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生駒市で若手向けの政策実践研修 一歩先の採用によって生まれた課題を克服へ

小紫市長写真 (2)

(PR)=HOLG.jpが本になりました「なぜ、彼らは『お役所仕事』を変えられたのか?」

 2月15日に生駒市で、政策形成実践研修の最終報告会が行われた。この研修では、入庁3年目の職員が市の課題とその解決策を調査・研究し、市長の前で政策を提案する。若手職員の政策能力を伸ばすとともに、若手ならではの視点を生かした新たな政策実施を進める狙いだ。提案は担当課に向けて行われ、該当する担当課の所管となる。実現可能性の高いものは市として実施することを念頭に置いていることも特色だ。

 本研修は2018年の7月から始まり、約8か月の間、若手職員は研鑽にいそしんだ。市長や人事課長をはじめとする約30名の先輩職員が見守る中、18人の若手職員が3つのグループに分かれて各30分の発表を行った。3つの提案内容は地域活動や副業などを推進する「市職員の地域貢献活動推進」、市がウェブサイトを構築して実現する「市内企業の人材確保」、職員の防災意識を高めることを目的とした「市職員の災害対応業務に関する政策提案」。先輩職員からの鋭い質問もあったが、半年超に渡って携わったプログラムを終え、安堵の表情を浮かべる若手職員も多かった。

発表者

緊張の面持ちであったが、しっかりと提言を行った

 この研修の講師を務めた青山社中株式会社の筆頭代表CEO、朝比奈一郎氏は講評で、「どのグループも良くまとめられていた。市の政策トレンドに沿った提案は実現可能性を高めるが、各グループでそれができていた。今までの政策に沿いつつも新しいことを提案することは効果的な手法だ」と述べた。また、過去に国家公務員であった自身の経験から「反対や批判の少ない領域から政策を進めながら、同時並行に残りの論点を詰めていく」ことが重要だと加えた。

朝比奈さん写真 (2)

青山社中株式会社筆頭代表CEO 朝比奈一郎氏

 小紫雅史生駒市長も各グループの政策提案に対して細かな指摘を加えたが、その上で「生駒が重要だと思っていることを課題設定してくれたことが嬉しい。各担当課とアクションにつなげて欲しい」と若手職員に投げかけるとともに、担当課にも協力を求めた。

小紫市長写真 (2)

小紫雅史生駒市長 厳しい指摘とともに温かい言葉を投げかけた

 小紫市長は今回の政策形成実践研修についてこう総括した。「もともと10~15年目の人が受けていた研修だったが、生駒市で政策を作るのはもっと若い人であるべきだと思う。もちろん、研修なので力を高めてもらうことが目的だが、3年目の若さがあるからこそ発揮できる発想力や実行力がある。市長や幹部が出せないようなアイデアを意識して、普段の業務にも生かしてほしい」。

発表後に担当課の責任者と若手が対話 (2)(resized)

発表後に担当課の責任者と若手が対話 先輩職員が若手の発表内容を後押しした

 報告会全体を通して、非常に興味深いやり取りがなされた。たとえば、「市職員の地域貢献活動推進」の発表では会議室内で副業というワードが違和感なく飛び交った。自治体によっては副業の“ふ”の字も出せないと言われる中、生駒市の風土が先進性を感じた。
 また、「市内企業の人材確保」の発表に対して、「企業からお金をもらって運用してもいいのではないか?」という質問も先輩職員から飛んだ。職員にとって当然のように稼ぐことが選択肢の一つにあり、オープンな議論が行われる例は全国でも稀ではないかと思う。

質疑応答 (2)

質疑応答では鋭い質問が飛んだ 生駒市職員のオープンなマインドが垣間見えた

 地方自治体では、国に比べて若手が新しい政策を考える機会が少ないと言われる。若手職員には大変な面もあったが貴重な経験となっただろう。また、生駒市は採用改革によって多くの優秀な若手を採用できていると想定されるが、彼らのモチベーションを高める機会にもつながったのではないだろうか。

 優秀な人材は自らが力を発揮できる環境を求めて、自由に活躍の場を変えていくものだ。昨今では優秀な地方公務員が民間企業に転職する例も多い。生駒市は早くから採用に力を入れ、良い人材を獲得しているからこそ、優秀な職員を生かす環境構築が並行して求められる。同市の抱える一段上の課題に向き合ううえで、この政策形成実践研修が有効であるように思えた。

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