主催者が聞く側の環境を整えないといけない
加藤:公務員交流会である『よんなな会』を運営して行きながら、修正しているポイントはありますか。
脇氏:沢山ありますね。過去に、東大でやった回があって、『公益資本主義』の原丈人さん、『東北食べる通信』の高橋さん、エベレストを無酸素で登った登山家の栗城さんという、錚々たる方々に話をしてもらったんですね。
そこで、すごく良い話をしてもらったんですけど、聞いている側が、すっと受け入れられてない感じがした。なんかちょっと、こっぱずかしいというか。
加藤:なるほど。
脇氏:それって「なんでかな?」って思ったら、その回で利用したホールが普通の殺風景なスペースで、ただ、ステージと席があるだけというか。その環境の中、主催側が話を受け取りやすくする雰囲気も醸成できてなかった。
集め方も「みんな志を持って頑張っていきましょう!」みたいなものじゃなくて、「とりあえず、東大で飲みましょう。イエーイ!」みたいな感じでやっている(笑)。そうすると、いきなり志の話をぶっこまれたときに、受け入れる側のギャップがあるんですよね。
加藤:確かに、そうかもしれないですね。
脇氏:だから、場を作る人間が本気で空間創りを考えなくちゃいけないんだなと思って、いまはオープニングムービーを作ったり、会場を少し薄暗くしていたり、後ろで音楽をかけていたりとか、学びながら試している感じです。
目の前のことに追われている人たちに来てほしい
加藤:前回を見る限り、志の高い人を集めたいっていう感じの雰囲気ありませんか?
脇氏:本当? じゃあ、もうちょっと修正しないと(笑)。志の高い人に来てほしい会じゃないんですよね。もちろん、結果的には志の高い人になってもらっていると思うんですけどね(笑)。
加藤:最も来てほしい人は、どういう人ですか?
脇氏:仕事が忙しい中で、目の前のことに追われちゃっている人たちに来てほしい。「もともと公務員になった理由ってなんだっけ?」とかが、1年に1回くらい堂々と言える場があってもいいんじゃないかなと。
そういう人に集まって来てほしいから、ヒカリエとか、ミッドタウンとか、マイクロソフトのオフィスとか、そういう場所で開催する。そうすると、日々、忙しくても「行こっかなー」と思うんじゃないかと。
で、来てくれた人に『想い』の話をして、それが伝わったら最高だと思っています。
困ったことは 外務省の人が来ないこと
加藤:運営していく中で、困ったことはありましたか?
脇氏:うーん。困ったことか・・・。困りまくっているけど(笑)。困ったことねぇ・・・、外務省の人が来ないなぁ、とかですかね(笑)。
加藤:その内容は書いても大丈夫ですか?(笑)
脇氏:大丈夫じゃない?(笑)だって、何か言ってくる人が出て来たらさ、「とりあえず、じゃあ参加して下さい」って誘えばいいじゃん(笑)。
加藤:なるほど(笑)。
抽象的な日本はどこにもない
脇氏:むしろ、何か言ってきてくれる人がいるんだったら会いたい。「僕らはこういう日本に住んでいます」って伝えたい。総務省の一番良いと感じたところは、「抽象的な日本はどこにもない」と捉えていることだと思うんですよね。僕がいま、神奈川にいる。同期も先輩も後輩も全国に散らばっている。
そういう人たちが集まって、状況が全然違うデコボコの日本を捉えながら、「抽象的な日本はないんだよ」ということを理解して、その上で、「じゃあ、どうやって制度設計していくべきか」というアプローチにこそ価値があるんですよね。
多分、日本の平均値に合わせて制度を作っても、誰もHAPPYにならないような気がします。
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第1話 官僚と地方公務員の壁を壊す総務省官僚
第2話 抽象的な日本はどこにもない
第3話 巨大な元気玉を作る挑戦
第4話 公務員がカッコイイと思われる世の中を創りたい
第5話 5歳の時に幼稚園の中退を決断
第6話 このままだと そのうち死ぬわ
第7話 行政のパワーは お金や規制だけではない
【脇氏の関連記事:小泉進次郎と脇雅昭が語る今後の日本と公務員の役割】
上巻 「俺はこのために生きたな」と思って、人生を終えたい
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