<PR>HOLG.jpが本になりました「なぜ、彼らは『お役所仕事』を変えられたのか?」
(文=HOLG.jp編集長 加藤年紀)
HOLG.jpはこの7月でありがたいことに3周年を迎えました。本当に多くの方に助けていただき、今があります。「そのうちヤメる」と思われ続けたHOLGを、過去から少しだけ振り返ってみたいと思います。
拙著「なぜ、彼らは『お役所仕事』を変えられたのか?」のあとがきでも触れましたが、HOLGの活動をしていると、「どうやって食ってるの?」という質問がこの3年間で一番多かったんです。
まあ、確かにそう感じますよね。
結論から言うと、実際HOLG.jpというサイトは今も利益をあげていません。ウェブメディアは安価で簡単に作れるため、マネタイズの難易度は高いです。実際、私も10万円くらいで友人に外注してウェブサイトを作りました。
昔、友人に「インタビュー受けている人(首長や公務員)からお金もらっているの?」と聞かれましたが(そんなはずない笑)、もはや友人から見ても意味不明な存在だったのだと思います。実は、私は起業後の自らの給与を5万円に設定しています。今もですが(笑)。それはすぐに儲からないことが分かっていたからです。
稼げないHOLG.jpが生みだした大きなアドバンテージ
「じゃあ、儲からないHOLG.jpって何の役に立ったの?」と問われると、答えは沢山あります。まず明確に言えるのは『発信力』『学び』『人脈』という3つです。
発信力はそのままです。現在、HOLG.jpには9000人弱のフォロワーがいます。HOLG.jpが存在するお陰で、公務員を表彰するイベント『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード』を主宰して際に告知ができたり、公務員の有料コミュニティ『地方公務員オンラインサロン』を作っても、広く伝えることが出来ます。結果として、地方公務員アワードでは協賛金を企業からいただけますし、地方公務員オンラインサロンでは公務員個人からお金をいただいています。ただ、実は発信力だけでは、これらの事業をマネタイズにつなげることはできなかったと思います。
メディアで稼ごうとしない
メディアを作った場合に見落とされがちなメリットは、前述した『学び』と『人脈』です。メディアを作り、それが一定のそれっぽい立ち位置を築けると、インタビューと称して、その道のプロから色々なお話を聞いて学ぶことができます。その過程では、自分の会いたいと思う活躍する人に会える。そして、直に話を聞くことができる。
この取材のタイミングで影響力のある公務員の方に信頼してもらい、協力してもらえたことが、HOLGの大きな力になりました。第1回と第2回の地方公務員アワードの審査員もインタビューさせていただいた方にお願いしましたし、オンラインサロンもインタビューさせていただいた方が参加しているから、不安感が紛れるという事態が確実に起こっていました。民間人が公務員と近い距離間で接することができたのは、メディアとして取材をする過程で得られた人間関係だったように思っています。
すべての仕事は公務員に通じる
ちなみに、これらの3つの事業の話をすると、「で、本業は何をしているんですか?」と聞かれます(笑)。「これが本業なんだよなー」と思いつつ、確かに他の取り組みでお金をいただくことも結構あるなと思ったりするので一応紹介します。
分かりやすいのはメディアへの寄稿です。たとえば、ForbesjapanやDiamond Onlineへ活躍する公務員の記事を書いたりしています。また、民間企業へのコンサルやアドバイザリーもあります。公務員の『副業』の斡旋なんかもしていたり、HOLG.jpに広告として記事を掲載することなんかもあります。
残念ながら、これらの事業は大きなお金が動くわけではありません。ただ、振り返ってみると、結局すべての事業が行政や公務員に関係しているのです。私は自らが行う事業それぞれに思い入れがあります。それを掘り下げると5万文字は書けそうなので、ここでは割愛しますが、一つ言えることは、意義のあると思えることを仕事としてできることは、豊かな人生につながるということです。そう考えると、売上利益に固執する必要のない行政や公務員には、人生を豊かにする大きなアドバンテージがあるように思えます。
儲からない事業を、維持可能なビジネスへと育てる
儲かるビジネス領域は結局、誰かがやります。誰かがやるから、そのゲームの勝者を決めるための争いになる。逆に、自分がやらなければ誰もやらないような、儲からない領域に身を投じるというのは、すごく価値なんじゃないかと思っています。だからこそ、儲からないであろう領域で私は起業しました。
株式会社ホルグの経営理念は「『人の根源的な幸せに繋がるが、儲からない事業』を、維持可能なビジネスへと育てる」としています。それを実現するために、本気で3年やりました。すると、儲からない領域でも、意外と何とかなるもんです。もし、皆さんが儲からないけどこれは絶対世の中のためにになる、と思える事業があったら、本業や副業問わず挑戦して欲しいと思います。応援しています!
丁度、コチラ(Peing)で匿名の方の質問を受けて、Twitterで答える取り組みをゆるりと始めようと思っていますので、ご自身の挑戦のことでも、私の仕事でも何でも気になる事があれば気軽にご質問いただけたらと思っています。
最後に突然、皆さんに最も伝えたいこと(世の中的には宣伝と呼ばれるらしい)をぶち込ませていただきたいと思います。冒頭でも至極爽やかに触れていますが、著書の予約販売が始まりました!挑戦する公務員10人の活躍をルポ形式でまとめ、活躍できた要因を分析した書籍です。
起業して3年間の集大成。ほどよい茨の道であった3年間がなければ、世の中に生まれそうもなかった本かなと思っていますので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。集大成と言いつつも、それはあくまでも現時点でのお話です。将来、振り返った時には通過点だったと言えるように、8月も精進していきます。
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