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【川崎市 奥貫賢太郎氏:第2話】税金以外の新しいお金の流れを作る

税金以外の新しいお金の流れを作る

加藤:『かわさき市民しきん』の取り組みでは、どういった活動をされてらっしゃるんでしょうか?
奥貫氏:『かわさき市民しきん』は、「税金以外の新しいお金の流れを作る」ということで、2年前に立ちあがりました。川崎を良くしていくための市民の取り組みに対して、さまざまなプログラムを用意して、資金を集めるための活動をしています。
 いまは主に3つのプログラムを用意していて、1つは公募に採択された団体やNPOなどと一緒にその寄付を集めていく『事業支援しきん あとおし』です。「○○といった活動を行っているので、寄付に協力してくれませんか?」といった呼びかけを行います。
 2つ目は基金を作る『意志実現しきん いしずえ』です。例えば、子育て支援のために使うお金を基金として集めたり、逆に、企業がCSRの一環として、地域のために使いたい資金を提供するニーズがある場合に、我々が使い道の相談を受け、適切な使い道を模索していくことを考えています。
 最後の3つ目が『共感共鳴しきん えんたく』と言われているもので、私は主にこれに関わっています。市民のアイデアから「街を良くする仕組み」や「新しいムーブメント」を作るために、まさに『円卓』を囲んで、喧々諤々の議論をしてアイデアを詰めていきます。
 そのアイデアを実際に試してみようと、プロトタイプで実践をするところまでを1年間かけてやっています。

これだけ必要性を認識したので 仲間でやってみよう

加藤:『かわさき市民しきん』は、どういう流れで生まれたんですか?
奥貫氏:きっかけは『まちづくりカフェ』で、「川崎市で地域市民のためのファンドがあったらいいのでは?」という問いかけがあって、そこがきっかけになっています。
 その話があった時に、「みんながこれだけ必要性を認識したので、仲間でやってみよう」ということで始まり、一般財団法人としてスタートした。

設立準備金として 500万円を集めた

加藤:一般財団法人を設立する際の資金はどうされたのでしょうか?
奥貫氏:設立準備金という形で500万円集めました。
加藤:すごい金額ですね。設立資金を集めようと思ったときに『かわさき市民しきん』のメンバーの方が動かれて、寄付を募ったっていうことですか?
奥貫氏:そうですね、はい。

力のある市民が街に多くいるのは川崎の強み

加藤:資金を集める際、どういう行動をされたのでしょうか?
奥貫氏:広く呼びかけを行うほか、これまでまちづくりで顔の見える関係があった方々にも賛同を受け集まったようです。
加藤:寄付をしているのは企業が中心なのでしょうか?
奥貫氏:企業にも呼びかけたそうですが、個人の方に出していただいた方が多いようです。
加藤:個人の方が多いのですか。今後は、寄付文化が少しずつ生まれてくるかもしれないですよね。
奥貫氏:そうですね。地域への一種の投資として考えてもらえるようになると、比較的にお金を持っていない若い方が、もっと活躍できるようになり、結果的に社会全体を良くすることができるんじゃないかと思っています。
加藤:500万円を集めるときには、動いていた中心の方たちは行政の方なんですか?
奥貫氏:いえ、市民の方ですね。
加藤:市民の方なんですか。すごいことですね。
奥貫氏:そういう力のある市民の方が、街に多くいるのは川崎の強みだと思います。奥貫賢太郎 2-2

職員としてではなく 一市民として参加している

加藤:『かわさき市民しきん』に参加されている市民の方は、普段はどういうお仕事をされているのですか?
奥貫氏:さまざまですね。個人事業をされている方もいれば、市内の企業で働かれている方もいたり、大学の先生をされている方もいます。
加藤:組織としては理事が10人位いるのでしたっけ?
奥貫氏:はい。そうです。
加藤:理事には行政職員の方は入っていますか?
奥貫氏:入っていないですね。理事は全員民間の方です。もちろん立ち上げとか、活動を根付かせることに対して、オブザーバー的に役所の人が関わってはいたんですけどね。
加藤:入っていないのですね。何か職員が入ることのリスクがあるのでしょうか。
奥貫氏:そうですね。実績がなく立ち上がったばかりの組織に対して、市としてどう関わっていくべきかという方針をすぐに決めかねる状況もあったので、職員個人としてもどこまで関わっていいのか判断が難しいのだと思います。私自身、「一市民として参加している」という説明をしています。

『かわさき市民しきん』が街にも役所にも必要だと思った

加藤:なぜ、市民だらけの『かわさき市民しきん』に飛び込んでいったのですか?
奥貫氏:この市民しきんがやろうとしていることが、街にも役所にも必要だと思ったからですね。もともと参加する前から、私自身も街づくりは「役所がやるべきところ」と「そうでないところ」があってしかるべきだと思っていて、『市民しきん』が目指すところは、まさに市民としてやるべきところだと思いました。

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