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HOLG編集室

著者が語る『自治体の企画政策担当になったら読む本』(黒澤重德)

(文=国立市・黒澤重德)

 このたびは、拙著「自治体の企画政策担当になったら読む本」(学陽書房)を紹介する機会をいただき、関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

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本書は、自治体の企画政策担当の初任者の方に向けた本です。発刊して間もないながら、思いがけずさまざまな方からお褒めの言葉をいただいており、大変恐縮しております。

本書の特徴

本書の特徴として、

①類書がない

②綺麗事を書いていない

この2点があります。

1つ目ですが、皆さんもご存じの通り自治体の業務は多岐に及び、財政担当や会計担当などさまざまな分野で「解説本」が発行されています。

しかしながら、「企画政策担当」の仕事は「自治体によって所掌事務に差がある」「文字にしにくい」「形のない仕事が多い」「マニュアルがない」ため、類書がないのです。

私自身も異動が決まった際に、参考にする書籍がなく雲をつかむような感覚で配属され、不安で仕方ありませんでした。したがって、心構え・仕事術から実際の調整に役立つテクニックや総合計画・行政評価など一般的に知っておくべき知識とその実務も盛り込んでおります。

2つ目ですが、学術的な理想や建前はあってしかるべきなのですが、そういうことは書いておりません。実際の現場では人的・時間的制約などにより理想を追い求めていても仕事が進まないことが多々あります。綺麗事ではなく、私の10年間の経験から現場の実態としてどうなのか、どうしたら上手くいくのかを述べており、どちらかと言えば泥臭い内容になっています。

本書の構成

それでは、本書の概要をご紹介します。

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第1章「企画政策担当の仕事へようこそ」では、外からは見えにくい「企画政策担当」の仕事をテキストマイニングにより分析しています。また、1年間の業務の大まかな流れや求められる能力などを記載しています。

第2章「企画政策担当の心構え」では、持つべき心構えを記載しております。企画政策担当は「何かというと面倒な話を持ってくる」、どちらかと言えば庁内から煙たがられる存在です。そうした特性をふまえたうえで、庁内での振る舞い方や心構えを記載しています。また、他部署に比べ議会との距離も近い部署ですので、向き合い方にも触れています。過去に私が経験した生々しいやり取りをご覧ください。

第3章「企画政策担当の仕事術」では、多岐にわたる業務を円滑にこなしていくための仕事術を記載しています。仕事の優先度の付け方や、ある種のゴーストライターとしての「施政方針」「首長あいさつ文」の書き方も是非参考になさってください。

第4章「総合調整のテクニック」では、企画政策担当のメインの仕事ともいえる庁内における総合調整に使えるテクニックを記載しています。新しい業務が降ってきた際に「どこの部署が担当するのか」について揉める「割り揉め」や、企画政策担当が避けて通れない首長とのお付き合いのコツについても触れています。

第5章「庁議の運営」では、企画政策担当以外にはあまり知られていない、自治体の最高意思決定機関である庁議の裏側を解説しています。

第6章「横断的課題・特命事項等への対応」では、庁内をまたいだプロジェクトチームの運営や首長からの特命事項への対応について触れています。

第7章「行政評価のポイント」、第8章「総合計画の策定」、第9章「住民参加の手法」の3つの章については、それぞれ本が1冊ずつ書けてしまうくらいの項目です。したがって、本書では企画政策担当が必要最低限知っておくべき知識や、私のこれまでの経験から実務に役立つテクニック等に絞って紹介しています。

おわりに

最初に執筆のお話をいただいたとき、正直申し上げて企画政策担当の仕事を本にできるイメージが全く湧きませんでした。事実、執筆途中も何度か途方に暮れたこともありました。

だからこそ、先に述べたように類書がないのだろうなと実感したところです。苦労してどうにか書き上げたわけですが、すでにお読みいただいた企画政策担当経験者の方から「目次だけで頷ける」「自分が担当していた時に読みたかった」との感想をいただき、安堵しました。

また、実際のこの春の異動で企画政策担当になった方からも「知りたかったこと、不思議に思っていたことが全部書いてあった」「引継ぎのとき聞いてよくわからなかったことが理解できた」との感想をいただいております。

このことからも、企画政策担当初任者の方や企画政策担当の業務に興味をお持ちの方にも十分イメージをつかんでいただける本になったと確信しております。不安を抱えている方には不安の軽減に、モチベーションが上がっている方にはさらなるモチベーション向上にと、1人でも多くの方のお役に立てれば、私にとってこのうえない喜びです。

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