(記事提供=総務省消防庁 広報誌『消防の動き』 )
堺市消防局の紹介
堺市は、大阪府の中央部南寄りに位置し、西部臨海地域には、重化学コンビナートを主体とする堺・泉北臨海工業地帯が、東南部丘陵地域には泉北ニュータウンをはじめとする大規模住宅団地が広がっています。さらに、世界文化遺産登録された世界最大級の陵墓である仁徳天皇陵古墳や、東洋のベニスと称された中世の面影を今にとどめる堺旧港、旧堺灯台など、歴史遺産・文化遺産が多く、街を彩るアクセントとなっています。また産業は特に自転車とその部品、刃物、敷物、線香、和晒などの伝統工芸品と、石油化学などの重化学工業が盛んに行われています。
当局は、堺市のほか高石市の消防事務を受託し、面積約161㎢、人口約89万人を管轄しており、1本部、8消防署、1分署、8出張所、職員数933人の組織体制です。市民のニーズも複雑・多様化し、消防行政を取り巻く環境も大きく変化する中、この変化に的確に対応し、市民の安全・安心を確保するため、地域社会との連携のもと、総合的な消防力強化に取り組んでいます。
救助業務体制
当局の救助業務体制は、特別高度救助隊1隊19名、高度救助隊2隊30名、各署救助隊(消防隊兼任)9隊117名の総勢166名が救助隊員として選任されています。年間及び月間の救助隊員教育訓練実施計画・実施要領に基づき、各種訓練を実施することで救助体制の充実強化を図っております。また、特殊な環境下における災害対応を目的として、潜水技術研修や放射線事故に対応するための研修などに参加し、知識・技能の向上に努めております。
救助技能認定の経緯
救助隊員としての自覚を意識させ、自身の能力を理解し、自己研鑽させることで堺市消防局救助隊の意識改革を図ることを目的とし、知識及び技術並びに体力の向上を目指し、救助隊員としての資質向上を図り、今後の特別高度救助隊員、高度救助隊員、各署救助隊員を人選する際の指標とするため【救助技能認定】を実施しました。
救助技能認定対象者
救助技能認定対象者を、高度救助隊員、各署救助隊員及び救助隊を希望する者(消防隊員、救急隊員(救急救
命士含む)及び日勤者)としました。
今回、対象者を広げたことで高度救助隊26名、各署救助隊117名、救助隊を希望する者45名(消防隊33名、救急隊9名、日勤者3名)総勢188名の職員が実施しました。
救助技能認定概要
①筆記認定
筆記認定は、関係法令、安全管理、火災関係、救急関係、救助活動全般、緊急消防援助隊及び堺市消防局庁内ホームページ内から50問作成し知識力を評価しました。
②実技認定
実技認定は、①はしごクレーン救助設定、②二重もやい結び身体結索、③一箇所吊り担架の中から当日発表される1手技を行いました。各手技とも設定時間を3分以内とし、時間・呼称確認・結索不良・ロープ取扱い・器具愛護・要領等のチェック項目を設けた減点方式とし技術力を評価しました。
③体力認定
体力認定は、文部科学省が示す新体力測定要領に基づき身体能力を評価しました。
救助技能認定ステッカー
新たな取り組みとして職員の意欲を高めると共に現場活動時及び訓練時にも認定者を把握し、円滑な救助活動に資する任務指定を行えるよう、条件を満たし認定を受けた職員のヘルメットにステッカーを貼り付け、明示を行うこととしました。
おわりに
今回の救助技能認定を通じ、各隊員が本技能認定に向けて取り組んだ訓練・座学・体力錬成は確実に堺市消防局救助隊レベルアップの礎となり、実災害時における安全・確実な救助活動の実践に繋がるものと確信すると共に、来年度以降も継続して本技能認定を行うことで、堺市消防局救助隊の更なるレベルアップに繋げてまいります。
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