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公務員が学生の質問にぶちゃっけてみた3

HOLG編集室

公務員が学生の質問にぶっちゃけてみた #3

(文=神奈川県 佐藤容子)
 こんにちは。神奈川県の佐藤と申します。前回に引き続き、執筆を担当させていただきます。やる気のある素敵な公務員のたまり場、地方公務員オンラインサロンの分科会の一つ、「HOLG×学生」のコーナーに、「公務員がすべて本音でぶっちゃけて答える」という企画があります。今回は、その企画に寄せられた回答の中から気になるものをピックアップして、記事にして皆さんに紹介する第3弾です。正直に言って、この企画、私が学生の時になんでなかったのだろう、と悔やまれます。
 前回も佐藤が担当させていただきましたが、今回は、より私個人にとって身近な課題を扱った質問に焦点を当てて紹介したいと思います。
 今回のメンバーも、前回と同じくこの6名。

ニコニコ主任さん:入庁8年目、30代男性、北海道(町役場)
匿名希望のあそびにん兼公務員さん:公務員歴不詳、40代男性、東北
庁内公募受けたいさん:入庁7年目、30代女性、関東(県庁)
行政にアディクティッドかもさん:入庁11年目、40代男性、東海(政令市)
LOGAN(老眼)/ウルヴァリンさん:入庁27年目、50代男性、四国(町役場)
やっぱり猫が好きさん:公務員歴不詳、40代男性、関東

質問はコチラで随時受け付けています。
 それでは、早速本題。

【質問1】家から遠いとつらいですか。

【質問1への回答】
・つらいでしょうね。うちは徒歩2分です。(ニコニコ主任さん)
・職住近接は何の職業でも基本じゃないですか?通勤時間とか、人生の無駄使いです。(匿名希望のあそびにん兼公務員さん)
・私は片道2時間弱で7年目突入です。通勤時間が長いと読書や勉強に充てられるというメリットもあります。意外と捗る。(むしろ、飲み会の時のほうが辛い)(庁内公募受けたいさん)
・深読みしますが、「家から近い自治体を受けよう」というのはヤバいと思ってください。民間企業の就活で、「家から徒歩五分なので、御社に魅力を感じました!」ってヤバいよね。よく考えて。(行政にアディクティッドかもさん)
・私は、ママチャリでも15分(LOGAN/ウルヴァリンさん)
・近い方が通勤は楽ですが、自分が勤める自治体内に住んでいないと、選挙事務や国勢調査に当たり難いという点をメリットと考える人も少なくありません。(やっぱり猫が好きさん)

 初めの質問は、雑談チックながらも、仕事や時間の使い方のスタンスが分かれるこの質問から。実は私もかなりの遠距離通勤なので、皆さんがどのように回答するのか、大変興味津々でした。
 遠距離通勤については、「有効だ!」という意見と「無駄だ!」という意見に分かれていますね。みなさんご指摘の通り、遠距離通勤のメリットとしては、勉強や読書、自分の思考の深化や整理等に有効活用できること、また、選挙事務や国勢調査、緊急の災害対応など、人によっては大変だと思う業務に当たり難いこと、そのほか、プライベートとオフィシャルを切り分けられることなどが考えられます。その一方で、デメリットとして、朝早く夜遅くが日常的になること、状況によっては通勤時間が有効活用できないとまったくの無駄になること、同じ住民視点で考えることが難しいこと、が考えられます。本来であれば、同じ自治体内に住んでいる方が望ましいとはいえ、どちらも一長一短はあると思います。私は、同じ自治体に住んだ方が良いのかなと思いつつ、何となく外から見た方が客観性というか、冷静な視点も保てる気がするんですよね…。まあ、アディクティッドさんのおっしゃるとおり、「家が近いから」「地元だから」という理由ではなく、自分のキャリアややりがいがあって、結果論として距離の問題があるのかなと思います。(あとはご縁もありますしね。)

【質問2】100点しかとってはいけない世界なのに、公務員の人が何百時間も残業しなければいけないレベルの人数しか配置されてないのは何故ですか?そのように大事な仕事ならばもっと人数を増やしても市民(少なくとも私)は怒らないと思うのですが…

