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ICTを活用した立入検査業務効率化の取組 ~査察モバイルシステムの導入~[横浜市消防局 総務部企画課]

総務省消防庁コラム1

(記事提供=総務省消防庁 広報誌『消防の動き』

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はじめに

 横浜市消防局の立入検査業務は、関係者に即時に立入検査等結果通知書(以下「通知書」。)などを交付するため、平成8年から「査察モバイル端末」を立入検査先に持ち出し、業務システムの一部を外部で利用する運用を行っています。令和2年1月からは新たにタッチパネルを搭載した2in1型の「査察モバイル端末」に更新し、タッチ操作を前提とした「査察モバイルシステム」を導入しました。今回は当局のICTを活用した立入検査業務効率化の紹介をさせていただきます。

1 査察モバイルシステム導入の経緯

 令和2年にサーバ機器やPCのOS(オペレーティングシステム)のサポート期間が切れることに伴い、業務システムのサーバ機器と査察モバイル端末を更新する必要があったことや、直感的なタッチ操作で行うことで業務効率の向上が見込まれることから、「査察モバイルシステム」を導入することとなりました。

2 査察モバイル端末の選定

 これまで使用していた端末は薄型ノートPCでしたが、更新端末はタッチパネルを搭載した2in1型薄型ノートPCを採用しました。キーボードを裏返すことでタブレットモードとなり、タッチ操作でのシステム入力が可能になるとともに、長文の指摘事項入力など状況に応じて物理キーボードも利用して操作できるものとなっています。

ICTを活用した立入検査業務効率化の取組1

3 査察モバイルシステムの仕組み

 当局の業務システムはセキュリティ保護の観点から外部ネットワークからアクセスすることを禁止しています。そのため、現地で立入検査を実施する場合には、職場内で対象となる立入検査対象物情報をあらかじめ査察モバイル端末に取り込み、オフライン環境下の現地では、関連データを用いながら、指摘事項や台帳情報の更新、過去の指摘の確認などを行っていきます。
 通知書は携行しているモバイルプリンターで印刷をし、登録した立入検査結果内容等は職場で業務システムに再接続することで更新されます。情報の持ち出し範囲を最小限に留めつつ、必要なことはできるだけ現地で実施できるような仕組みとしています。

ICTを活用した立入検査業務効率化の取組2

4 査察モバイルシステムの機能

 立入検査業務の一般的な流れは、「防火対象物台帳確認⇒立入検査⇒実施結果内容登録⇒通知書発行⇒関係者への説明」となっています。限られた時間のなかで関係者への説明に多く時間を充てるには、その他の事務作業をいかに効率的に行えるかが重要です。査察モバイルシステムで利用可能な機能の一部を下記に示します。
(1) 台帳情報の確認・更新
 「台帳更新」を押すと、業務システムの台帳画面が表示されるため、移動時間で事前に立入検査対象物の情報や過去の指摘内容を確認するといったことも可能となっています。また、関係者等が変わっていた場合でも、職場に戻らずその場で更新ができ時間の有効活用にもつながります。

ICTを活用した立入検査業務効率化の取組3

(2) 指摘事項登録
 指摘事項の検索方法は指摘分類から絞り込む方法とフリーワードで検索を行う機能があります。指摘事項の内容を把握していればすぐに選択できます。また、複製機能も設けているため、大規模な複合施設においても効率的に登録していくことが可能となっており、登録した指摘内容は出力した通知書に反映されます。

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(3) 指摘グループ
 これまで、実際に使用する職員から、「防火管理者の未選任と消防計画の未作成など、よくある指摘事項の組合せを自動で登録したい。」という声が挙げられてきました。そこでこの課題を解消するため、「指摘グループ機能」を設けました。指摘グループ機能とはよくある指摘の組合せを事前に登録しておくことで、毎回検索をせずに1回の操作で複数登録できるものです。業務システムの管理画面で設定できるため、今後新たな組合せを設けたいとなったときでも汎用性が効く仕組みとなっています。

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おわりに

 システムは利用者の利便性を向上させるものでなければなりません。現場で滞りなく正確に選択できるよう、複雑な機能にせずシンプルなレイアウトとなるよう細心の注意を払いました。
 違反是正を行うには立入検査実施後のより細かな説明が重要です。ICTを活用することで事務処理時間を最小限に留め、違反是正のために多くの時間を費やせる環境を整えることが、市民の安全・安心の確保につながると考えています。

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