6月28日(水)の夜、大和市役所職員が自主的に学び合う場である、自主研グループ『Y-G』と、神奈川県内33自治体職員で構成する自主研グループ『K33ネットワーク』が勉強会を共催した。
当日は、行政向けの書籍の出版を手掛ける、株式会社ぎょうせいの発刊誌『月刊ガバナンス』副編集長である三海 厚(みかいあつし)氏が「次代の自治体に求められる人材像」というテーマで初めに講義を行った。
冒頭に三海氏は次のように切り出した。
自治体の職員数のピークは1994年頃で、そこから20年近くかけて、これ以上減らせないというくらい数を減らしてきた。一方で、これ以上減らせないということもあり、若手の採用が増えた。その結果、ここ10年ぐらいの期間の中で、5年未満の年次の職員数の割合が5%強だったものが10%強まで高まっている。
職員数が減らされている一方で、人口減少、過疎化、ライフスタイルの多様化などによって、業務自体が多様化、高度化している。これから自治体職員には『政策力』『対人能力』『組織運営力』が求められる。
何が正しいかわからない時代。この前提にどうやって適応し、考え、地域を作れるかが大事である。とはいえ、厳しい時代だからこそ自治体の仕事を楽しくやれるような仕組みを創っていくことが大切ではないか。
続いて、講義を行った三海氏と、K33ネットワーク代表で、座間市役所の照山倫広(てるやまともひろ)氏、当日、運営から司会まで務めた大和市役所の坂本勝敏(さかもとかつとし)氏の3人による対談が行われた。
(照山氏)これからの自治体職員には、NPOなどの市民と、役所間の認識や会話のズレを翻訳するような機能も求められるのではないか。
(坂本氏)自治体職員は未来の課題に対する情報が得やすい立場にいるため、それを市民にも伝えていくことも、求められているミッションなのではないか。
また、今回のような自主勉強会の活動の場について、楽しくやることが大切ではないかという発言があった。照山氏は自身が8年間関わるK33ネットワークのことをこのように言及した。
真面目な雑談ができる場所、そこで自分の想いを誰かに言えるという場になっているのではないか。
この対談の後、約25名の参加者が3~4人のグループを作り、今日の講義や対談をどのように活かすことができるのか、意見交換をし、最後に集合写真を撮影した。プライベートの時間を削って勉強会を開催、参加する自治体職員の方々に敬意を払いたい。
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