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著者書評‐「自治体の“台所”事情“財政が厳しい”ってどういうこと?」(福岡市 今村寛)

出来上がり_台所事情

(文=福岡市 今村寛)

 今、全国の地方自治体が「厳しい財政状況」に置かれていると言われていますが、皆さんは「自治体財政の厳しさ」についてどのように理解されているでしょうか。毎年度行われる予算編成の過程でも、財政課からは「お金がない」の一点張り。既存の事業に対する予算が毎年削られる一方、新しく取り組みたいことには一向に予算が付きません。これはなぜでしょうか。

 このたび、「自治体の“台所”事情 “財政が厳しい”ってどういうこと?」という本を発刊いたしました。この本は、福岡市役所で3年前まで財政課長を務めていた私が全国各地で行っている「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」の内容をまとめたものです。
 自治体で財政に関わる仕事をされている皆さんはもちろん、「財政」に縁遠い自治体職員さんにも、あるいは自治体職員以外の皆さんにも、この本を通じて「自治体の財政は何がどう厳しいのか」「どうして財政課は「お金がない」と言うのか」そして「その難題をどうやって乗り越えていくのか」を感じ取っていただければ幸いです。
 このたび、HOLGさんのご厚意でこの本の発刊をPRする機会をいただきましたので、この場をお借りして、筆者ならではのオススメポイントをご紹介していきたいと思います。
全体像(

 

【オススメその①:完パケ&ライブ感】
 まず私自身一番オススメしたいのは、4時間半にわたる「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」を、講座を聴いたことがない方にもそのままお届けしたいとこだわった完パケ&ライブ感(^_-)-☆
今村寛i

 

 もともと、忙しすぎてすべての講座開催オファーに対応できないことが申し訳なくて、講座を受講したことがない方にその内容をお届けしたい、というのが出版の意図ですので、とにかく講座で話していることはすべて盛り込む、講座内容を完全に再現することに注力しました。逆に、講座で話している内容には、あまり補足の情報を加えることなく、財政を学びたい人に向けた基礎知識、用語解説などもほとんど入れていません。
 ですので、本にも書いていますが、財政の入門書としては役に立ちません。
きちんと勉強したい方は、別のきちんとした方の本を買ってください。
読んでいるだけで私自身がそこにいるかのようなライブ感、感じ取っていただければ幸いです。
ビルド&スクラップ

 

【オススメその②:SIM2030のすべてがわかる!】
 今回の本では「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」の紙上完全再現を目指しましたが、苦労したのは自治体経営シミュレーションゲーム「SIMふくおか2030」の部分。
 これは、様々な制約条件の中で政策選択を強いられる自治体経営を体感していただくために、私の講座の中で2時間かけて参加者の皆さんで行っていただくゲームですが、ゲームの内容をそのまま書いてしまえばネタバレになってしまうことから、開発の歴史、コンセプト、ルールの説明に加えゲームから感じ取ることができることについての記述を充実させ、ネタバレギリギリのラインで表現させていただきました。
 また、今回の本では、普段出前講座では時間の都合で語ることがない「SIM2030」を自分でつくってみたくなった方々へのアドバイスも掲載しています。
 「SIM2030」を体験した多くの方が罹患するSIM2030中毒(笑)
 「もう一度やってみたい」「誰かにやらせてみたい」「自分のまちを舞台にしたご当地版を作ってみたい」と症状が進行する全国の患者の皆さんの治療更生(笑)の一助となれば幸いです!
SIM2030つくりかた

 

