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HOLG編集室

著者が語る「自治体の公共施設マネジメント担当になったら読む本」(秦野市 志村高史)

(文=秦野市 志村高史)
 みなさん、こんにちは。
 このたびは、拙著「自治体の公共施設マネジメント担当になったら読む本」を紹介する機会をいただき、感謝申し上げます。

 この本は、発刊以来様々な方からお褒めをいただき、大変恐縮しています。自分自身、一冊の本を書き上げることは初めての経験であり、大変不安がありましたが、出版社の力をお借りしながら、何とかまとめ上げることができました。また、新型コロナウィルス感染症が拡大し、国から緊急事態宣言が出されることになりながらも、無事予定どおり発刊に至ることができました。あらためて、関係者の皆様にも感謝を申し上げます。

実務経験者が現場目線にこだわった入門書

 さて、この本の最大の特徴は、「公共施設マネジメント」という歴史は浅いながらも、今やどの自治体にも必ずといっていいほど担当者を置かなければならなくなった分野において、実務経験者がとことん現場目線にこだわって書いた「初めての担当者のための入門書」であることです。全く別の部署から配属になった人や新採用職員でもわかるように、基礎知識をやさしく解説し、現場で実際に使えるノウハウを記しました。

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 2008年4月、私は秦野市に新たに設置された「公共施設再配置計画担当」への配属を命じられました。当時は、公共施設マネジメントという仕事に取り組む自治体はまだ少なく、当時の市長の「公共施設のあり方を抜本的に見直したい。」という気持ちにどうこたえればいいのか、当時の部長、課長とともにまったく手探りの状態で仕事を進め始めたことを思い出します。

 以来、2009年10月には公共施設白書を公表、そして、2011年3月には公共施設再配置計画の策定に至り、計画の実行段階に移っていきました。

現場の最前線で長年培ってきたノウハウが満載

 そしてこの計画は、2016年2月に第16回日本計画行政学会計画賞(官民問わずすぐれた計画を発掘、表彰して、社会全体の計画能力向上を図るための賞)において、最優秀賞をいただくことになりました。まさに計画のプロたちが集まる学会で、ありがたくも日本一の称号を与えていただきました。

 審査講評では、「市民にとっても厳しいことを求める計画は、作ることができない自治体が多いが、それを作った。作ったとしても、それを実行に移せない自治体が多いが、実行に移した。そして、一定の成果を挙げたことは、他の自治体の模範とすべき計画であり、最優秀賞に値する。」との身に余る言葉をいただきました。

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 しかし、そこに至るまでには、多くの困難にぶつかりました。公共施設マネジメント担当であれば誰もが経験する庁内の壁、今までどおりを最善とする市民の意見など、それを一つひとつ解決してきた苦労がありました。表彰式からの帰り道、今までの苦労が報われたことに自然と涙がこぼれてきたことも思い出しますが、まさに、今、公共施設マネジメントを担当している皆様も、同じ苦労をしているのだと思います。

 そこで、2019年3月に公共施設マネジメント担当を離れるまで、11年間にわたり現場の最前線で、様々な方の知恵と力をお借りしながら培った知識と経験をこの一冊に凝縮し、公共施設マネジメントの最前線で苦労を重ねる担当の皆様のお役に立ちたいと思い、筆をとりました。

実務ですぐに役立つ知識も余すことなく

 本書の中身を簡単にご紹介させていただきます。
 第1章では、担当者が磨くべきスキルや持つべき心構えをまとめています。でも、全部備わっていなくても大丈夫です。一番大切なことは、途中で投げ出さないことです。

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 第2章では、あらためて「公共施設更新問題」の本質を確認し、第3章で自分たちの自治体のハコモノ事情を、さまざまなデータから客観視することになります。

 そして第4章からは、いよいよ実務のための知識になります。まず真っ先に、エビデンスに基づき対策を進めることの重要性を説きました。人口や税収の減少が続く中での施策には、様々な反対意見がつきものになりがちです。その時に最も強い盾となるのは、「論より証拠」です。

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 第5章、第6章では、施策の立案や計画実行のための具体的な手法の解説となります。様々な実践を基にした手法やアイデアは、きっと皆様のお役に立てると思います。

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 さらには、第7章では、公共施設更新問題に立ち向かうために公民連携事業について特別に触れています。
 ここまでは、初級から中級向けです。物足りない方のために、最後に第8章では、さらに高いハードルのクリアが必要となる取組みをまとめました。

講演内容を強力にボリュームアップ

 私が公共施設マネジメントに携わってから今まで、嬉しいことに、300回を超える自治体職員や議会の研修・セミナーの講師に呼んでいただきました。また、同じくらい視察にもお越しいただきました。

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 本書は、講演や視察受入れの際に私がお話していたことを中心に、量、質ともに大幅にボリュームアップした内容になっています。講演などではお話ししきれなかった「エビデンスの大切さ」や、「公民連携事業の必要性」などにも、ページを割くことができました。
 公共施設マネジメントを担当する自治体職員だけではなく、各公共施設の維持管理や財政担当の職員の皆様にもきっとお役に立てていただけるものと信じています。

 すでにご購入いただいた皆様には、あらためてお礼を申し上げます。
 公共施設マネジメントという、苦労が大きい分だけやりがいも大きい仕事を進めるにあたって、皆様には本書を多いに参考にしていただければ幸いです。

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