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地方自治体へのポジティブな注目と期待の高まり

HOLG編集室

東京都ホームページの情報公開方法への提案

東京都ホームページにおける政策財務情報

小池百合子新都知事がしきりに話をしている都の情報公開。そんなこともあって、東京都のホームページを見てみた。政策や財務に関する相当TOPページの様な情報が多く、情報にアクセスするまでが難解な印象を受ける。
■政策に関するホームページ
総合計画・構想ページTOP:
https://www.metro.tokyo.jp/tosei/tokyoto/sogokekaku/index.html
政策企画局TOP:
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.jp/soumu/seisaku/seisaku.html
政策企画局東京都長期Vision TOP:
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.jp/tokyo_vision/vision_index/index.html
東京都政策関連ホームページ※図をクリックすると拡大
 
■財務に関するホームページ
東京都予算・決算ページTOP:
https://www.metro.tokyo.jp/tosei/zaise/yosan/index.html
東京都財務局TOP:
https://www.zaimu.metro.tokyo.jp/syukei1/
東京都財務関連ページ※図をクリックすると拡大

民間企業のIRはどうなっているのか

情報公開の仕方について、民間企業のIRと比較してみた。勿論、地方自治体の情報公開が民間企業のIRと一致することが必ずしも正しい訳ではないが、同じ情報公開を求められる組織として比較する価値は大いにあると思われる。モーニングスター社が運営する「IRサイトランキング[2015年4月]」の総合ランキングの上位3社には、ソフトバンク、コニカミノルタ、KDDIとそうそうたる企業が名を連ねるが、この3社のウェブサイトでは下記の様な特徴がある。
1. 1クリックでIRに関する情報がまとまったページにアクセスできる
2. 上記ページにおいて、事業運営方針、長期展望、財務情報、その他お知らせ等をすぐに見ることができる
という点だ。
ソフトバンクコニカミノルタIR関連情報※図をクリックすると拡大
 
東京都も上記のホームページのように情報を集約させるとより見やすいページとなるのではないか。局ごとのページというのは、運用しやすい部分はあるかもしれないが、東京都民から見た場合には政策局や財務局で切り出すことに大きなメリットはない。これらのそれぞれのTOPページには、重複する情報とそうではない情報が混在するため、全ての情報を閲覧しようとするときには、情報収集効率が非常に悪くなってしまう。また、東京都ホームページ(https://www.metro.tokyo.jp/)から、東京都財務局のホームページ(https://www.zaimu.metro.tokyo.jp/syukei1/)には目立ったリンクは見られない。筆者はgoogleで「東京都 財政」というキーワードを検索することにより財務局のホームページに辿り着いたが、そのようなことが必要ないように東京都本体のホームページに統合した方がいいのではないだろうか。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のホームページ

そして、新都知事は都政改革本部の設置により、オリンピック・パラリンピックの計画、予算、準備体制の見える化を計っていくとのことだが、頻繁に話題に上がる公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のホームページを見てみるとこのように情報公開がされている。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会情報公開※図をクリックすると拡大
 
ここでは、情報が一か所にまとまりわかりやすいが、内容についてはもう少し細かく公開したほうがよいと感じた。例えば、「調達(入札・発注情報)」では、より深い発注決定プロセス(誰がどういう場で判断して決定した等)を開示した方が余計な誤解が生じないように見える。また、企業会計の損益計算書にあたる「平成28年度 正味財産増減予算書」について見てみると、決して小さくはない470億6千万円の事業収益(オリンピック・パラリンピック収益とある)の詳細が不明な点と、支出総額予算291億の48.2%を占める約140億円の「支払手数料」が具体的には何かわからない。ここについてもより詳細な情報公開がされることで都民から新都知事への信頼も増すと思われる。
第三者である私が背景を理解していない中、勝手なことを言っているということは承知ではあるが、小池知事が情報公開を進めていく際に1市民の意見として理解いただけると幸いである。

記=加藤年紀

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