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片山さつき大臣 TOP1 (2)

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地方創生の現状~次元の異なる大胆な地方創生の実現に向けて【片山さつき まち・ひと・しごと創生担当大臣#1】

※この内容は片山さつき まち・ひと・しごと創生担当大臣が、「地方創生ベンチャーサミット2019 ローカルテック(地域×テクノロジー)の可能性 supported by KDDI(2019年2月3日開催)」で登壇した内容を文字起こししたものです。一部、言い回しなどを編集しております。

 片山さつきです。今日は本当に楽しみに参りました。どうぞよろしくお願いします。(拍手)

 役所を代表してしゃべらなければならない部分もあるし、わたくしもベンチャーという意味でも地域の活性化という意味でも、政治家として、その前には官僚として長く取り組んでいるので自分の思いもありますが、用意してくれた資料が多いのでどんどんどんどん送りながら参りたいと思います。よろしくお願いいたします。(拍手)

 まず東京への人口集中が残念ながら2018年も全然止まってないんですね。住民基本台帳の転入超過数に、2018年から急に総務省の統計局が外国人も入れたので、そこでドカンと統計が断続しまして、5000人ぐらいまた増えちゃったんですけれども、外国人の除去した数字で連続してとっているものがこれなんです。

東京圏への転入超過数(2010年-2018年 年齢階級別)

東京圏への転入超過数(2010年-2018年 年齢階級別)

 一番右の13万5600人(東京圏への転入超過数)が去年の数字で大変ショックを受けております。また、連日お会いする浜松市長に今日もお会いしましたけど、実は私の住民票は今でも浜松にあります、本籍地は東京にありますけど(笑)。

 こういうかたちになってきているということが長続きすると、やっぱり日本国という国土全体の国土形成計画からもレジリエンスからも、それから全国民の幸せな生活からも、日本という美しい我々の国を守るうえからも、よくないなというのはほぼほぼコンセンサスです。

 今年の施政方針演説でも地方創生の部分にそうとう長いスペースが割かれていて、地方創生なくして日本経済の再生はないと総理も断言しているんですが、壁が高いということをこれでわかっていただきたいと思います。

 残念ながらどこから出ていっているかというと、政令市や中核市からたくさん出てっていて上位63市で50%になっちゃうんですね。仙台には東北中から人が集まっているんですが、東京には3500人出ていってしまっているというような状況が続いています。

女性が上京後に首都圏に滞在傾向 女性の就労率は向上

 その転入超過の要因を作っているのは圧倒的に女性が多い。一度大学とかで上京して出てきて、一度職を決めるとおそらく結婚もそこでという方もあられるでしょうし、出ていかないことが多いです。

東京圏の転入超過数の推移(男女別)

東京圏の転入超過数の推移(男女別)

 リーマンショックですとか東日本大震災などがいろんなことがあったんですけれども、かつては男性の転出者が多かったんですけども、それ以降は常に女性が多いんですね。いろいろありますけれども、女性の就業者数が増えたというのは我々アベノミクスの成果として非常に誇っていることの一つで、女性の就業比率はいまやアメリカを抜いています。

女性就業者数の推移

女性就業者数の推移

 今回、17万人分の保育士の確保とか、今年の10月からは無償化までして女性が働きやすい環境を作っているわけで、ノルウェーなみに女性が働いても大丈夫なとこまでやるつもりなんですが、じゃあなんでそれでそうなのというと、今言ったような保育や何かを強化する政策というのは都心に効くんですね。待機児童2万人も大半が東京にいますから。

 だから東京にいても前ほど保育難民にならないなと思うこともあって、その結果がそうなっているんであれば、それは悪いことではないとは思いますよ。そのために我々やっているんですけど。ただし非正規の割合がまだ女性のほうが多くて、その中で東京圏の割合が地方圏と比べて低いというのは、これはちょっと問題だと思うんですよね。かなり顕著に違います。

25~29歳の雇用者に占める「非正規等」割合の男女差(2017年)

25~29歳の雇用者に占める「非正規等」割合の男女差(2017年)

 それを来年から始まる五か年計画の中で、これから変えていかなきゃいけないなと思っているんですが、いい要素としてはふるさと回帰支援センターに来訪する人が激増していまして、しかも若者が増えています。

 この右のグラフは若者が昔は本当にブルーが少なかったと。今は5人に1人は20代以下だよと。30代以下まで合わせたら半分がそうだよと。つまり人生設計これから考えようみたいな人がどんどんふるさと回帰してきているのは本当です。

地方移住への関心の高まり

地方移住への関心の高まり

 それから我々がどんどんやっていくことの中で見なくちゃいけないのは、暮らしやすさ度としては1都3県わたくしも東京圏でずっと育った人間ですけど、これは本当に通勤時間長い、住宅狭い、保育所待つ、まあ最悪なんですね。最悪なのに人がまだ集中するというのはあって、じゃあ有業率が高くてお子さんを生みながら女性が偉くなっているとこってどういうところかというと、島根県、福井県、富山県、いずれも、まあ一つは違うけれども、政令市よりも人口が少ないですね。だけど死ぬ気で人集めをしているのは事実ですけど。

地域別女性の有業率、育児中の女性の有業率

地域別女性の有業率、育児中の女性の有業率

 この右側左側の差が管理職割合とM字カーブなんですけど。
※M字カーブ=15歳以上の女性の有業者率を年齢階級(5歳階級)ごとにグラフにしたもの。15歳以上人口に占める労働力人口(就業者+完全失業者)の割合)は,結婚・出産期に当たる年代に一旦低下し,育児が落ち着いた時期に再び上昇するM字カーブを描く。

都道府県別M字の深さ、女性の管理職割合、合計特殊出生率

都道府県別M字の深さ、女性の管理職割合、合計特殊出生率

 M字カーブも浅くて管理職割合が高いというのは黄色のところでございまして、この上の方はどういうところを占めているかというとやっぱり余裕のあるスペーシーな部分があると三世代同居ができるとかいろんな要素があります。

 ただそれは明らかに正の相関関係があるから、そういう状況を日本中で作れればみんなハッピーなクオリティオブライフになるんだけど、そうもなかなかいかないということですよね。我々はそれを変えたいということでいろいろやってきまして、東京で一度何か始めようと思ったんだけど、地方へ回帰しようと思ったら背中を押すにはお金がいるというので本当に予算当局を説得してきたこの1年ぐらいです。

 UIJターンを増やそう、きらりと光る大学にもっと頑張ってもらおうとか、いろんなことをやっているんですけれども、それから地方における外国人勢の受け入れなんかもやっていますけど、今年の5年目がすごく大事で、わたくしも10月2日に総理から担務をいただいたときに言われましたのは次元が違うことをやっていかないと(いけない)。この4年間もそれなりにやってきたんだけど、やっぱり物足りないから自分としても、物足りるようにするためには何をしたらいいか詰めていくのがこの半年。

→2月26日掲載予定、「まち・ひと・しごと創生総合戦略について【片山さつき まち・ひと・しごと創生担当大臣#2】」に続きます。

 

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