【質問2への回答】
・全体の職員定数がルールで決まっていたような。残業は時期的な問題もあります。(ニコニコ主任さん)
・人数の問題じゃなくて、自治体として本来果たすべき使命に注力できてないだけです。手数をかけなくてもできる、人がやらなくてもいいこと、慣例でやってるだけの事務事業を整理さえすれば、残業とか必要ありません。単なる組織マネジメントの問題ですね。(匿名希望のあそびにん兼公務員さん)
・100点でなく70点程度で効率的に回した方が良い業務もあります。そういった力の入れどころの問題と、後は職員の強みを見極めたマネジメントを進めれば少ない人員配置でも可能です。今はそれはまだできていないかも。もっとも、働き方改革の影響か、一時よりも残業は格段に減少しています。(庁内公募受けたいさん)
・うーん、ネットとか見てると怒る市民は多いかもしれません、「給料削れ!人減らせ!」って。公務員の人減らしは、本当の理由は僕もわかりませんが、世のトレンドですね。本市では「行政改革=人員削減」なのは笑えない話。若い人といっしょに「なぜ」を考えてみたいです。(行政にアディクティッドかもさん)
・どこの自治体でも、職員適正化計画などで人口に対してどのくらいの職員数でやっていこうというのを決めています。その範囲内ということですが、会計年度任用職員という制度も始まり人件費の大幅な増加も見込まれます。公共施設や業廃止、統合、効率化などの取り組みが必須です。(LOGAN/ウルヴァリンさん)
・人が少ないのか、仕事が過剰なのか、それとも仕事の処理が遅いのか、状況によって原因は様々なような気がします。私自身は、①アカウンタビリティのために”手順の証拠残し”の仕事をやりすぎであること、②首長や幹部は事業が組織としての処理能力に見合わない量であってもスクラップできない、③仕事に必要な時間や期間をある程度正確に見積もれる職員が少ない、といった点が残業に繋がっていると感じています。(やっぱり猫が好きさん)

 「残業」「人員」「仕事の完成度」…私も今、実は働き方改革には関心があり、プロジェクトチームの一員でもありますが、この3つはよく一緒に問題として取り上げられますね。残業は仕事が人員に見合っていないことにより起こることもありますが、だいたいが、皆さんもご指摘のとおり、仕事を無駄に丁寧にやりすぎのこと、人員配置等に偏りがあること、業務効率化が出来ない職員・組織が多いこと、のケースも多くあると思います。質問者様のおっしゃる「100点しかとってはいけない」という前提も必ずしも当てはまらない場合もあります。私も上司から「100点を目指して時間がかかるよりも、70点の仕事を素早くこなすことも時に求められる」というニュアンスのことを言われました。もちろん、仕事の内容にもよると思いますが。逆に100点を目指そうとすると余計な作業がかかり、残業が増え、職員が足りない…という悪循環に陥る可能性もあるので、ある程度の割り切りは今後もっと必要になりそうですね。

【質問3】公務員も良いと思いますが、一般企業と比べるとどうしても給料がネックだと思います。バリバリ働くのは苦ではないタイプなのですが、公務員でバリバリ仕事して、残業代をもらいつづければ、一般企業くらいの給料もらえますか?

【質問3への回答】
・貰えます(程度による)。国家公務員とかもらえるのでは?残業代で稼ぐ=寿命の換金?と思っちゃいます。気持ちはわからなくはないけど。(ニコニコ主任さん)
・高給が欲しかったら、日本で勤め人なんてやらない方がいいですよ。米国か中国のIT系か金融系にでも行きましょう。(匿名希望のあそびにん兼公務員さん)
・残業代で稼ぐ方法は今後は考えない方が良いですね。兼業などを検討したほうが良いのでは?また、たくさんお金を稼ぐならサラリーマンより資本家になるほうが良いかもです。(庁内公募受けたいさん)
・一般企業、で、どこを想定するかにもよると思う。(行政にアディクティッドかもさん)
・残業代をもって高給とりとの認識は持たない方がいいです。成熟した組織は残業代を減らし、職員の体、心に気を配る時代です。できていない組織は未熟そのものです。そして、自治体は成熟できない組織で当分続いていくのかもしれません。(LOGAN/ウルヴァリンさん)
・一般企業も様々なので一概には言えないと思います。ただ、私は大学の同期と比べると、民間企業に勤めている人の方がより責任のある役職に就いていてお給料も高いようです。ちなみに、バリバリと残業は本当に関係するでしょうか? 残業が多い人は仕事が出来ない人みたい思われることもありますよね。(やっぱり猫が好きさん)

 質問2と同様に、残業と給与の関係もよく取りざたされますね。これだけ働き方改革とあちこちで言われ、残業を削減していく動きからすると、みなさんご指摘の通り、残業することで高級取りを目指すというのは、今後かなり無理のある姿になりそうですね。第一心と身体の健康にも悪い。ただし、今の体系では業務量当たりの効率性が給与に反映できず、残業時間代で加算せざるを得ない状況になっていることも事実です。とはいえ、最先端技術によってそういったことも今後可能になる可能性は十分にありますし、今はその過渡期かもしれません。
 みなさん、いかがでしたか?個人的には、この企画はとても楽しいのでもっと学生の間に広まってほしいなと心から願っております。これからも、「HOLG×学生」は、本音でぶっちゃけて答えてほしい質問を募集します。素朴なことから意表を突く質問までなんでも大歓迎です!(了)
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