コラム

“ショウガイ”について-村川美詠#3

村川美詠 コラム

(文=村川美詠)

 今年の4月、生涯学習課長から障害福祉課長に異動になりました。電話でかみそうになって困ります。(笑)個人的にはまだやりたい仕事があったので残念でしたが、これも何かのご縁だと思います。

 そんな年度末に、バタバタしながら机の片付けをしていると、少し切ない話が聞こえてきました。それは「仮配置される新人さんが、男性か女性かわからないから事務分担が決められない。」みたいな話です。

 私は、思わず「女性と男性で担当する業務が違うってどういうこと?」と言ってしまいましたが、ほかの女性の管理職に「こんな話があったんだよ」と話すと、彼女も、同じように「異動で、男性が出て、代わりに女性が入ってきたので、事務分掌を見直さないといけない。」と職場で話題になって、びっくりしたということでした。

 私が採用になった昭和61年は男女雇用機会均等法が施行された年ですが、それ以前は明らかに男性と女性の採用には差がありました。また、女性は各職場にほぼ一人で、湯茶の世話等をしながら庶務や経理を担当する、たとえ異動しても担当業務は変わらない、管理職になる例はあまりない、という流れになっていました。

 あれから30年、今は、職場でのお茶くみもなくなりましたし、女性が庶務以外の仕事を担当することも当たり前になっています。それでもまだ「女性の仕事、男性の仕事」とい意識があったということ、それを女性が受け入れていることを知って正直、切なくなりました。

 よく、女性は育児と家事を背負って走っていて、同じ100メートル走でも、女性は障害物競争だと言われます。確かに、男性に比べ家事の負担は大きく、特に子どもが小さい時は、時間的な制約がある人も多いでしょう。そこで、「これ以上抱えるのは無理」と気持ちの中でブロックをしてしまうことがあるのかもしれません。それと女性は「私なんて」と過小評価をしがちで、実力があっても「私、できます!」とは言わない傾向が強いように思います。

 これから先は、女性職員の数が多くなりますし、育児や介護をする男性も増えるので、時間的制約がある人は多くなっていきます。そんな中で、男女が共に生涯、楽しく働けるしくみをつくるため、ぜひ、女性の知恵や多様性を活かしてほしいと思っています。

 今回のご依頼のうち、女性に向けたメッセージはこれが最後となります。最後に、よく「美詠さんは元気ですね~」と言われることが多い私から、女性の皆さんに、元気を保つコツをお伝えしたいと思います。それは、「仕事」「家族」「活動」「自分の時間」という4つの軸を持つことです。私は、諫早を元気にしたいという思いから、異業種の女性でつくる「諫早もりあげガールズ」に参画したり、諫早市役所を元気にしたいという思いから「おこしの会」という職員の自主活動グループで活動したり、他の自治体の方とも交流をしています。同じ志を持つ仲間との交流は楽しく、刺激的で元気をもらいます。元気がないときは、つい人に会いたくないという気持ちになりますが、少しだけ「おっしゃ!」と勢いをつけて、人に会いに行くことは大事です。「いやいや、そんな元気な人に会うと余計に落ち込むよ」という時もあるかもしれません。そんなときは、自分の時間を持つことです。

 私は、こうみえて、内気でシャイで人見知りなので、いつも人といると疲れてしまいます。ああ、そろそろきてるなぁ~と思ったら「閉店ガラガラ~」とシャッターを閉めて、お気に入りの場所で、本を読んだり、内省をしたりして思い切り一人の時間をもちます。女性は真面目でついつい自分を後回しにしてしまうので要注意です。なにより健康が第一です。次回からは男性向けのメッセージをお届けします。第4回は「“キョウリョク”について」です。

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【村川美詠氏 過去のインタビュー】
女性として働きづらかった時代の経験を糧に、活き活きと働く女性のロールモデルを目指す

村川美詠氏 経歴
1986年、長崎県にある諫早市役所に新卒で入庁。当時、大卒としては3人目の女性職員となる。選挙管理委員会事務局、障害福祉課、職員課、男女共同参画課などを経て、現在、生涯学習課長として管理職を務める。活躍は市役所内に止まらず、諫早市のオフサイトミーティング“おこしの会”や、諫早の観光を盛り上げる“もりあげガールズ”を立ち上げるなど精力的な活動を続ける。女性が働きづらい時代の中で道を切り拓いて、活き活きと働く女性のロールモデルを実践している。

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