【オススメその③:出張財政出前講座が続くワケ】
 今回の出版にあたり、出前講座の完全再現に加え、唯一書き下ろしたのがPart5「全体最適を「対話」で導くヒトづくり」です。
 財政出前講座を始める前の私がどんな公務員だったか、どういう経験、経歴を経て今のような変な公務員に生まれ変わったのか、昔の私を知らない方でもわかっていただけるようにまとめさせていただきました。
 また、6年間で180回近くも財政出前講座をやり続けてきた私ですが、なぜここまで精力的に、ある意味何かにとりつかれたようにこの取り組みを続けることができるのか、今回、この本を書きながら、特にこのPart5を書きながら自分の内面と向き合い、自分なりの答えを出すことができました。
 「私は「財政」のことを語りたくて出前講座をやっているわけではないのです。」
 本にはこのように記させていただきました。
 ぜひ皆さんに読んでいただき、私がこの活動に血道を上げる理由についてご理解いただきたいと思います。
対話への道

 

【オススメその④:臨場感あふれるグラフィックレコーディング】
 この本にはたくさんのイラストが挿入されています。これは単なるイラストではなく「グラフィックレコーディング」と呼ばれる技法により記録された私の出前講座そのものです。
 グラフィックレコーディングというのは、会議での議論や流れを視覚化し、参加者と共有する手法で、参加者の思考や発現内容をリアルタイムで視覚的にわかりやすく伝えることができるので、アイディア創発の場や、会議での合意形成を促すためのファシリテーションの手法として使われる技法のひとつです。
グラレコ!

 私は2年前の秋、千葉県茂原市で行われた出張財政出前講座でグラフィックレコーディングに初めて出会い、そのときグラフィックを担当いただいた和田あずみさんに今回、お力をお借りしました。
 グラフィックレコーディングには、難しいもの、とっつきにくいものをわかりやすく可視化して、見る者の理解を助ける働きがあります。また、グラフィックレコーディングは通常は講座を聴きながらその場で即興的に書き記していくものですので、その場のライブ感もこの本の読者の皆さんにお届けしたいと考えました。
 私の熱量、伝えたい思い、そしてその内容を和田さんに全部受け止めてもらい、この本のためだけの挿絵を書き上げていただいたのが、この素晴らしい挿絵の数々です。
 私の文章との相性も含め、しっかりご確認いただきたいと思います。

【オススメその⑤:やっぱりライブが見たくなる?】
 「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」紙上完全再現を目指したこの本ですが、きっとこの本をお読みいただいた方から「ぜひ生でこの講座を聴いてみたい」という声が上がるのではないか。それはとてもうれしいことである一方、その期待に応えきれるのだろうかという不安が頭をもたげます。
今村寛insert2

 今回の出版を契機に、すでにいくつかの未踏の地から出前のオーダーを頂くに至っており、また、すでに講座を受講した方からは「この本を読んで講座を受講した際のいろんな思いが込み上げてきた。また来てください。」というありがたい感想もいただいています。
 本にも書きましたが、すべてのニーズにお応えし、全国各地を回るのは私が今の仕事を続ける限り不可能です。そんな中で、会えない皆さんと少しでもコミュニケーションがとりたい、自分の思いをお届けしたい、そう思って書き上げたこの本が多くの方の目に触れ、それをご縁に私自身にじかに会いたい、話を聞きたいと思っていただけるのであれば、それは作者冥利に尽きます。
ぜひ、多くの方とこの本を通じてのいい関係づくりができたらと思っています。
みんなありがとう

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【今村寛氏の過去のインタビュー】

全国から依頼殺到!土日返上で自治体のフトコロ事情の現実を広める先駆者 福岡市役所 今村寛氏

【今村寛氏の経歴】 京都大学を卒業後、1991年より福岡市役所にて勤務。2016年3月まで、財政調整課(*1)で課長を4年間務め、2016年4月より創業・立地推進部長となる。 財政調整課長時代に培った経験から、地方自治体の財政状況をわかりやすく説明する「財政出前講座」と、財政シミュレーションゲーム「SIM2030(*2)」の開催依頼を受け、全国各地で行っている。 現在は経済観光文化局の創業・立地推進部長として、福岡市における企業誘致や民間の新規事業創出に貢献している。また、福岡市にてオフサイトミーティング「明日晴れるかな」を運営し、福岡市と他自治体、民間等のつながりを積極的に生み出している。

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