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https://www.gakuyo.co.jp/book/b10134087.html
「こんなこと聞いてもいいのかな?」にこそ、丁寧に応えたい
「徴収担当は私だけ。前任は、入れ違いで退職してしまって頼れないんです」
「長期間手つかずの滞納案件を任されたんですが、周りに聞いても、誰も分からなくて…」
全国で滞納整理の研修講師として登壇させてもらう中で、度々このような声を耳にします。周囲に頼れる人がいない状況で孤軍奮闘するのは辛いし、心細いですよね。
この本は、そんな“異動直後で右も左も分からない中、周囲に頼れる人もなかなかいないけど、なんとか滞納整理に取り組もうと一生懸命に頑張っている”人達のために書きました。
自治体の仕事は多種多様であり、数年に一度訪れる人事異動は、もはや“転職”といって差し支えないレベルで、時に私達を深く悩ませることとなります。滞納整理は特に市民からお金を徴収するのが仕事ですから、これまで市民福祉の向上に尽力してきた職員であればあるほど、最初はそのギャップに戸惑うのではないでしょうか。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」
「あまりにも初歩的過ぎて、恥ずかしい」
「そもそも、『何が分からないか?』すら、分からないんだけど」
最近はどの自治体も人手が足りていない状況にあり、忙しく働いている先輩や同僚に初歩的なことを聞くのも憚られる。そんな方も多いのではないでしょうか。「そもそも、徴収担当は自分一人で質問できる相手がいない」という人もいるかもしれません。
本書は、そんな人達が最初に抱くちょっとした疑問にこそ、丁寧に応えたいという思いで書きました。“初歩的なこと”は言い方を変えると「仕事の基本」です。間違いのないよう、しっかり押さえておきましょう。
例えば、「滞納整理のゴールはなんですか?」という疑問には、このようにお答えしています。
「本当にあの対応で良かったのかな?」が、相談できないあなたへ
慣れない仕事・環境に戸惑っていても、滞納者は待ってくれません。
右も左も分からない中でも、とにかく対応するしかない。
「窓口で涙ながらに“生活に困っている”って訴えて来たから、滞納額が50万円あるのに『じゃあ、月々数千円で大丈夫ですよ』と、思わず少額の分割納付に応じてしまったけど、本当にあの対応で良かったのかな?どうするのが正解だったんだろう?」
こんな風に、自分自身の対応に自信が持てない時に相談する相手もいない。それでもなお対応しなければならない滞納案件は次々と発生し続けます。
適切な対処法が分からない中で闇雲に対応していくということは、目的地も分からないまま、ただ道なりに進むようなもので、気付けば「本来いるべき場所から遠いところに辿り着いてしまった」ということになりかねません。
本書は、そんな状況で困っている人にこそ、読んでもらいたいと思っています。
「進むべき道を示す、灯台のような存在になれれば」という思いで書きました。
滞納債権関係書式をダウンロードして、とにかく一歩踏み出そう
「岡元さんの本を読んで、やる気が出ました!まずは財産調査から始めてみようと思うのですが、これまで滞納整理に力を入れてこなかったので、様式がないんです…」
前著、「現場のプロがやさしく書いた自治体の滞納整理術」の読者から何度かこのような声を頂いたので、今回の本ではすぐに使える書式を複数、ダウンロードできるようにしました。特に財産調査については調査権がある債権だけでなく、調査権がない債権でも使える書式を揃えて、やる気さえあれば行動に移せるようにしました。
私自身の経験を踏まえても、「本を読んだ直後」が、一番モチベーションが高いんです。「よし!やるぞ!」という気持ちで満ち溢れている。しかしながら、せっかく上がったやる気も、「様式がない」「具体的なやり方が分からない」といったハードルが重なる中で落ち着いてしまって、行動に移す前に熱量が冷めてしまう。行動に繋がらないと結果は変わりませんから、読書にかけた費用や時間がもったいないですよね。
ぜひ、読んだその日から行動に移してもらいたいです。書式をダウンロードして、まずは1件でもいいから財産調査の対象者欄に滞納者名を入れるところからスタートしてもらいたいと思います。とにかく一歩、踏み出すことが大切です。
“嫌われ者”に心からのエールを
最後に、日々、滞納整理に奮闘する皆さんに、心からのエールを送ります。
コラムにも書きましたが、私は勝手ながら「徴収職員の応援団長」を自称しており、本書を通じて徴収職員の皆さんを応援したいと思っています。
特に一人担当の職場で孤軍奮闘している人は、物理的に支えてくれる人が身近にいないかもしれませんが、どうか、あなたを全力で応援している人間が、間違いなくここに一人いるということを忘れないでくださいね。共に頑張りましょう!
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