばけのバッチン」作者。

福井県越前市には「ボルガライス」というご当地グルメがある。しかし、「ボルガライス」は10年前まで、地元でもあまり知られていなかった。2010年時点で市内における認知度はおおよそ20%、それを、98%にまで高めたのが日本ボルガラー協会である。
そのボルガラー協会の会長を務めるのは、越前市役所の波多野翼氏だ。波多野氏はご当地ゆるキャラ「きくりん」を生み出したり、子育て講座の講師を務めたり、さらには絵本を出版するなど、公私において多様な活躍を見せる。その波多野氏に活動についての話を伺った。

地元にも知られていなかった「ボルガライス」

西澤(インタビューアー):あらためまして、「地方公務員アワード2019」の受賞おめでとうございます。

波多野氏:ありがとうございます。

西澤:波多野さんを推薦する文に多く書かれていた、「ボルガライス」のお話を伺えますか。

波多野氏:はい。私は越前市にある仁愛大学に通っていた頃、まちづくり活動をしていたんですね。例えば、まち歩きをするための冊子づくりやツアーガイド、地元のお祭りへの出店、旧武生市と旧今立町が合併し越前市になることを祝うカウントダウンイベントなどに関わっていました。

西澤:学生の頃から色々と動かれていますね。

波多野氏:その活動を通じて、越前市に20年も住んでいても知らないことがいっぱいあると感じたんです。それでもまだ、大学生の時はご当地グルメのボルガライスは知らなかったんですよ。

西澤:どこでボルガライスを知ったのでしょうか。

波多野氏:2009年に民間企業から越前市役所に転職をして、同じ職場の上司がオムライスにトンカツに乗ったものを食べていたので「それなんですか」って聞いたら「ボルガライス、知らんのか」って。
 私は越前市に24年も暮らしていて、学生時代まちづくりの活動もしていたのに知らなかったんです。それが、ボルガライスとの出会いでした。

まちづくりのために自ら協会を設立

西澤:のちに波多野さんは「日本ボルガラー協会」を立ち上げます。どんな経緯だったのでしょうか。

波多野氏:2009年の4月に市役所に入って仕事をする中で、新しいことを提案するんですが、「そんなことやらなくてもいい」と言われることが多かったんです。その一方でまちづくりをしている市民はいっぱいいる。けれども、自由な活動のはずなのに、皆辛い顔をしてやっているなぁと感じていました。
 補助金をもらうために報告書をたくさん書いたり、毎週集まって夜遅くまで会議をしたり、毎月のイベントの準備に追われていたり…。そんな中で役所に対する不満も出てきて、協力してくれる人も減っていく。

 当時の僕は社会人として、まちづくりに関して何も実績がないから言えなかったんですけど、心の中では「まちづくりはお金がなくてもできる、つらい思いをしなくてもできるだろう!」と叫んでいました。

西澤:まちを良くしたいのに活動している人が疲弊している…。わかるような気がします。

波多野氏:まちづくりって何だろう…って悶々としていて、そのことを職場の先輩で日本ボルガラー協会のプロデューサー兼事務局長を務める中島さんや、当時、横浜市役所から人事交流で越前市に来ていた三樹さんに話をしていました。すると中島さんからボルガライスを使ったまちおこしをしてみたらどうだろう、という提案があったんです。
 さらに2009年12月に日本経済新聞に福井県民について書かれたある記事が載ったんです。その記事のタイトルが「もったいない 福井人気質」で、書き出しが「福井の人は宣伝下手を自認するが、そもそも宣伝しようという意志がないのではないか」と、なんとも刺激の強い言葉が並んでいました。そして、その一例として「越前市にはボルガライスがあるのにPRする機運がない」って書いてあって…。

西澤:具体例として、ボルガライスが書いてあったんですね。

波多野氏:そうなんです。ここまで言われるってことは本当にボルガライスって面白いかも知れないと思ったんです。それで当時の観光振興課の中で「ボルガライスをPRしましょう」って話をしてみたら、予想通り「いやいや、今まで通りやってください」と言われたんですよ。

西澤:あるあるですね。

波多野氏:だから仕事じゃなくて個人のプライベートの活動として同じように面白いと言ってくれる仲間を集めて「日本ボルガラー協会」を設立して、PR活動をはじめたんです。どうしてもやらずに諦めてしまうのが嫌だったのと、仲間がいてくれるからやれるかなぁと思ったのを今でも覚えています。

ホームページのアクセス数は一桁

西澤:協会では初めにどんな活動をしたんですか?

波多野氏:協会を立ち上げた2010年当時は、越前市内でボルガライスを提供しているお店が5店舗しかなかったので、そのお店を取材してホームページで紹介しました。それから当時、ボルガライスの認知度が全然なかったので、Youtubeに動画を投稿しました。私がシナリオを書いて、協会メンバーが出演したものを撮影・編集しました。
 「ボルガライスって動物なんじゃないのか?」、「ボルガライスってケーキ?」みたいな感じの動画でミステリアスなところで興味を持ってもらうと思ったんです。けど今動画を見てもよく分かりませんね(汗)。

西澤:PRのための必死さが伝わってきますね。そのほかにやってことってありますか?

波多野氏:そうですね。ウィキペディアに3行ほどボルガライスのことが書いてあったので、それを編集して情報を追加したり、ボルガライスのことが書いてあるブログに「ほかにもお店があるのでまた来てください」ってコメントしたり、地道に活動していました。

西澤:ボルガライスの認知度が上がっていきましたか?

波多野氏:はい!といいたいところですがまったく…。ホームページのアクセス数も3とか5とかで「協会メンバーしか見ていないだろう」みたいな状態でした。Youtubeの動画もまったく再生回数は伸びませんでした。

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※本インタビューは全5話です。facebookとTwitterで更新情報を受け取れます。

 

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