(PR) 学びと人脈が自宅で手に入る。全国で300名以上が参加する、地方公務員オンラインサロンの詳細はコチラ

読者投稿

事例を知る

【読者投稿】今後は庶務担当を遠慮させていただきたい

テーマ:匿名だから言える『本当に知ってほしいこと』
「はなちゃんママ」さんより
---------------------------------------
 庶務担当はどの職場にもいる。郵便等により入ってきた文書の仕分け、課内の予算・決算の資料作成、出張費の清算、嘱託や臨時職員がいればその給与計算なども担う。所属全体の仕事を理解しやすく、予算・決算の流れも把握できるので、この経験は係長になった時に役立つといわれる。
 とはいえ、基本ルーティンワークである。インタビューされていた方の中でも経験した方がいて、「本当に嫌だったし、『超つまらない仕事だな』としか思わなかった」と発言されていた。まさに同感である。モチベーションを保つのは難しい。最近は庶務事務のみという担当は少ないが、それでもその他のボリュームは大きくないので、この分野には自信があるといったものが得にくい。こうした状態で係長に昇格すると、自分の経験の乏しさに不安を感じることがあるのではないか。また市民との関わりでも、庶務以外の事務が少ない場合は人脈を作る機会もなく、窓口業務の所属でなければプライベートでイベント等に積極的に顔を出し、声をかけることでしか、市民の考えていることを直接感じ取る機会に恵まれない。
 庶務担当は女性が担うことが多い。カウントしたわけではないが、私の市などは、女性職員が圧倒的に少ないにも関わらず、大部分の所属で女性が担っており、特に中堅以上は過去にも経験している職員が多い気がする。果たしてこうした女性職員はそれを希望しているのか。因みに私は育休を除く通算14年の勤務のうち3か所10年間は兼務とはいえ、庶務担当であったが、いずれも全く希望していない。私の性格が悪すぎるからなのだろうか。
 さて、悪い面ばかり書いてきてしまったが、庶務担当のいい部分も考えてみたい。最初にも申し上げたが、自然と課内全体のことや予算、決算などが把握できる。そして上司である庶務担当係長だけでなく、他の係長とのやりとりも多くなるので、その中で学ぶことも多々ある。庁内の他の部署からの照会文書もあるので、その取り組みも目につきやすく、庁内の人脈も増える。市民との関わりでは、担当者としてではない方が、しがらみを感じずに済むこともあるかもしれない。
 また庶務担当には単純作業が非常に多く、これが憂鬱だが、逆に効率化を図る余地も大きい。全庁的にシステム化された業務もあるが、各課で独自に処理しているものも多く、前任者が情報システム部門出身などでなければ、時短できるものも多い。私は、同じ内容を二度入力はしない、計算は自分ではしない、をモットーに、EXCELの関数等を駆使し、毎月の定型事務は引き継ぎ時の半分程度の時間でできるようになった。浮いた時間はその他の事務の充実に使っている。また、時短したやり方を他の課でも使用できないか、賛同者を見つけ、相談しているところである。
 係長になると役立つ経験ができ、市全般の業務を把握しやすく、庁内の人脈が広がり、市民ともしがらみを感じずに付き合える庶務担当を、一部の人間だけが独占しておくのは申し訳ない。ぜひ係長になるまでに皆さんが順繰り経験するような仕組みができると嬉しい。そして私は十分貴重な経験させてもらったので、今後は遠慮させていただきたい。
(はなちゃんママ)

HOLGからの感想

 少し思うところがあったので感想を書かせて頂きます。
「はなちゃんママ」さんの投稿の素敵だと感じた指摘はココです。

庶務担当には単純作業が非常に多く、逆に効率化を図る余地も大きい

 ルーティン業務というのは業務の中で同じ作業を繰り返すことが多いため、それが改善した際に大きく波及します。でも、意外と最初から改善を諦めている人が多いというのも事実。多様な作業を伴う職種以上に、ルーティンだからこそ改善にこだわらなければならない、と私は思っています。改善といえばTOYOTAの名前がすぐに上がりますが、何十年も延々と改善を進めてもまだ改善し続けるその姿勢は、生産工程が究極的なルーティンだからこそ求められているのではないでしょうか。
 さらに、

引継ぎ時の半分程度の時間で定型事務を終えられるようになった

とあるように、結果を出した上で指摘をすることも素晴らしいことだと感じます。ただ、気になる点もあります。先ほどのTOYOTAで工程を改善した人は評価をされていることでしょう、果たして「はなちゃんママ」さんの功績に誰か周りの人は着目し、評価したのだろうか、と思いを巡らせたりもするのです。
 最後に独断と偏見で、勝手にエッセンスを抜き出すと、「同じ人(特にただでさえ人数の少ない女性ばかり)に何度も庶務担当をやらせるな!」というメッセージも含まれているのだろうか、と邪推してみるのでした。
 受け取り方は人それぞれあると思いますが、「はなちゃんママ」さんのような考えを知ることは大事だと感じたため、掲載させて頂きました。
(記=加藤年紀)

▼「地方公務員オンラインサロン」のお申し込みはコチラから
https://camp-fire.jp/projects/view/111482
全国で300名以上が参加。自宅参加OK、月に複数回のウェブセミナーを受けられます

▼「HOLGファンクラブ」のお申し込みはコチラから
https://camp-fire.jp/projects/view/111465
・月額500円から、地方公務員や地方自治体を支援することが可能です

※facebookとTwitterでHOLG.jpの更新情報を受け取れます。

「自治体職員」「地方議員」「民間」「自治体職員志望の学生」の方からの読者投稿を募集

 Heroes of Local Governmentでは、「自治体職員」「地方議員」「民間」「自治体職員志望の学生」の方からの読者投稿をコチラから募集しています。地方自治体や地方自治体職員の方にまつわるお考えや想いを投稿いただけたら嬉しいです。
■応募トピック
トピックは下記の通りです。
【自治体職員の方】
①地方自治体で仕事をしている中で感じる喜び・大変さ
②上司や部下、同僚に感謝をしたエピソード
③住民に喜んでもらえたエピソード
④地方自治体における課題と提言
⑤他の自治体が真似できる具体的な取り組み
⑥匿名だから言える『本当に知ってほしいこと』
⑦その他
【民間の方】
①自治体組織や自治体職員に感謝していること・すごいと思ったこと
②その他
【自治体職員志望の学生の方】
①なぜ自治体職員になりたいのか
②どのような自治体職員になりたいか
③その他
読者投稿はコチラから

-事例を知る

© 2020 Heroes of Local Government , All Rights Reserved.