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HOLG編集室

著者が語る「SDGs×自治体 実践ガイドブック」(元・大和市 高木超)

(文=元・大和市 高木 超)

 この度、拙著「SDGs×自治体 実践ガイドブック 現場で活かせる知識と手法」を、学芸出版社から刊行しました。
 現在、私は大学で働いていますが、数年前までは大和市(神奈川)の職員として、住民協働などを担当していました。また、大和市の自主研「Y-G」や、神奈川県下の自治体職員による自主研「K33」にも参加する機会もいただきました。こうした地方公務員としての経験を活かして、「公務員あるあるネタ」も交えながら、最近よく耳にする「SDGs(※エス・ディー・ジーズと読む)」を自治体職員のみなさまに活用して欲しいという思いで、この本を書きました。
 今回は、HOLG.jpのご厚意で、本書をご紹介する機会をいただきましたので、この場をお借りして、拙著のおすすめポイントをご紹介します。

SDGsを単なる「知識」から、現場で使える「知恵」に!

 この本は、「①SDGsの知識・理論」「②ワークショップ手法」「③自治体での事例」の3本立てで構成しています。その背景には、単にSDGsに関する知識を得るのではなく、「SDGsは自治体でどう活用できるのか」という問いに対する自分なりの答えを、読者一人ひとりに導き出して欲しいという思いがあります。もちろん、自治体でのSDGsの活用について、本書で私なりの答えをお示ししていますが、私がそう思うまでの道のりを、読者のみなさまにも追体験していただければ嬉しく思います。

おすすめポイント① SDGsの特徴を4ステップに分解して、必要な知識と理論をご紹介

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 今から4年半ほど前、ニューヨークの国連本部で、本書の主題である「持続可能な開発目標(以下、SDGs)」と呼ばれる世界共通のゴールが採択されました。最近では、地方創生の文脈で注目されていることもあり、SDGsは自治体でもよく耳にするキーワードになっています。
 SDGsの達成期限は2030年で、「貧困をなくそう」や「飢餓をゼロに」、「ジェンダー平等を達成しよう」といった経済・環境・社会の三側面に係る17のゴールが設定されています。そして、各ゴールには、具体的な実施手段を示すターゲットと、その進捗を測る指標が付随しています。
 SDGsには、ゴールである未来の姿から逆算して、今取り組むべきことを考える「バックキャスティング」や、複数のゴール同士が関係し合っていることを表す「インターリンケージ」と呼ばれる特徴があります。本書では、こうした特徴を次の4つのステップに分割し、読者が本書を通読するうちに、SDGsを「自分ごと」にできるよう構成しています。

STEP1   体験型ゲームでSDGsについて理解する
STEP2 SCENE1 システム思考で地域課題のインターリンケージを可視化する
SCENE2 バックキャスティングのアプローチで目標を設定する
STEP3   アウトサイド・インの視点でSDGsを自治体戦略に統合する
STEP4    ロジック・モデルを用いて取り組みを評価・共有する

おすすめポイント② 特別な知識や物品は必要ない!誰でもできるワークショップ

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 この本の目玉のひとつは、ワークショップ手法のご紹介です。SDGsを達成するためには、講義を聞いて知識を蓄えて満足するのではなく、自治体職員自身が試行錯誤しながら、持続可能性について検討するプロセスが鍵となります。
 この本でご紹介しているワークショップ手法では「どこの自治体でも、簡単に準備できる物品で行えること」と、「シンプルで分かりやすい内容であること」にこだわりました。いずれのワークショップも、「模造紙、付箋、ハサミ、セロハンテープ、筆記具、印刷したSDGsのロゴ」があれば行うことができます。また、SDGsのゴールを詳細に分析することは大変重要ですが、まずは「SDGsとはどういうものか」「自分の仕事ともSDGsはつながるのか」を実感してもらう「きっかけ」になるように、できるだけシンプルなワークショップにしています。
 はじめの一歩から完璧なものを目指しても、途中で嫌気が差してしまうことは往々にしてあります。まずは肩の力を抜いて、SDGsと気軽に接するところから始めてみてください。

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おすすめポイント③ 日本全国の事例を紹介 -あの自治体は取り組んでいるの?-

 最後に、自治体職員ならば「他の(特に近隣の)自治体はどう取り組んでいるの?」という点が気になるのではないでしょうか。そこで本書では、北海道下川町、石川県珠洲市、神奈川県鎌倉市、鹿児島県大崎町のような基礎自治体と、広域自治体である神奈川県をはじめ、ほかにも多くの自治体からご協力をいただき、豊富な事例をご紹介しています。各事例で、行政組織のキーパーソンに直接伺った「取組のコツ」が含まれているのが本書の強みと言えるでしょう。
 こうした知識をもとに、自分たちの自治体なりの方法で、SDGsを活用していただければ嬉しく思います。

自治体内部の研修に使ってほしい!

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 ここ数年、大変ありがたいことに、公務員時代の友人や先輩からのお声がけを頂き、私も多くの自治体でSDGsをテーマにした講演や研修の講師を務める機会を頂戴しています。しかし、外部の専門家から「SDGsの講義」を聞き、職員それぞれが「知識」として蓄えているだけでは、あまり役に立ちませんし、持続可能な地域を実現することはできません。
 そこで、SDGsへの「対応」に振り回されるのではなく、政策・施策・業務の実践的なアップデートにSDGsを「活用」していただきたい、という思いが本書に込められています。本書を用いて自治体や自主研のみなさまが、ご自身でワークショップや勉強会を開催するなどしてSDGsについて考え、日々の業務で実践するきっかけになれば、望外の喜びです。

(了)

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