所沢市役所の林と申します。このたび、ぎょうせいより『my公務員BOOK「係長」』という本を上梓しました。
拙著を紹介する場をいただき、誠にありがとうございます。
さて、本書は「係長」に焦点を当てた本です。
課長職については、「課長本」というジャンルがあるくらい、いろいろなタイプの本が出版されています。しかし、その一歩手前、係長となるとどうでしょう? 人数は係長の方が多いはずなのに、グッと数が絞られてしまいます。
現場の最前線に立ち、チームをまとめる、大切な職なのに……。
係長を命じられ、はじめて「長」が付く立場になって、どこに向かっていけばいいのか迷われている方もおられるのではないでしょうか?
今までの自分のありようと、何をどう変えればいいのかわからないという方もおられるのではないでしょうか?
ベテラン係長の中にも、今までのやり方で合っているのかどうか、気になっている方もおられるのではないでしょうか?
そんな皆さんに、私の経験が少しでも役に立てばと思い、この本を書きました。
「係長」って何だ?
改めて、係長って何でしょう?
「長」が付くくらいですから、係のトップであることは間違いありません。責任を取る立場とも言えるでしょうか。けれど、長でありながら、管理職ではありません。
係の長ですから、係内職員の人材育成の任を担う立場と言えるでしょう。しかし、人事評価をするのは、課長ということが多いと思います。
また、長といいながら、机に座って判子を押すのが主な役割ではないはずです。むしろ、先頭に立って事業を進めることがメインでしょう。
こう考えてみると、係長が業務の中心にいること、役所の「センターポジション」を占めていることは間違いないと思いますが、その立ち位置は案外微妙です。
係長として何を求められているのか、係長としてどうあればいいのか、そのあたりをしっかりわかっておかないと、期待されていることとできていることが噛み合わないことになりかねません。
私の係長時代
では、自分はどうだったのか。
振り返ると、恥ずかしながら、私自身は、覚悟も準備も十分ではないまま係長になってしまった気がしています。あれもやりたい、これもやらなきゃ、という気持ちが先走り、ちぐはぐになってしまっていたことも少なくありませんでした。
いろいろ手を出した結果、なかにはものになったものもあったとは思いますが、本来係長が担わなければならないことができていたかというと、正直疑問です。課長や他の係長、係のメンバーに大いにフォローしてもらっていたのだと、今になってわかります。手を合わせたくなるような気持ちです。
新しく係長職になった職員向けの研修もあったと記憶していますが、身を入れて聞いていなかったのでしょう。
現場に入ってしまうと、係長としてどうあるべきといった根本的なことを考えず、目先のことをわちゃわちゃやってしまいました。
我ながら困ったものです。
現役係長の皆さんには、私の轍を踏まないようにしていただきたいところです。
本書の使い方
本書は、普通の本とはかなり違います。読むだけの本ではないからです。
そのためのスペースをしっかり取ってありますので、スケジュール帳として、メモ帳として使っていただければと思います。本に書き込みをするのは抵抗がある、という方もおられるかもしれませんが、本というよりノートと考えていただければと思います。
何月にどんなことがある、いつまでにこれをやる、この件についてはこれとこれをやっておこう、といったことを、どんどん書き込んでください。
やるべきことを書いておいて、それができたら二重線で消していったり、気づいたことをどんどんメモしていったり、目指すことを書いておいたり、いろいろな使い方ができると思います。そのために、カバーを外して使えるようなデザインにしてあります。普段持ち歩いて、自分だけの本に変えていっていただければと思います。
また、係長として「知っておきたいこと」「心得ておくべきこと」について、見開きページで簡潔にまとめてあります。どこから読んでも大丈夫ですので、時間があるときにパラパラとめくっていただければと思います。
巻末には、おまけとして「ガンバレ係長」と題した4コマ漫画も掲載しています。こちらは、北本市役所の福島弘行さんに絵をお願いしました。クスッとしつつ、共感していただける内容になっているのではないでしょうか。
係長の皆さんへ
成果をしっかり上げつつ、メンバーの成長もうながしていかなければならないのですから、係長は大変です。以前より、その重要性が格段に増しているようにも感じます。
しかもコロナ禍にあっては、飲み会で思いの丈を吐き出すこともできなければ、職場で笑い合うことさえなんとなくはばかられる雰囲気ですから、気持ちが休まることがあまりないでしょう。職員の疲労も知らず知らずのうちにたまっているでしょうし、係長さんはなおさらだと思います。
先が見えない今ですが、いつかきっと終わります。そのときを信じて、やれること、やるべきことをしっかりやっていきましょう。
この本が、役所の最前線に立たれる係長の皆さんを支える道具のひとつになれたら、これほど嬉しいことはありません。
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