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【菊池市 野中英樹氏:第5話】公務員であっても 儲ける流れを作って地域に貢献できる

『地域おこし協力隊』が地域情報を発信するメディアを作りたい

加藤:この先、広報として何をしていきたいですか?
野中氏:菊池市には『地域おこし協力隊』が10人いるんですよ。彼らの力を生かしたいと思っています。
 彼らは、ざっくりとした役割が決まっているんですよね。広報には「魅力発信マイスター」がいて、記者のスキルを持っています。彼らのノウハウを生かしてプロジェクトにできないかなと思っています。
 例えば、地域住民の思う地域の良さを取材して、発信してもらうメディアを一つ作りたいですね。

201611地域おこし協力隊

菊池市役所の地域おこし協力隊の皆さん

地域おこし協力隊に 広報業務を委託したい

野中氏:もう一つは、協力隊の人が任期を終えた後に、今行政だけでやっている広報誌づくりや動画作成、フェイスブック運営といった広報業務を委託で請け負ってもらいたいです。内と外からの目で、地元の魅力を理解している人たちは特別です。市民が市民目線で行政を広報してくれれば、協働で持続可能な仕組みができるんじゃないかと考えています。
 市役所の広報は事業担当課や市民活動の、事業企画やプロモーションを支援する役割に回ることができるから、情報の強度をあげることができるんじゃないかと思います。
加藤:面白いですね。

まちおこしにはビジネスの視点が大切

加藤:官民の人材流動化があると、もっと行政と住民の間で良い流れができそうですよね。
野中氏:神戸の副業規定の事例が広がっていけばいいですね。地方公務員の副業をもっとオープンにしていく。私も市長に「ぜひやりましょう」って提言しました。
 市役所にも自分たちでまちおこしグループを作っている人もいて、私もそれを手伝うことがあります。でも、ボランティアじゃ、どうしても継続性や担い手の面で限界があるんですよね。まちおこしはビジネスの視点が大事だと思うんです。なので、収益にもこだわるべきだと思っています。ただ、そうなると「なんだ、金儲けか」と言われるケースもあるかもしれません。そういったものも乗り越えていく必要があると思います。
加藤:公務員の副業について私はとても可能性を感じています。定年の問題よりもこっちを先に突き詰めた方が良いのではないかと感じています。

公務員であっても 儲ける流れを作って 地域に貢献できる

野中氏:儲けることは簡単ではないと思いますけど、儲ける流れを作ることで地域に貢献するというのが大事だと思います。公務員だって、大事な地域の資源なんですよね。専門機関や市民団体とのパイプも持っていますし、まちづくり施策や補助制度にも詳しい。公務員は『できない理由』を考えるプロでもあるんですけど(笑)、そこを変えていかなきゃいけない。
 もし、そういうことが上手く行って、最初はお小遣い程度かもしれないけれど地域の役に立ちながら「稼ぐ」ことができたら、「地域に関わろう」って思う若手がもっと出てくると思うんですよね。
加藤:地方公務員は人気の職業ですよね。だからある種、地方は良い人材を行政に取られているともいえると思います。
 能力の高い人材が、役所でも役所外でも力を発揮することは、すごく地域の力になると思います。もちろん負担はあると思うので、対象は限定されるのだとは思いますが。
野中氏:でもやっぱり、過疎化していく地方では、そこをやっていかなければいけないですよね。仕事とプライベートがボーダレスになることも厭わず、うまく立場を使い分けることができたらと思います。

役所の中だけにいたら 相手の立場に立てない

加藤:民間人が、個としての地方公務員を知るだけでも大きいですよね。それだけでもイメージが良くなって、関わり方が変わっていくと思うんですよ。だから、公務員の人にはもっとメディアに出てほしいです。
野中氏:公務員は前に出るのが苦手ですよね。広報誌でもできるだけ紙面に登場してもらうようにしているんですよ。でも、嫌がる人もいます(笑)。紙面に出て事業への熱意を語ってもらうだけで、読者への訴求力が高まるんです。
 「市役所の人」ではなく、顔と名前の見える個人として付き合ってもらえたら、コミュニケーションも生まれるし、「この人がいうのなら」と協力や信頼を得ることができると思います。
 若手のうちから、強制でもいいから地域活動に参加して、地域に尽くしている人たちの気持ちを実感したら、まちづくりの本質もわかるし、自分の立ち位置やなすべきこともわかってくると思います。窓口業務をするにしても、意識と行動が変わってくると思うんですよね。役所の中にいるだけでは、市民と仲間になれないし、相手の立場を思いやることもできないはずです。

まちづくり団体_キクチノ和

<後列中央=野中氏>まちづくりの市民団体 キクチノ和 

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