HOLG編集室

著者が語る『3ステップで学ぶ 自治体SDGs』(笹谷秀光) 「基本」「実践」「事例」の3つのステップでSDGsを理解。SDGsをわかりやすく解説した全3巻のシリーズ。

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(文=笹谷秀光)
 法令出版社(株)ぎょうせいから、このたび、『3ステップで学ぶ 自治体SDGs』全3巻を発刊しました。基礎から実践までわかりやすく解説した書籍で、地域ならではの取り組みを検討していく自治体、自治体と連携して地方創生SDGsビジネスへの事業展開をする民間企業・金融機関の方々に手軽にお読みいただける実践書です。

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産官学の経験で執筆:行政と企業の橋渡し

 私は31年間農林水産省に勤務し、環境省や外務省に出向し国際関係の担当のほか、中山間地域活性化室長などで地方行政も経験しました。その後、株式会社伊藤園で取締役などで11年間ビジネスに身を置き、現在は千葉商科大学で教壇に立っています。
 結果的に、一人で「産官学」3つを経験しています。
 この経験の集大成として、「Q&A SDGs経営」(日本経済新聞出版・2019年9月)を出しました。これも生かし、本書では、地方創生での行政と企業の「橋渡し」や地方創生ビジネスの視点も入れています。
 首長や幹部にはSDGsの最新の情報を、担当の職員や責任者には関係者への浸透のコツをわかりやすくお伝えするのが本書の狙いです。

基本・実践・事例の3ステップで一気にSDGs未来都市へ

 この「理解」「実践」「事例」の三部作は「未来まちづくりSDGs」への羅針盤です。
 第1巻『STEP1 基本がわかるQ&A』では、一問一答の形でどこからでもお読みいただけます。
 続く第2巻『STEP2 実践に役立つメソッド』ではSDGsを実践するコツをお伝えします。
 そして、第3巻『STEP3 事例で見るまちづくり』では私が実行委員長を務めている「未来まちづくりフォーラム」などの経験も活かし、SDGs未来都市を中心に事例からヒントを抽出します。

「未来まちづくりフォーラム」のサイトはこちら
https://www.sustainablebrands.jp/event/sb2021/special-miramachi.html

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「未来まちづくりフォーラム」やその前身の「まちてん」で講演する筆者

SDGsはウィズ・コロナ時代の羅針盤

 「SDGs」(エス・ディー・ジーズ)という言葉を聞かない日はなくなりました。SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年国連サミットで世界193カ国の合意のもとで策定された、2030年に向けた17目標からなる持続可能な社会づくりの羅針盤です。
 新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)はSDGsとどう関係するのでしょうか。SDGsの17目標のひとつに3番「健康」があり、「感染症への対処」という課題や世界的なパートナーシップが明記されています。今はパンデミックからの「より良き回復」に向けてSDGsの羅針盤機能が改めて注目されています。
 パンデミックでは自治体の役割がクローズアップされています。都道府県はもちろん、市区町村の対応が市民から高い関心を集めています。我々は、グローバル化の中に生きていますが、やはりローカルの中の一員であると改めて気づいたのです。どの国に住んでいるか、どの自治体に住んでいるか、が重要になりました。
 今回の新型コロナウイルスの世界的流行によって、SDGsがリスク管理においても機能することが、いち早くSDGsに取り組んできた関係者において再認識されています。

SDGsは変革の時代の羅針盤

 予期せぬ危機が世界で起きる変革の時代に、もともと、SDGsは、2030年に向けて地球規模の困難な課題をどう乗り越えるかという危機感が根底にあります。SDGsを盛り込んだ「2030アジェンダ」のタイトルは「我々の世界を変革する」です。まさに変革の時代に役立つように設計・策定されたものです。

自治体SDGs

 政府はSDGsを推進するために全閣僚をメンバーとする「SDGs推進本部」をつくり、SDGsの重点分野をSociety5.0、地方創生、次世代・女性活躍の3つにしています。
 ようやく最近では、自治体はもちろん、関係者に広がり「主流化」しつつあります。
 そして、SDGsは完全に政策そのものになりました。それも政策の「主流」です。「主流化」というのは、単なる参照事項や「枕言葉」ではなく、SDGsの推進自体が重要な政策になったのです。
 その象徴が、「スーパーシティ構想」という最新のシティ政策です。注目すべきは、この構想はSDGsの実現をねらうことです。スーパーシティのマークにはSDGsのロゴも入り「J-Tech challenges SDGs」がキャッチフレーズです。

