記事タイトル:
「浄化槽転換」先例少なく、高いハードル 費用負担、住民説明に課題―下水道法改正
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026091900333&g=pol
105市町村「浄化槽転換」前向き 国の下水道拡大方針見直しで―人員不足で困難ケースも・時事通信調査
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026091900330&g=pol
(文=岡田 俊樹)
今回は、2026年7月に成立した「改正下水道法」の中で、全国の下水道関係者に強烈な衝撃を与えている「下水道区域内での“浄化槽”転換」についてです。
概要
○改正下水道法の成立と「浄化槽転換」の背景
2026年7月15日に改正下水道法が可決・成立しました。これまでは汚水処理として下水道などの集合処理施設を拡大・維持する方針が中心でしたが、人口減少や技術者不足に直面する自治体が増加したことを受け、地域によっては家庭単位の浄化槽へ移行する方針転換が認められるようになりました。
○先行事例(静岡県南伊豆町)に見る費用削減効果
静岡県南伊豆町では、2018年度から一つの地区(全68戸)において全国に先駆けて浄化槽への切り替えを検討・決定しました。設置費用を町が全額補助して住民の負担感を抑えた結果、年間使用料が従来の1戸当たり約5万3000円から約4万~4万5000円へと削減され、住民への丁寧な説明を経て2021年度に設置が完了しました。
○住民説明と費用負担に立ちはだかる「高いハードル」
一方で、全国的には浄化槽への転換に関する先行事例がまだ少なく、自治体にとって導入のハードルは高いのが現状です。岐阜県下呂市のように、転換に伴う住民の費用負担増への懸念や、これまで行政が下水道の利用を推奨してきた経緯があるため、住民への説明や合意形成に苦慮するケースが生じています。
○撤去費用と環境省による2027年度の支援拡大
不要となった既存の下水道管は、掘り起こして撤去するかセメントなどを詰めて処理する必要があり、低コストで処分するための対応が求められています。こうした初期費用や撤去費用の負担を軽減するため、環境省は2027年度に向けて転換を実施する自治体への補助金の拡充などを検討しています。
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