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政府のスーパーシティのロゴ

 政府は内閣府地方創生推進事務局が「SDGs未来都市」をこの3年間で94選定しました。全国で47ある都道府県のうち10、1,800近くある市町村のうち選定されたのは84です。
 これからはSDGs企業を呼び込むにはSDGs自治体が圧倒的に優位に立つでしょう。
 SDGsは、地方創生を取り巻く「まち」「ひと」「しごと」のすべてに関連します。自治体にとって必須の要素となったといえるでしょう。

SDGsの怖さを知ろう

 SDGsは世界の共通言語であり地球の未来を考えるための重要な羅針盤であるにもかかわらず、日本では認知度は低いと言わざるを得ません。英語で外来の概念だということが大きいです。
 SDGsは自主的取り組みですので、どんどん差がつきます。そこがSDGsの怖さです。
 新型コロナウイルス後の「ニューノーマル」は社会の大きな変革を伴います。SDGsは、ますます不可欠な「羅針盤」になっていくと思います。この羅針盤を理解していないと、世界から、日本から、いつの間にか「置いていかれる」ことになりかねません。
 一刻も早く「理解」「実践」「事例」の三部作で「未来まちづくりSDGs」を進めましょう。

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本書の構成:すぐにお役立つ実践情報を盛り込みました

【第1巻:STEP①】
  序章  SDGsの「怖さ」を知ろう
 第1章 SDGsの基本を知ろう!
 第2章 まちづくりとSDGsの関わりは?
 第3章 SDGsで地域を元気に!
 第4章 SDGsの未来
【第2巻:STEP②】
  序章  なぜ今、自治体SDGsか?
 第1章 実践のプロセスを理解しよう!
 第2章 関係者の役割と連携のポイント
 第3章 SDGs推進でまちはどう変わる?
 第4章 次のステージに進むためのヒント
【第3巻:STEP③】
 第1章 SDGsによる未来まちづくりとは
 第2章 事例で見るSDGs① しごとづくり
 第3章 事例で見るSDGs② ひとづくり
 第4章 事例で見るSDGs③ まちづくり
 第5章 進み行く関係者の連携
 第6章 世界の中の日本
 第7章 「スーパーシティ」構想でSDGsスーパー未来都市

(内容見本)

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豊富な事例と分析、首長との対談も掲載

〇1巻 福井県鯖江市、長野県(長野県知事との対談)
〇2巻 石川県白山市、北海道下川町、福井県鯖江市、静岡市、
岩手県(審議会での講演と知事の挨拶)
(企業)LIFULL、NTTドコモ、エプソン販売、PwCコンサルティング
(大学)千葉商科大学
〇3巻 岡山県真庭市、岡山県西粟倉村、鹿児島県大崎町、北海道札幌市、秋田県仙北市、三重県志摩市、神奈川県小田原市、岡山県岡山市、新潟県見附市、山口県宇部市、京都府亀岡市、大阪府・大阪市、北海道下川町、埼玉県さいたま市、熊本県熊本市、富山県富山市、石川県白山市、
愛知県知事との対談
(企業)博展、NTTドコモ、伊藤園、モスフード、滋賀銀行
肥後銀行頭取との対談

このように豊富な事例を取り上げ、実際に私が首長等と対談した内容も収録しています。
本書が、自治体をはじめ、SDGsビジネスを考える企業・地域金融機関、大学、メディア、NPO/NGOなどの方、そして政策推進者にとってご参考になれば幸いです。

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千葉商科大学基盤教育機構・教授 笹谷秀光

執筆者Profile
笹谷 秀光(ささや・ひでみつ)
1976年東京大学法学部卒業。77年農林省(現農林水産省)入省。中山間地域活性化推進室長等を歴任、2005年環境省大臣官房審議官、06年農林水産省大臣官房審議官、07年関東森林管理局長を経て08年退官。同年(株)伊藤園入社。取締役、常務執行役員を経て19年4月退職。2020年4月より千葉商科大学基盤教育機構・教授。現在、社会情報大学院大学客員教授、(株)日経BPコンサルティング・シニアコンサルタント、PwC Japanグループ顧問、グレートワークス(株)顧問。日本経営倫理学会理事、グローバルビジネス学会理事、NPO法人サステナビリティ日本フォーラム理事、宮崎県小林市「こばやしPR大使」、未来まちづくりフォーラム2019・2020・2021実行委員長。著書に、『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版)ほか。企業や自治体等でSDGsに関するコンサルタント、アドバイザー、講演・研修講師として幅広く活躍中。

■著者公式サイト─発信型三方良し─
 https://csrsdg.com/
■「SDGs」レポート(Facebookページ)
 https://www.facebook.com/sasaya.machiten/

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